こちら↑の記事に引き続き、全米図書館協会が選ぶ2024年ティーンのためのベストグラフィックノベルリストをご紹介します。
この記事からは、トップ10リストには入らなかったものの、全108作(数え間違いでなければ)のベスト作品リストに選出された中で、現時点で日本で読める作品、またはその関連作品を紹介します。
日本の作品と邦訳のある作品、邦訳されてるシリーズの続編や関連作は全部拾ったつもりですが、漏れてたらすみません。
リストの全作品についてはいちばん上のリンク先をご参照ください。
作品数が多いのでいくつかに記事を分けます。
Bomb: The Race to Build--and Steal--the World's Most Dangerous Weapon
by Steve Sheinkin, Nick Bertozzi (Art)
第二次世界大戦中のアメリカとソ連の原爆開発競争を描いたスティーヴ・シャンキンの2012年刊行の傑作YA歴史ノンフィクション「原爆を盗め! 史上最も恐ろしい爆弾はこうしてつくられた」のアメリカのグラフィックノベル作家ニック・ベルトッツィ(Nick Bertozzi)によるグラフィックノベル化作品。
このグラフィックノベル版自体は未訳ですが、原作のノンフィクションは紀伊國屋書店から邦訳が出ています。
Embrace Your Size: My Own Body Positivity
by hara
【自分サイズでいこう 私なりのボディポジティブ/hara/KADOKAWA】
プラスサイズのキュートな女の子を描く日本のイラストレーターharaが「痩せなければならない」という思いから解放されて自分の体を肯定できるようになるまでの自身の体験を描いた2021年のコミックエッセイの英訳版。原書(日本版)はKADOKAWAから出ています。
Hidden Systems: Water, Electricity, the Internet, and the Secrets Behind the Systems We Use Every Day
by Dan Nott
【ライフライン ネット・電力・水 “見えないシステム”から知る世界のなりたち/ダン・ノット/桃井由美子訳/河出書房新社】
ネット、電気、水という人間世界の重要システム3つの歴史と仕組みを解説するアメリカのコミック作家ダン・ノットによる2023年のYA向けノンフィクショングラフィックノベル。2023年全米図書賞児童書部門ロングリスト作品。今月河出書房新社から邦訳刊行予定です。
Akane-banashi Vol. 1
by Yuki Suenaga (Story), Takamasa Moue (Art)
【あかね噺/末永裕樹&馬上鷹将/集英社】
真打ちをめざすティーンの女性落語家を主人公にした末永裕樹(ストーリー)&馬上鷹将(作画)による2023年刊行開始のコミック「あかね噺」1巻目の英訳版。原書(日本版)は2022年に集英社から刊行開始、来月10巻目が刊行予定です。
Break of Dawn
by Tetsuya Imai
【ぼくらのよあけ/今井哲也/講談社】
彗星が地球に近づく2030年の夏を舞台に、家庭用ロボットの中に入ってしまった地球のものではない存在と出会って謎を解き明かそうとする少年たちの冒険を描く今井哲也のSFジュブナイルコミック「ぼくらのよあけ」の英訳版。日本版は全2巻ですが、英訳版は1冊にまとめられてるようです。原書(日本版)は2011年に講談社から刊行されました。2022年に劇場アニメ化されています。
Call the Name of the Night Vol. 1
by Tama Mitsuboshi
【夜の名前を呼んで/三星たま/KADOKAWA】
不安になると周りを夜にしてしまう病気を持つ少女と、森の中で暮らして彼女を診る医師を描いた三星たまのファンタジー医療コミック「夜の名前を呼んで」の1巻目英訳版。原書(日本版)は2021年に刊行をスタートし、今年1月に全5巻で完結しました。
Dai Dark Vol. 5
by Q Hayashida
【大ダーク/林田球/小学館】
全宇宙から忌み嫌われながら旅をする14歳の少年とその相棒、死神、ただの人間の4人組を主人公にした林田球のSFホラーコメディ冒険コミック「大ダーク」の5巻目英訳版。
原書は小学館で2019年に刊行をスタートし、現在までに7巻が出ています。
Daemons of the Shadow Realm Vol.1
by Hiromu Arakawa
【黄泉のツガイ/荒川弘/スクウェアエニックス】
妖怪を統治して世界を救う運命の元に生まれた双子をめぐる争いを描いた荒川弘のファンタジーコミック「黄泉のツガイ」の1巻目英訳版。
原書(日本版)は2022年にスクウェアエニックスから刊行をスタートし、現在までに6巻が出ています。
Dinosaur Sanctuary Vol.1-Vol.2.
by Itaru Kinoshita and Shin-ichi Fujiwara
【ディノサン/木下いたる&藤原慎一(監修)/新潮社】
恐竜が動物園で飼育される架空の日本を舞台に飼育員たちと恐竜たちの日々を描く、木下いたるの恐竜が学べるお仕事コミック「ディノサン」の1、2巻目英訳版。
原書(日本版)は2021年に新潮社で刊行をスタートし、現在までに5巻が出ています。
ご紹介するベストグラフィックノベルはまだありますが、続きは明日にでも。
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