はじめに

 みなさん、こんにちは。本野鳥子です。前回は、次回は「背教者ユリアヌス」と申し上げましたが、ハリポタ三巻の原書を読み終わったのでそれについて挙げさせていただきます。ご了承ください。2巻はこちらからご覧ください。

 

 

 それでは、ホグワーツで繰り広げられる、ハリーたちの物語を今回もお楽しみください。

 

「HARRY POTTER and the Prisoner of Azkaban」J.K.Rowling(BLOOMSBURY)

 ダーズリー家でまたもや一騒ぎ起こしたハリーは、家を飛び出す羽目になる。魔法使いたちが使うナイトバスに拾われて、ダイアゴン横丁に向かったハリー。そこで遭遇したのは、魔法省大臣のコルネリウス・ファッジだった。元ヴォルデモートの配下で、何人も手にかけた殺人鬼、シリウス・ブラックが脱獄不可能と言われていたアズカバンから逃げ出したという。そんな中、ハリーのホグワーツの生活、三年目が始まった。

 

 ハリポタ全七巻の中で、一番好きな巻はこれかもしれない。シリウスが好きだというのも大いにあるし、何より筋立てが面白いからだ。ルーピンの優しさが身に染みる。また、ハリーの父親であるジェームズと、その親友たちのホグワーツで過ごした時間が垣間見えて、私まで幸せな気分になれるのだ。

 

 それは、日本語ではなく英語を介してでも、全く変わらない。結局のところ、面白い物語というのは全世界共通なのだと思う。言語の壁をやすやすと飛び越え、読者に本を読む楽しさを与えてくれるシリーズだ。

 

 ところで私は、本以外から物語を得るということをあまりしない。漫画やドラマ、アニメを見ないのだ。もちろん、好きな本が映像化されたと聞いたらのぞくぐらいはするが、どんなに好きな作品であっても、途中で飽きてしまうことが実に多い。最初は傲慢にもクオリティーの問題だと思っていたが、最近は、本を読む速度に比べて、映像や漫画だと展開が緩慢に感じられてしまうからだ、と考えるようになった。

 

 しかし、ハリポタの原書を、英語でゆっくり読む分には全く構わないのだ。むしろ、楽しんでさえいる。二巻である「秘密の部屋」を読み終わったのが、5月2日で、三巻を読み始めたのはおそらくその直後であるから、1ヶ月半近く時間をかけていることになるが、苦にならない。日本語であれば、2日、ひょっとしたら1日で読み終えてしまうのがハリー・ポッターだが、英語でゆっくり読んでも、飽きることはなかった。

 

 だから、漫画や映像が楽しめないのは、また別の理由なのだと思う。結局、本であるか否か、という問題に終止するのかもしれないが、それではつまらない。何かしら納得できる理由を見つけたいものだ。

 

 まだまだ知らない語彙もたくさんあり、日本語で読んだ記憶と照らし合わせながらでないと読み終えることはできなかったと思う。英語はもちろん、他の言語を知ることで、もっと読める本を増やしていきたい。これはその、第一歩だ。

 

おわりに

 というわけで、ハリポタ原書プロジェクトの三巻でした。次回こそ、「背教者ユリアヌス」の第一巻についてです。それではまたお会いしましょう。最後までご覧くださり、ありがとうございました!