ども、高校生に渋くてカッコイイですね。と言われた瀬戸です!!
かなり前の話ですが…
NHKの仕事が深夜になった時はスタジオからタクシーで帰り、
いつも自宅の近所のコンビニで降りるのですが…
その日は降りた途端に…
見た事も、会った事もない白いワンピースを着たお婆ちゃんから
「あたし貴方のファンなのよ…」
とすがるように握手を求められた…
突然で意味がわからない…
自分は有名な芸能人でもなければ文化人でもない…、
ましてやNHKから帰って来た事など知るよしもないはずだ…
ちょっと不気味な感じがしたが悪い気はしないので気安く握手に応じた…
ところが握手をした途端、両手で自分の手を力一杯、握りしめてきた…
そう、格闘家が試合前に対戦相手とするがごとく…
何かに取り付かれたような目で威嚇してくる…
思わず悲鳴をあげそうになったが、
大人の対応をしなければと思い直し、にこやかに突き放した!!
どうやら歳をとっても握力は衰えないという話は本当のようだ…
急いでコンビニに入り、買い物をしていたのだが…
外から子犬がすがるような目でこちらをチラチラみている…
さっき馬鹿力で俺の手を握り潰そうとしたくせに…
そんな目をしたって絶対に許さないぞ!!
と思い、
一目散に買い物をすませ、
出待ちをしてるお婆ちゃんをふりきり帰宅したのであった…
翌朝…
自宅を出ると…
昨夜のお婆ちゃんが自分の方へ、
ペタペタと足をならし、
空ろな目でこっちに向ってくるではありませんかぁ~
まさか…一晩中探していたんじゃないだろうな…
ペタペタ…
軽く挨拶をしてかわすか…
ペタペタ…
逃げるか…否…呪われそうだよ…
ペタペタ…
しまったぁ~考えている間にかなりの至近距離…
凍り付いたのは書くまでもない…
まさしく蛇に睨まれた蛙とはこの事だ!!
ヨシッ、こうなったら少々手荒いが、
自分の手を取りにきたお婆ちゃんの手を逆に取りかえし、
お婆ちゃんに関節技を決め、寝技に持ち込むしかない…
でもお婆ちゃんに寝技はやだよぉぉ~
そんな事を考えていたらもう目の前だぁ~
ところが…
自分の事にはまるで気がつかなったのように横を通りすぎた…
あれっ?あれれ??
正直ホッとした…
関節技を決めても呪いの呪文をかけられたらなすすべもないからな…
…
…
…
あれ?あれれ~?
あのおばあちゃん俺のファンじゃなかったのか?
振り返ると白いワンピースだと思っていた服は寝間着で、
ペタペタとなっていたのは裸足だったからか…
…
…
…
ただの夢遊病者?
(笑)