「何で知ってるの、って顔したね。
ちゃんと説明してあげるから、ちょっと黙っててよね。あ、もともと喋れないから、言わなくても黙ってるか。」
みなみが嘲笑ってそう言うと、右手で私の胸ぐらを掴み、利き腕の左手で、顔を思いっきりグーで殴ってきた。
唇が切ったのか、少し痛い。右頬がヒリヒリしているから、きっと腫れているだろう。
「もう殴るのはこれで終わりにしてあげるわ。
あんたが教師にチクったり、教師が感ずくのも困るしね。」
ほっとする余裕なんて無かった。全身の力が抜けていて、立ち上がることはおろか、顔を上げることさえ出来なかった。
みなみは強引に左手で私の額を押して、顔を上げさせた。
「あんた、ホントにそんなんでアルバム作れるとでも思ってんの!?
製作の世界って、コミュニケーションと速さが命なの。そんな世界であんたは生きていけないわ。違うわ、あんたが死ぬ前に切り捨てられるわ、必ず。
はっきり言ってあげる。あんたにアルバムは作れない。」
それから、たまっていたイライラが堰を切ったように、四方から非難の声が降ってきた。
あんたにアルバムは作れない、とか、あんたには向いてない、とか、今すぐ辞めろ、とか、そんなことを言われた気がする。
なんでボコボコにしてくれなかったのだろう。
意識も無くなるくらいボコボコにしてくれたら、ただの雑音になったのに。
私はsky academyを傷つけた。
ちょっとキツい言葉を浴びせられて、それをただ受け入れるしか出来ない私を選んでくれた、 sky academy。
私はsky academyに治ることない傷を負わせてしまった。
そんな私が出来ることはただ1つ。
ーその傷を誰にも見つからないように隠すこと。
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