こちらの記事に引き続いて、2024年エドガー賞のノミネート作品をご紹介します。
今日はYA部門です。


今年のノミネート作品は以下のとおり。
 

 

 

Girl Forgotten
by April Henry


17年前にレイラ・トレッロは殺害され、犯人は見つからなかった。この事件の再調査を決めた実録犯罪ファンのパイパー・グレイはいくつかの答えを発見した。
秘密を抱えた少年ジョナスの手を借りて、パイパーはレイラ事件の捜査を配信するポッドキャストをスタート。しかし過去の謎に深入りするごとに、匿名の脅迫状が届くようになった。殺人者はまだ野放しだ。パイパーは自分が永久に黙らされる前に、それが誰なのかを解き明かさなければならない。

アメリカのYA作家エイプリル・ヘンリー(April Henry)の作品。迷宮入り事件とティーン女子のポッドキャスト素人探偵助手男子付き。「自由研究には向かない殺人」シリーズっぽいですね。

 

 

 

 

Star Splitter
by Matthew J. Kirby


2198年、テレポート技術はすでに安全なものになっていた。しかし6年前に旅立った科学者の両親を追って地球から14光年先の惑星軌道上にある探査施設テセウスに行こうとしていた16歳のジェシカは、なぜか惑星の地表に不時着した着陸船の中でひとりで目が覚めた。
ひと気のない着陸船の廊下は血の手形で覆われ、機械は止まって真っ暗だ。そして船の外の土の中には、丁寧に最近作られた知らない人たちの墓標がいくつもある。

アメリカのYA作家マシュー・J・カービー(Matthew J. Kirby)によるSFサバイバルスリラー。

 

 

 

 

The Sharp Edge of Silence
by Cameron Kelly Rosenblum


国でもっとも名高い名門私立高校ライクロフト・フェルプスの伝統は150年にわたって校舎のれんがと蔦の中で焼き上げられてきた。行事。スポーツの競い合い。秘密のグループ。度が過ぎたいたずら。でもそのすべてを経験した優等生のシャーロット、特待生のマックス、夢見る芸術家のクインは、自分と学校への疑問を抱く。とくにシャーロットが受けた性的暴行が明らかになり、学校でトップのスポーツ選手がそれに関わっていたとわかった後では。

アメリカのYA作家キャメロン・ケリー・ローゼンブラム(Cameron Kelly Rosenblum)の作品。

 

 

 

 

My Flawless Life
by Yvonne Woon


ワシントンDCのほとんどの名門私立校では、問題を抱えた生徒は退学になる。そしてハナ・ヤン・ラーナーを雇う。ハナは「修復師」だ。誰に電話すればいいか、何を話せばいいか、秘密を確実にあるべき場所に置いておく、つまり埋められたままにしておくにはどうしたらいいかを知っている。彼女はなんでも修復できる。上院議員の父スキップ・ラナーが轢き逃げで逮捕されたことで壊れてしまった自分の人生以外は。

アメリカのYA作家イヴォンヌ・ウン(Yvonne Woon)の作品。

 

 

 

 

Just Do This One Thing for Me
by Laura Zimmermann


「これだけやっといてちょうだい」
18歳のドリューの母さんは「おはよう」よりも頻繁にこれを言っていた。「これだけ」には実際のところ、母さんがめんどうだと思うすべてのことが含まれている。15歳の妹カルナと8歳の弟ロックの面倒を見ることも。
その母さんがメキシコでのジャスティン・ティンバーレイクの年越しライブに行ったまま音信不通になって、その後、家の貯蔵庫から死体で見つかった。
そして亡くなったおばあちゃんの年金の不正受給等、母さんがしていた不正も明らかに。ドリューは選択に直面する。ルールに従い、責任ある行動をし、母さんのやらかしを残してひとりで家を出ていくか、または、気温が低いままであることを祈りつつ、ごまかしを続け、家族一緒に生活するか。

アメリカのYA作家ローラ・ジマーマン(Laura Zimmermann)の作品。母親の死を隠して生活するネグレクト家庭の3きょうだいを描くユーモアサスペンスのようです。