2023 Aurealis Awards Shortlist Announcement【Aurealis Awards】
https://aurealisawards.org/2024/03/15/2023-aurealis-awards-shortlist-announcement/

 

 

2023年 オーリアリス賞ショートリストが発表されました。

オーリアリス賞は、1995年にスタートしたオーストラリアの文学賞。オーストラリアのすぐれたファンタジー、SF、ホラー小説に贈られます。
SF、ファンタジー、ホラー、YA、児童書と色々部門があり、YAと児童書に関しては、SFもファンタジーもホラーもひとまとめで選考されます。

年によってばらつきがありますが、だいたいショートリスト発表(各部門6作程度/2月頃)→受賞作品発表(3~4月ごろ)のスケジュールです。


今年の児童書部門ショートリスト作品はこちらです。
(このブログではYAと児童書の長編部門のみのご紹介となりますので、全部門のショートリスト作品については上のリンク先などをご参照ください)



The Lonely Lighthouse of Elston-Fright (Elston-Fright Tales #2)
by Reece Carter


エルストンフライトの町で魔法を信じている者はもういない。正確には、フリップ・リトルとその乳母、その娘のコープスと、幽霊のガール(名前)、巨大クモのサイモン以外に信じている者はもういない。
でも「ポルターガスト」と呼ばれる天気の悪鬼にクモのサイモンが誘拐されてしまい、フリップと仲間たちはその手がかりを探して灯台守の日記を調査することになった。友だちを助けるためには失われた魔法をよみがえらせる必要があり、そのためには灯台に失われた光を取り戻さなければならない。

奇妙な住人たちが住むエルストンフライトという町を舞台にしたファンタジーのようです。シリーズ2作目。オーストラリアの児童書作家リース・カーター(Reece Carter)の作品。

 

 

 

 

Ghost Book
by Remy Lai


ジュライ・チェンには幽霊が見えるが、ふだんは見えないふりをしている。中元(お盆)のあいだは大変だ。死者の世界の門が開き、危険な幽霊たちが生者の世界にやってくる。
ある日餓鬼に喰われそうになっていたウィリアムという男の子の幽霊を助けたジュライは、その子と人生初の友だちになった。でも彼は本当は幽霊ではなく、生と死の世界のあいだでさまよっている生霊だった。ふたりはウィリアムを自分の体に戻そうと冒険に出発するが…

中国の伝説をもとにしたゴーストストーリー。「千と千尋の神隠し」とディズニー映画「リメンバー・ミー」のファンにおすすめだそうです。インドネシア生まれシンガポール育ちオーストラリア在住のグラフィックノベル作家レミー・ライ(Remy Lai)の作品。

 

 

 

 

The letterbox tree
by Rebecca Lim & Kate Gordon


ニックスが暮らすのは環境破壊に苦しむ2093年のタスマニア。海面が上昇したことで、タスマニアはあきらめて放棄された。シングルファーザーのニックスの父さんは退避できるうちに退避したがっていたが、ニックスにとってはタスマニアのウエストホバートは自分が知る唯一の土地だし、母さんが埋葬されてる場所でもある。
ビーが暮らすのは現代の美しいタスマニア。彼女は本土へ引っ越すことになった。いじめっ子からのがれて登った巨木と離れて寂しくなることだろう。
ビーが巨木の幹に空いた穴に残した自分の悩みをつづった手紙は、未来でニックスに発見され、ニックスはその返事を書いた。ふたりは時間を超えて手紙を交換するようになるが…

オーストラリアの小説家でイラストレーター・レベッカ・リム(Rebecca Lim)とオーストラリアの児童書&YA作家ケイト・ゴードン(Kate Gordon)の共著。

 

 

 

 

Hunted (The Deadlands #1)
by Skye Melki-Wegner


クレタシアの恐竜の王国のあいだの戦いは激化していた。
流星が降ったとき、死と絶望、そして毒の雨がもたらされた。だがわずかな恐竜たちは生き延びて、進化した。その心は鋭敏になり、彼らは話し、夢を見、戦争をはじめた。
ふたつの恐竜王国がその領土を争う中、敵の戦士を救った王子の息子エラーリは汚名を負わされて追放された。
過酷な環境の「死の島」へ送られ、エラーリは怪しげな顔ぶれの一団に加わらなければならなくなる。そこには彼が救った敵国の戦士もいた。

知能の上がった恐竜たちが王国を作ってエピックファンタジーみたいに戦うシリーズ作品の1作目。オーストラリアのYA作家スカイ・メルキ=ウェグナー(Skye Melki-Wegner)の作品。

 

 

 

 

The hotel witch
by Jessica Miller 


シビルは壮麗なグランド・ミラー・ホテルの見習いホテル魔女。お客様を幸せにする術式を描くのに毎日忙しくしている。靴を輝かせる魔法、ほこりを払う魔法、そして帽子や手袋など、お客様のなくしものを戻す魔法。
でもシビルは別の可能性を夢見ている。闇の山脈から帰ってきた母さんや、「上級危険魔法」の本から術式を書くおばあちゃんみたいな素敵な可能性だ。
そのおばあちゃんが先週の火曜日にホテル13階のどこかに閉じ込められてしまい、シビルはホテルの魔法のすべてを担当し、謎めいてよくわからない問題を解決しなければならなくなった。

オーストラリア出身ロンドン在住の児童書作家ジェシカ・ミラー(Jessica Miller)の作品。

 

 

 

 

Spellhound (Dragons of Hallow #1)
by Lian Tanner


秘密を愛する国ホロウには三つの大きな秘密がある。秘密は緑のジェリーベイビー(赤ちゃんの形をしたゼリーのお菓子)と同じくらい愛されている。いや、わたしはジェリーベイビーの話をしようとしているわけじゃない。わたしはホロウの忠実なる市民で、裏切ったりしない。
わたしが話そうとしているのは巨大な魔法の子犬と、幼い女王とドラゴン殺しの異名を持つ小さなミンチ=ウィギンの話。

タスマニア島在住の児童書作家リアン・タナー(Lian Tanner)によるファンタジー。シリーズ1作目。

 

 

 

以上です。
YA部門についてはまた後日。