太陽のように高く、そして、優しく -31ページ目

太陽のように高く、そして、優しく

小説書いてます。読んでばっかりで書いたことは無いですが、頑張ってます!! 下手ですが、よかったら読んでってください。

 ひとしきり言いたいことが言えて気が済んだのだろう、周りから声が聞こえなくなった。


 「このこと、誰にも言わないでほしいな。

 でも、これじゃ一方的だから、あんたが聞きたそうにしてること、教えてあげる。

 どうして、あんたがアルバム制作スタッフだって知ってるのか。」

 

 みなみはそう言いながら、私の右横にいる東[あずま]春香に歩み寄って肩を抱いた。


 「春香が聞いてたの。2週間くらい前、帰り道であんたとひとみが製作スタッフの話してるの。

 その話を聞いてたら、どうもあんたが選ばれたって。

 それで次の日、ひとみに問い詰めたら、正直に吐いてくれたわ。」


 どうして、ひとみに聞くの。そう思っても伝えることができない。悔しい。


 みなみが春香から手を離すと、私に近づいてしゃがみ、同じ目線になって言った。


 「そうだ、取引変更しよう。

 もし、このこと教師にチクったら、ひとみを今日のあんた以上にボコボコにするわ。

 ひとみはあんたの大事なお友達、だから傷つけたくないよね。

 じゃあ、何があっても黙ってろよ。黙ってたらあんたにこんなこと、もうしないわ。」


 そう残すと、みなみたちは帰って行った。


 

 どうしてだろう。

 私が黙ってたら、もう自分は傷つかない。

 ひとみが傷つかなくてよかったって思う前に、そんなことを思ってしまった。

 ひとみはいつでも私を支えてくれて、励ましてくれて、応援してくれて。家族のような存在なのに。


 さっきまで思っていた、ひとみが傷つけられて悔しい気持ちは、どこにいったのだろう。


 いつから、私はロボットみたいな人間になってしまったんだろう。