どうしても書きたかったところ。
郁ちゃんの面接のときです。 面接官の人数原作に書いてあったか書いてなかったか覚えてないので勝手に6人ということにさせて頂きます。。。 いつもパラレルですが今回もかなりパラレルかもしれないので閲覧注意です!
あと、オチが殆ど・・・無いです!
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はじめは誰もわからなかった。
あの時。五年前に、堂上が助けた少女だったということは。
ただ、女性で第一希望が防衛部というのは関東図書基地では初めてだった為異例の6人という数の面接官が駆り出された。
彼女は凛とした女性だった。入ってきた瞬間に彼女が図書隊に対して他の人よりもはるかに超える熱意を感じた。そして彼女の熱意を感じたと同時に、左から妙なオーラを感じた。
隣にいるのは堂上篤二等図書生。今年の新人隊員の教官を務めるということで彼も面接官となったのだ。他にも小牧などがいる。
彼の目は彼女が入ってきた瞬間に変わった。
今まで届かなかったもの、手放したものが今目の前にある。そのような目つきをしていた。
本人は冷静を装っているつもりなのだろうが完全に表に出ている。
昔の知り合いかなにかだろうか、と思ったがその考えが深くなる前に彼女が口を開いた。
「153.番、笠原郁です。」
ハキハキとした喋りだった。笑顔で自信にあふれた表情。入った時も思ったが彼女は姿勢がとてもきれいだ。そしてニコニコと笑顔。
印象の項目に★5をつける。
「女子で防衛部が第一希望ですね。何故、図書隊に入隊しようと思ったのですか。」
彼女がしゃべりだして間もなく、堂上は俯く。
それもそのはず。5年前、見計らいをして助けた『王子様説』を熱心に語られたのだから。
自分も流石に笑いをこらえきれなかった。玄田のツボにハマったようだ。ここで、特殊部隊候補一名と、決定された。表面上は『候補』となっているが殆ど確定と言ってもいいのだろう。
しかし、訓練とスポーツは違う。 幾ら中学のころからずっと陸上をやっていたとしても彼女がその違いに気づくかどうかは別だ。
「では、失礼いたします。」
自分がそんなことを考えている間に面接は終了した。
「いやー堂上、あんときの高校生だったとはな!こりゃ、特殊部隊入り決定だな?」
玄田が豪快に笑う。
「未だ実力もわかりません。」
あくまであの時の高校生については触れないことを貫こうとしたものなのだろうが堂上の顔はもう、これまで見たことのないほど真っ赤であり眉間の皺が深い。
「そう固いことを言うな~。人事は俺が決定するっ!」
「人事の決定権は基地司令じゃないですかっ!」
「だが、俺は基地司令の直接交渉兼を持っている。」
「職権乱用です!そんな勝ち誇っても無駄ですから!」
もうこうなったら玄田の気を変えられないということは誰よりも堂上が知っている。 堂上は諦めたのか一番速く面接室を抜け出した。
これから先が楽しみだ。
恐らく堂上篤は笠原郁に恋している。 あの目は、絶対にそうだ。 確実に。
「おい、小牧。」
「はい。」
「楽しみだな。」
「勿論です。」
こうして、ジレる二人をあたたかく(?)見守る特殊部隊の日常が始まったのであった。
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