Summer Reads 2024【Publishers weekly】
https://best-books.publishersweekly.com/pw/best-books/summer-reads-2024/young-adult

 

 

 

 

こちら↑の記事に引き続いて、パブリッシャーズ・ウィークリーの今年の夏のベストブックをご紹介します。
今日はYA部門です。

 

 


Brownstone
by Samuel Teer, Mar Julia (Illustrator)


1995年の夏。母さんが人生に一度の旅にひとりで出かけたため、もうすぐ15歳のアルムデナは会ったこともなかったグアテマラの父親ザビエルに預けられ、壊れかかった古い館ブラウンストーンで過ごすことになった。父はスペイン語を話すが、アルムデナは話せない。
ふたりは館を修理しながら一緒に過ごし、関係を築き、そのかたわらアルムデナは生まれて初めて自分の南米人としてのルーツを知っていく。

アメリカのコミック作家サムエル・ティアー(Samuel Teer)がストーリーを、いくつかの人気コミックに作画担当として参加しているアーティスト・マール・フーリア(Mar Julia)が作画を担当した青春グラフィックノベル。

 

 

 

 

The Grandest Game (The Grandest Game #1)
by Jennifer Lynn Barnes


7枚のチケット。夢の島。人生に一度のチャンス。
グランデスト・ゲームへようこそ。億万長者エイヴリー・グランブスと、彼女がその遺産を受け継いだ悪名高いホーソーン家の4兄弟によって開催される年に一度の大会。名声と富に挑む者のために作られた今年のゲームに参加するには、7枚の黄金のチケットのうちの1枚が必要。
参加者のうち、ある者はお金を、ある者は権力を求め、ある者は自分にしかわからない理由で参加している。その全員が秘密を抱えている。

大ヒットYAサスペンス「The Inheritance Games」シリーズ(未訳)のジェニファー・リン・バーンズ(Jennifer Lynn Barnes)による新シリーズ1作目。彼女の前作「The Inheritance Games」と登場人物が共通しているようなので、同作の続編か姉妹編じゃないかと思います。

 

 

 

 

Looking for Smoke
by K.A. Cobell 


両親と一緒にブラックフット族のリザベーション(居留地)に引っ越してきたマーラ・ラセットは、住人の結びつきの強いこの地域で、自分がよそ者みたいに感じている。だから地元の女の子ローレンが、行方不明の姉を敬うためのブラックフット族の伝統的な「ギブアウェイ」に招いてくれたとき、マーラは自分がやっとリザベーションで友だちを作ることができたと思った。
でもその集まりに参加した女の子・サマンサ・ホワイトテイルが他殺体で発見された。最後ににサマンサを見たのはギブアウェイに参加した4人。彼らは捜査の対象になってしまう。

MMIW(「行方不明および殺害された先住民女性(Missing and murdered Indigenous women)」/先住民族の女性に対する暴力)を題材にしたミステリー小説のようです。ブラックフット族の新人作家K・A・コベル(K.A. Cobell)のデビュー作品。

 

 

 

 

Of Jade and Dragons (Fall of the Dragon #1)
by Amber Chen


18歳のアイフイ・インは父のような世界的な技術者になるのが夢だ。でもその父が突然殺害され、彼女の人生は粉々になった。父が技術の秘密を書き残した手記と、殺し屋から奪った翡翠の首飾りだけが残された。傷ついたインは手がかりを追い、都の権威ある技術者ギルドを訪れた。そこには父の秘密の過去が隠されている。富と名声よりも静かな暮らしを選んだ父を殺そうとした者がいたのはなぜなのか。

英語で執筆活動をするシンガポール系中国人の新人作家アンバー・チェン(Amber Chen)によるシルクパンクファンタジー小説。シリーズ1作目。

 

 

 

 

Our Shouts Echo
by Jade Adia


LAに引っ越してきた16歳のニアラ・ホロウェイは、この街での最初の夏を裏庭に核シェルターを作って過ごすつもりだった。過去数年で、海面は上昇し、最低賃金はクソで、守ってくれるはずの人たちは自分を傷つけてくると学んだのだ。
でもそのシェルターがかっこいいサーファーの少年マックの興味をひくとは思っていなかった。マックはニアラの世界を粉々に吹っ飛ばす爆弾。でも惨事ではなく、夕焼けの焚き火やブリトーの朝食、新しい友だちで満たしてくれる。

昨年デビューしたアメリカのYA作家ジェイド・エイディア(Jade Adia)の2作目の著作。

 

 

 

 

Wish You Weren’t Here
by Erin Baldwin


同じ高校に通うジュリエットとSNSの人気者で美人のプリヤはライバルだが、閉塞的な田舎町での生活を生き延びるために協定を結んでいる。グループ活動でけんかをしない、共通の友だちに悪口を吹き込まない、写真では離れて映る。それで平和に共存できる。
でもこの夏、プリヤがいない夢の5週間が過ごせると思っていたジュリエットは、同じサマーキャンプにプリヤが参加している上にキャビンメイトになってしまったのを知った。プリヤに我慢しながらでも夏の最後のキャンプを絶対楽しんでやると決めたジュリエット。でもプリヤと過ごすうち、自分が実は彼女を嫌っていないし、もしかしたら友達以上に好きかもしれないことに気が付いてしまう。

フィリピン系アメリカ人の新人作家エリン・ボールドウィン(Erin Baldwin)のデビュー作品。