毎度毎度、長く続くものばかりを書いているので今回は短編に致します!
と・・・言っても、普段何回かに分けているものを一度に更新しただけ・・・と言っちゃえばそれまでなのですが笑
夫婦時期
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バンっ!バンっ!
ガチャーン
ドアの先から聞こえる大きな音で堂上は目を覚ました。
時計を見ると未だ4時だ。そして今日は公休日。隣を見るといるはずの郁がいなかった。
トイレにでも起きたのだろうか。
だが、それにしてもおかしい。トイレに行くのにこんな大きな音はたたないだろう。
ならば泥棒か何かか。
様々な事を想定して堂上は意を決し、リビングへと向かった。
戦闘職種なのでもし泥棒が入っても対応は出来る。息を潜め、壁に体を貼り付け、そっと、そっと、目的地に向かう。
「いってぇー!落ち着いて!お願いだから!」
郁の声が聞こえた。 やっぱり泥棒か。 それならば一刻でも早く郁を助けなければならない。トイレに起きた郁と犯人が鉢合わせになったのだろうか。
最悪の光景が脳裏に浮かぶ。
張り付いた体を横に動かし、リビングを見た。
いない____
緊張していた体がさらに緊張してこわばる。
ならばさっきの声はどこから・・・・
もしや、キッチンか。
キッチンとリビングは並んでいる。
もしキッチンならば・・・・・包丁、鋏、様々な危険な道具が集う場所。
先程まで自分がのんびり寝ていたことを後悔した。だが、今は後悔しても仕方がない。
手に汗がにじむ。 頼む、後生だから。後生だから、無事でいろ。
「キャー、引っ付かないで!」
犯人に気づかれないように行って抑えようと思ったが郁の叫び声で完全に堂上の理性は崩れた。
郁のことを何もわかっていない犯人が、郁にまとわりついている姿。
そして郁が固まっている姿が脳裏に浮かぶ。
「っざけんな」
キッチンカーテンを開けるとそこには_____
きょとんとした顔でこちらを見る郁の姿があった。
さっきの叫び声はなんだったんだ?
頭が混乱して訳が分からない。
「あつしさん?どうしたの?こんな朝早くに。」
どうしたの?はこっちの台詞だ。 でも・・・・ 郁が無事で、嬉しかった。安心した。
堂上は郁に抱きついた。
「ど・・どうしたの?!怖い夢でも見たの!?汗、びっしょりだよ?」
そうさ。 郁のことが心配で、怖い、怖い、怖い、怖くて仕方がない、夢のような現実を脳に描いた。
でも、それが現実じゃなくって本当に良かった。
「何処にも行くな。俺から離れるな。心配で眠れない。」
郁は訳が分からないという顔をしたが わからなくていい。 と言って有無を言わさず黙らせた。
「で、なんで叫んでたんだ?」
本題に突入する。 そもそもこの事件のきっかけは郁が出したであろう大きな物音から始まる。
「あ、今パン作ってたの。そしたら慣れなくていろんな物は落とすは手は切るわで・・・。分量間違えたのか手に引っ付いて気持ち悪くて。。。 ごめんなさい、おこしちゃったよね。。。」
ふぅ、と大きなため息をついた。 でも郁の命は、今、ここにある。
「手、大丈夫か。俺も手伝う。やり方教えてくれ。」
その後郁と二人で作った(というより堂上が殆ど作った)パンは甘く、おいしく、できたのだった。
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むっちゃクチャなストーリーですが、焦る堂上教官を想像して書いてみました(どんな趣味よw)笑
一話完結です。