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Chamomile tea

図書館戦争の二次小説を書いています。基本堂郁です。
はじめての方は「はじめに」をご覧ください。(メッセージボードにINDEXのリンク貼ってます。)

恋人前&恋人


***



節電の夏。

図書館全体でも節電モードが盛んに漂っていた。おすすめ本などのポスターがいろいろと貼り付けられている中に節電省エネの文字があるポスターが幾枚かある。


今日は地下書庫業務であった。


夏の地下書庫業務は正直・・・ サイアク、だ。


だが、最悪だー嫌だーなんて弱音を吐いていては業務にならないので皆汗を流しながら業務を行う。


何故最悪なのかといえば・・・クーラー無し、地下なのでもちろん窓も無し、という訳で夏は異常に暑く冬は異常に寒いのだ。 


制服の身だしなみ上ボタンは第一ボタンまでしか開けられないことになっているので温度管理が効かない。唯一水を飲むことくらいが支えだ。


暑がりの郁にとって冬はカイロを全身に貼ればいいのだが夏はそうもいかない。かといって、第二ボタンまで開ければ堂上から厳しいお叱りを受ける。


「はあ・・・こんな暑いのにクーラーなんでつけないのかなあ」


「ただでさえも節電省エネって言ってんのに無理でしょ。」


独り言のつもりだったが返事が来たので驚いた。 それに・・・どうして柴崎がこんなところに!? 郁の気を察してなのかそうではないのかにやりと笑みを浮かべてこちらを見てくる。


くそ、悪女のようなその微笑まで美しい。


そ、れ、に、とわざと強めて柴崎は先を続けた。


「図書隊はお金無いしね。金銭状況厳しいのよ。」


図書隊は地方自治体の関連組織であるのでそのお金で全てを賄っている。国の組織ではないので予算が少ない為いつもギリギリで運営している。


節電・・・というより節約だ。

質素倹約、無駄な浪費は絶対になし! 


金銭面でも良化隊は国務機関の一部なので有利となっている。あらゆる面で図書隊は不利だ。


でも・・・



「でもでもでもでも!扇風機の一つや二つくらいはいんじゃん。これじゃ熱中症になっちゃうよ。」


ついこの間外で熱中症になって倒れた郁(お水にご用心を参照ください)はその恐ろしさを知っている。水分補給のみではいつ誰が倒れてもいい状況だ。


「文句言うな。」


いきなり来たその声の主は、後ろを振り替えなくともわかった。 低いトーンでよく響く声は堂上だ。


「だから水マットが売られてるんだろう。」


は?水マットってなあに?


郁の疑問は最初から予測されていたようで堂上は続けた。


「入隊当初座学で説明があった筈だが。」


「うっ・・・それは・・」


心地よい休憩時間として安眠させて頂いておりました。とは流石に言えないのでばれているのは承知だがもう忘れました、とごまかす。


「中にジェルが入ったものだ。冷蔵庫に入れて繰り返し利用できる。売店で確か500円程度で購入できる。防汗仕様にはなってないので訓練では使用できないが地下書庫業務では暑さが想定されるので必要な者は各自購入するよう言われている筈だ。大体のタスクフォースの隊員は所持しているぞ。」


そんな便利なものあるんだーと感心していると それくらいはいくらバカなお前でも頭に入れておけ と一括された。


「堂上教官は説明もお上手ですね~!ウキウキうるさい山猿にも先を読んで冷静な対応!やっぱりあたしのタイプだわあ~」


ハートが付きそうな・・・というか、もう既についてる勢いで堂上に盛大なアピールを送っている柴崎は今日もウソかホントなんだかわからない。

そんな柴崎が堂上はちょっぴり苦手だ。


「山猿言うな。ウキウキなんていつ言ったあたしが!」


ここは噛み付いとかないと郁も黙っていられない。


「落ち着け。表現が違うだけでお前はいつもウキウキ言ってるも同じだ。」


ぽん、と頭をたたかれると何も言えなくなる。 柴崎の気配が消えたと思ったら知らぬ間に業務に戻ったようだ。


「そんなに暑いなら使え。」


渡されたのは例の水マットだ。ソレは水色でいかにも冷たそうなものだった。


「でも、これあたしにくれたら堂上教官困りますよね?」


「お前がまた倒れるよりはマシだ。あと1つあるんだ。要らないなら返せ。」


このままだと取られそうなので折角いただけるものなら頂かない他は無い。


ありがとうございます、と礼を言うと堂上は照れ隠しなのかそっぽを向いて手を振った。




堂上から貰った水マットはあれから2年経った今でも使用している。貰った時は堂上の香りが仄かにして満足していたのだ流石に2回ほど洗濯するとその香りは消えてしまった。だが、堂上からもらったもの、ということで大事に大事にしている。


堂上が彼氏となった今なら尚更だ。


「郁、それボロボロだな。もしかして前に俺がやったやつか?」


2年も使用していると何度も洗濯するのでボロボロになっていた。本当ならば買い換えるところだが壊れて使えないわけではないのでそのまま使っていた。


そしてまた、堂上がそのことを覚えていてくれてるのも嬉しい。


「はい。教官に貰ったので捨てられませんっ!」


堂上は甘い笑顔を見せた。

この笑顔は完全にプライベートモードだ。


「節電も悪くないですね。」


堂上が怪訝な顔をしたので笑顔で説明する。


「だって、暑いけど暑くなきゃ堂上教官にコレ貰えなかったじゃないですか。」


「あんまり可愛いこと言うな。連れて帰りたくなる。」


何処までも純粋な郁は水マットをプレゼントされた日からちょっとばかり暑さが好きになったのであった。



***



よくわからないオチになってしまいましたー!すいません。。。


コメント欄の開放は今は予定してないですが今後多分します! コメントの返信はブログ記事でさせて頂きますね★


それでは、今日も良い日をー

スイートデー3話目でございます★


更新時間を正午12時に変更しますね(*^_^*) 夜もう眠たいのに更新されないー・・・ということが起きちゃうので変えました!




夫婦時期


***


待ち時間は1時間弱と伝えられた。インフルエンザの可能性がある為隔離室へと移動される。

時間が経つにつれ郁の顔は赤みを増していった。熱はあるのに体は寒いと言う。

堂上は郁のことを手で覆い、なるべく暖かくなるように努めた。


「篤さんの手、あったかい・・・湯たんぽみたい。」


郁が風邪で唸っているのにこんなことを考えるのはどうかと思うが風邪の時の郁は誰にも見せたくないくらい可愛い。 目はとろーんと猫のように垂れていて、具合が悪く力が入らないのかこちらに体重を寄せてくる。 郁は筋肉が殆どだが体重はものすごく軽い。背嚢よりも軽いのではないだろうか。もともと太らない体質だというのもあるのかもしれないがそのスリムな体型も堂上のお気に入りポイントの1つである。


「人間湯たんぽだと思っとけ。」


クスっと笑った。 上目使いな郁はそのまま眠りに落ちた。



どれくらい経っただろうか。 目を覚ますと上には堂上の顔があって驚いた。

吐き気と頭痛がするが、それでも__

堂上の顔をこんなにまじまじと見れることは殆ど無い。指で数えられるほどしかこんなに近くは見たことが無い。


まつ毛が長く、二重の線がハッキリ見える。鼻は・・少し、高い。 二人でいるときの甘い顔をしている。


ついかっこよすぎてキスしそうになったが、自分が風邪であることを思いだし、堪えた。


こんなカッコイイ人が自分の夫なんて・・・ 


堂上を目の敵にして歯向かっていた頃には到底考えられなかった。

ドロップキックをかまし、チビで性格の悪いクソ教官と罵り、いいだけの罵詈雑言を言った。そして、堂上がもう捨てた、昔の王子様のことを良いといい、今の堂上のことを完全否定した。 それがどれだけ堂上にとって辛いことだったか。 そんなことを考えると涙が落ちる。


「郁、どうした。具合悪いのか?」


知らない間に堂上は目を覚ましていた。心配そうな顔でこちらを見つめている。


郁はふるふると首を振った。


どうして泣いていたのかなんてそんな理由言えるわけがない。 昔を思い出して、つらくなって、泣いてました。なんて。


「何か、夢でも見たのか」


それも違う、と首を振る。


「じゃあ何か思い出したのか。」


どうしてこの人は全部わかっちゃうんだろう___

以心伝心・・・みたい。 篤さんだけ、ずるい。


「何がずるいんだ?」


「もしかして、漏れてましたか。」


大きく首を頷かれてもう恥ずかしさは捨てた。こうなったらどんなことをしても隠し通せないのだ。


「篤さんはあたしの考えてることぜーんぶわかるのに、あたしだけ篤さんが何考えてるのか全然わからないからずるいって思ったんです。」


なんだ、そういうことか。と堂上の頬が緩んだ。


「お前と同じだ。俺はお前のことしか考えてない。」


ナニそれ!?具合悪い時にこの激アマ台詞はダメよう。ただでさえ弱くなってるのにぃあたしのハートは!篤さんはあたしのハートを爆発させる気かああああああ!


とはちみつモードに突入したときに、最後の攻撃が入った。


「で、何を思い出したんだ?」


「そ・・・それは・・・篤さんのことです。でも・・・」


言いたくない。と続けようと思ったが篤の顔を見るとどうも「言いたくない」とは言えない。


「でも?」


「ううううう。。。 あたしが昔篤さんに暴言吐いたりかゆいことばっかりしたり・・・特に王子様なんちゃら言ったなあと思って篤さんの気持ち考えてたら辛くなって涙が勝手に出てきました___。」


笑われるか、と思ったが以外にも篤はそうか。としか言わなかった。


「っていうか、お前は今でも痒いだろ。十分」


「ひどーい!あたしは真面目にやってる・・・ウエっ」


興奮しすぎたせいなのか吐き気が郁を襲った。とてつもなく気分が悪い。


「すまん。大丈夫か。」


そのタイミングで郁の番となったらしく看護師さんが隔離室に入ってきた。


堂上に支えられながら診察室へと向かった。。。。。



***



最近は篤さんの呼び方に慣れてきました!この間までかゆかったんです、だいぶ笑

でも夫婦の時は逆に篤さんじゃないと落ち着きませんラブラブ

100hit 御礼!


いつも管理人の妄想ストーリーにお付き合いくださいましてありがとうございます(≧▽≦)!!


木曜日に初の100hit越え致しました>_<!


超びっくりしました~えっ


これからも宜しくお願いします~^^


近いうちに、キリ番リクも設けます(*^o^*)