Presenting the 2024 Boston Globe–Horn Book Award winners【Horn Book】
https://www.hbook.com/story/presenting-the-2024-boston-globe-horn-book-award-winners

 

 

2024年 ボストングローブ・ホーンブック賞が発表されました。

これはボストングローブ(新聞社)と、ホーンブック・マガジン(児童書&YAについての雑誌を隔月で出している出版社)が共催するアメリカの児童文学賞。

賞のスケジュールは学校の年度に合わせて運営されており、審査対象となるのは前年6月からその年の5月までに発表された児童書とYA。
受賞作品とオナー(銀賞)は6月に発表されます。

昨年までフィクションと同部門内で選考されていた詩が独立したため、今年はノンフィクション部門、フィクション部門、詩部門、絵本部門の4部門です。
このブログではフィクションとノンフィクション(+詩)のみのご紹介になります。絵本部門については上のリンク先などをご参照ください。


今年のノンフィクション部門の受賞作品はこちらです。


The Mona Lisa Vanishes: A Legendary Painter, a Shocking Heist, and the Birth of a Global Celebrity
by Nicholas Day, Brett Helquist (Illustrator)


ある8月の暑い日のパリ、ちょうど100年前、絶望した守衛がルーブル美術館の館長室に飛び込んできて、こう叫んだ。
「ラ・ジョコンド・セ・パティ(モナリザがありません)!」
いったい誰がこの犯罪の背後にいるのか誰にもわからなかった。国際的な窃盗団なのか?美術マニアのアメリカの大富豪か?名画中の名画をリメイクしたくなった若きパブロ・ピカソか?
激動の世紀のはじめのパリへ旅をし、裏通りを歩き、その時代の悪名高い盗人や刑事に出会い、さらに時を遡ってレオナルド・ダ・ヴィンチとその奇妙な人生を通してモナリザを見て、世界一有名な絵画「モナ・リザ」の中心にあった秘密を知ろう。

1911年のモナリザ盗難事件を題材にした児童向け歴史ノンフィクション。ニコラス・デイ(Nicholas Day)という作家の作品。この作家の詳しいことはちょっとよくわかりません。新人かな?
2024年ロバート・F・サイバート知識の本賞受賞作品。

 

 



詩部門の受賞作品はこちらです。


Kin: Rooted in Hope
by Carole Boston Weatherford, Jeffery Boston Weatherford (Illustrato
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キャロルとジェフリーの先祖はメリーランドの始祖たちの中にいる。一族の歴史は300年にわたるが、その系譜は、奴隷をルーツに持つ多くのアフリカ系アメリカ人の家系と同じく、5世代までしかさかのぼれない。その前は不明だ。その歴史の断片から、キャロルとジェフリーは彼らの親族たちの声を呼び出す。

奴隷だった自分の先祖たちや、フレデリック・ダグラス、ハリエット・タブマンなど歴史上の黒人の偉人たちを詩で描いた歴史物語のようです。「ゴードン・パークス」のキャロル・ボストン ウェザーフォードの作品。彼女の息子でイラストレーターで詩人のジェフリー・ボストン・ウェザーフォード(Jeffery Boston Weatherford)が絵を担当した親子コラボ作品です。
2024年 コレッタ・スコット・キング賞作家部門オナー作品。

 



そしてオナー(銀賞)ですが、今年はノンフィクションと詩は受賞作品は別々に選ばれてるのに、オナーは2部門一緒に選ばれています。なんで?どっちの部門もたまたま同じ本をオナーにしたという意味なんでしょうか?
(これが理由で当ブログではノンフィクションと詩部門の記事を一緒にしています)


ノンフィクション&詩部門のオナー(銀賞)にはこちら1作が選ばれました。
詩で書かれたノンフィクション絵本です。


Fungi Grow
by Maria Gianferrari, Diana Sudyka (Illustrations)


いつ、どのように、どこで、そして何が理由で菌類は育つのか。
地面の上で、下で、どこででも菌類は育つ。地球のあらゆる場所で菌類は根を張り、実をつけ、ねじれ、巻きついている。あるものは食用、あるものは薬用にでき、あるものは毒だ。

アメリカの児童書作家マリア・ジャンフェラッリ(Maria Gianferrari)が文を、アメリカの画家ダイアナ・スーディカ(Diana Sudyka)が絵を担当した科学絵本。