はじめに

 みなさん、こんにちは。本野鳥子です。今回は、前回に引き続き「ゴーストハント」シリーズの2巻、「人形の檻」です。極上のホラーを、今回もお楽しみあれ。

 

「ゴーストハント 2 人形の檻」小野不由美(角川文庫)

 渋谷サイキックリサーチで、偏屈な所長、ナルのもとでバイトを始めた高校生の麻衣。バイトを始めてから3ヶ月、初めてナルが受けた依頼は、不思議なことが起こる屋敷についてだった。この屋敷に秘められた謎を解き明かすことはできるのか。

 

 前作に引き続き、のめり込んで一気読みしてしまった。何がこの屋敷に隠されているのか、どきどきして気になって、ページをめくるのももどかしいぐらいだった。特に終盤に入ってくると、文章全てに緊迫感があって、余白でほっと息をついてしまうぐらいだった。

 

 ところで、1巻で荻原規子さんのことに少し触れたが、その感覚があったおかげで、だいぶ恐怖が薄まった気がする。もちろんのめり込んで読んでいるのだが、それとは別に心の底で、「レッドデータガールだ……」というささやきが聞こえてきた。だから、山場に来て恐怖が最高潮に達しても、そこそこに平静でいられた気がする。

 

 

 中でもナルの見せ場では、そのささやきが一気に高まって叫びたくなった。真言や陰陽師という類いのものは、信じるか信じないかはわきによけるにしても、魅力を感じずにはいられない。日本の中で受け継がれてきた呪術体系というのも、なかなか惹かれる。いずれ本格的に調べてみたいと思ったりもした。

 

 正直、この記事を書く手間も惜しく、すぐにでも3巻を読みたい気持ちでいっぱいである。というわけで、とても短いが今回はここまでにしておきたい。

 

おわりに

 というわけで、「ゴーストハント」の2巻でした。次回も引き続き、3巻についてです。お楽しみに。それではまたお会いしましょう。最後までご覧くださり、ありがとうございました!