何日経ってもタイトルは決まらなかった。
私は他にも担当している仕事があるけれど、これが決まらなければできることはほとんど無いので、なかなか進まない。
良い言葉はいくつか見つかっている。
でも、どれも何かが足りない。
今日は夢人は5人とも仕事で会議室には来ていない。他のスタッフさんも仕事があるのか、いつもより人が少ない。 だから、今日は自主参加みたいな感じだ。
私たちでいくら考えても、決めるのは夢人だから、みんな自分の思い思いのスタイルで黙々とタイトルを考えていた。
私も会議室の自分の席で考えていたけれど、なかなか思い浮かばない。
時計を見ると、3時を指していた。
いつも通り、外に出ることにした。
自然と足が向いたのは2階のあの3人組が踊っている部屋だ。
今日も見れると思って楽しみにしていたけれど、今日は誰もいなかった。
どうしようかと思って、屋上に行ってみた。
屋上に出ると、真夏の熱い太陽が出迎えてくれた。
空調が効いている所から来たから、一瞬で汗が噴き出してくるのが分かった。
そこから見る東京はビルと人しか見えなくて、すぐに背を向けた。
暑かったけれど会議室に戻る気も起こらなくて、もうしばらくここにいることにした。
sky academyの屋上はエコを意識してか庭園になっていて、お花が植えられていたり、野菜が育てられている。
近くにあるベンチに座っていると、暑くなってきた。
ここに来るなんて誰にも言ってないから大丈夫だろうと思って、羽織っているシャツを脱いだ。
左右の腕の肩からひじにかけて、さまざまな傷やあざができている。
作ったのはもちろんみなみ達だ。
アルバム制作のことがバレてから、私は家族にも先生にもそのことは言ってない。
けれど、脅すためにだろうか、暴力ともいえるいじめが続いている。
最初は肩が当たる程度のことだったけど、月日が経つにつれてどんどんひどくなっていった。
しかも、脚や腕の制服で隠れるところしか狙ってこない。
ホントにする賢い奴らだ。
緑があるおかげが、気持ちいい風も吹いてきて、気がついたら寝てしまっていた。
目を覚ますと、太陽が傾いて夕陽に変わろうとしていた。
みんなが心配すると思って、急いで会議室に戻った。