歯の衛生週間が始まりました。
さて先日新聞紙上で8020(80歳で20本歯を残すこと)達成率が2011年現在約40%で前回調査時(2005年)から10%以上アップしたとの記事が掲載されました。
この調査は6年に一度実施されており今年も実施されます。
さらなる向上が期待されるところです。
が、、しかし、、。
予防・歯科衛生先進国といわれるスウェーデンではもうとっくに8020は達成されています。
この差はなんなのかという記事がネット上に掲載されていました。
スウェーデンでは21歳以下は医療費が無料で治療についてはべらぼうに高額になるらしいのです。
だから小さい頃から予防が徹底されているそうです。
一方日本では予防の定着がまだまだと言わざるを得ません。
原因の一つは日本の健康保険制度にあるということでした。
簡単に言うと日本の健康保険は「疾病保険」であり、病気に罹ったら安価に良質な医療が受けられるというものだそうで、病気に罹らないように健康を維持していくことにはなかなか適応しにくい制度らしいのです。
あと、治療技術の向上も目覚ましいものがあります。
病気に罹っても高度な医療が受けられることも、本来は喜ばしいことなのですが、反面予防の定着を遅らせているのかもしれません。
歯科の予防処置(定期検診、メインテナンス)では3か月に一度、1回1時間かけて1万5千円が常識的相場で、日本でも予防に注力されている歯科医院さんでは予防処置は自費診療されているところもあるようです。
とはいえ、日本人の歯周疾患の罹患率は約8割です。
当院を受診される患者さんはほぼ全員が歯周疾患患者ということもできます。
ならば疾病保険もしっかり活用して健康回復治療としての予防処置も可能性が残されています。
当院ではこのような現状をスタッフともどもに共有して日本なりのやり方でメインテナンスを続けていくつもりです。
ちなみに保険制度を活用した場合、一時間のメインテナンスで窓口3割負担でレントゲン撮影した場合4,680円、レントゲンなしの場合3,470円也です。