こちらの記事の続きです。

 

【3月】

ジェニファー・ムートゥ原作「Moxie(映画邦題「モキシー ~私たちのムーブメント~」)」(原作未訳)

 

『モキシー ~私たちのムーブメント~』予告編 - Netflix
https://www.youtube.com/watch?v=sKs0MjSIjMU

原作は、アメリカのYA作家ジェニファー・ムートゥ(Jennifer Mathieu)の2018年の作品。

テキサスの田舎町に住む16歳のヒロイン・ヴィヴィアンが、フットボール部は何をやっても良くて、性差別的な服装ルールがあって、廊下での嫌がらせや授業中の男子の気持ち悪い発言が許されている学校に心底うんざりして仲間と学校でフェミニズム運動を起こす、という青春小説のようです。2019年カーネギー賞にノミネートされました。


監督は女優エイミー・ポーラー。
脚本は「アート・オブ・モア 美と欲望の果て」の製作総指揮タマラ・チェスナ(Tamara Chestna)。これが脚本家デビュー作。

主演は「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」のハドリー・ロビンソン(Hadley Robinson)。
ほか出演は「ダニエル」のパトリック・シュワルツネッガー、「アフター」のジョゼフィン・ラングフォード、マーシャ・ゲイ・ハーデン、日本でモデルやリアリティ番組の出演者として活動していたことがある中国系アメリカ人女優ローレン・サイなど。

2021年3月3日よりNetflix配信されました。

 

 



ジョアンナ・ラコフ原作「My Salinger Year(原作邦題「サリンジャーと過ごした日々」)」

 

MY SALINGER YEAR Trailer [HD] Mongrel Media
https://www.youtube.com/watch?v=YqnB3rzzrOw

原作はアメリカのジャーナリスト・ジョアンナ・ラコフが2014年に発表した回顧録。
90年代、大学を卒業した後大作家サリンジャーを担当する老舗出版エージェンシーでアシスタントとして働いていた頃の彼女の日々を描いた作品。
スクール・ライブラリー・ジャーナルの2014年「ティーンにお薦めのベスト一般書」リスト選出作品。
柏書房から邦訳が出ています。


監督&脚本は「ぼくたちのムッシュ・ラザール」のフィリップ・ファラルドー。

主演はハリウッド版「デスノート」のマーガレット・クアリー。
ほか出演はシガニー・ウィーヴァー、「ギルモア・ガールズ」のヤニック・トゥルーズデール、「ザ・ダート: モトリー・クルー自伝」のダグラス・ブースなど。

2020年11月13日公開予定でしたが、延期されて2021年3月5日にアメリカ公開されました。初登場20位。日本公開未定。

 




壁井ユカコ原作「NO CALL NO LIFE」
 

映画「NO CALL NO LIFE」90秒 ロング予告
https://www.youtube.com/watch?v=9qV2uw7ZrrI

原作は、「2.43 清陰高校男子バレー部」の壁井ユカコの2006年発表の作品。
家庭の悩みを抱える女子高生と不良少年の悲恋に時空を超えたケータイのメッセージが絡むファンタジー入り青春物語です。
現在は角川文庫から出ています。


監督は「溶ける」の井樫彩。

主演は「私がモテてどうすんだ」の優希美青&「ウルトラマンタイガ」の井上祐貴。


2021年3月5日に日本公開され、初登場はトップ10圏外でした。現在はアマプラなどで見られます。

 

 

 



ロブ・ドイル原作「Here Are the Young Men」(原作未訳)
 

Here Are the Young Men Trailer
https://www.youtube.com/watch?v=YTjdagAzFjU

原作はアイルランドの作家ロブ・ドイル(Rob Doyle)が2014年に発表したデビュー作。

2003年のダブリン、高校を卒業したばかりの夏休み、飲み歩いて、ドラッグを摂取し、ゲーム、スナッフフィルム、ポルノを楽しんで日々を過ごし、自己嫌悪、暴力、自殺衝動と戯れる3人の少年マシュー、リズ、キーニー。
アメリカへの旅行をきっかけにグループのリーダー・キーニーの暴力の嗜好がより深くなり、他の少年たちは自分の中の暴力性と、自分の冷淡さの限界に向かい合うことになる…

というダークな青春小説のようです。


監督&脚本は「JUKAI -樹海-」などに出演している俳優のオーエン・マッケン(Eoin Macken)。
共同脚本に原作者ロブ・ドイル。

主演は「ゲーム・オブ・スローンズ」のディーン=チャールズ・チャップマン。
ほか出演は「ピーキー・ブラインダーズ」のフィン・コール、「クイーンズ・ギャンビット」のアニヤ・テイラー=ジョイ、「シング・ストリート」のフェルディア・ウォルシュ=ピーロなど。

2021年4月27日にアメリカで公開されたようです。日本公開未定。

 




パトリック・ネス原作「Chaos Walking(原作邦題「混沌の叫び 心のナイフ」/映画邦題「カオス・ウォーキング」)」
 

Chaos Walking - Official Trailer - Coming Soon
https://www.youtube.com/watch?v=nRf4ZgzHoVw

原作は、イギリスの実力派YA作家パトリック・ネスによるディストピアSF3部作「混沌の叫び」の1作目。
心の中の声が全部外に漏れ出してしまう「ノイズ」という奇病が蔓延する惑星で、独裁者、テロリスト、原住民が繰り広げる三つ巴の泥沼戦争の中平和を求めて奔走するトッドとヴァイオラという少年少女のピュアでダークで残酷な戦いの物語。
ガーディアン賞&ジェイムズ・ティプトリーJr.賞受賞(1作目)、コスタ賞受賞(2作目)、カーネギー賞受賞(3作目)など高い評価を受けています。
東京創元社からシリーズ全巻の邦訳が出ており、数年間品切れ重版未定になっていましたが、映画化に合わせて再版(+電子書籍化)されたようです。最後の入手チャンスかもしれないので今のうちに買っておきましょう。


監督は「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のダグ・リーマン。

脚本には原作者であり「怪物はささやく」の脚本家でもあるパトリック・ネス、「エターナル・サンシャイン」のチャーリー・カウフマン、「しあわせの隠れ場所」のジョン・リー・ハンコック、「マネーモンスター」のジェイミー・リンデン、「シエラ・バージェスはルーザー」のリンゼイ・ベア、「バリー・シール/アメリカをはめた男」のゲイリー・スピネリが参加。

主演は「スパイダーマン・ホームカミング」のトム・ホランド。
ほか出演は「スター・ウォーズ」のデイジー・リドリー、マッツ・ミケルセン、ニック・ジョナス、「グローリー明日への行進」のデヴィッド・オイェロウォ、「ハリエット」のシンシア・エリヴォなど。

2017年の本撮影終了後、脚本を修正して2018年12月~1月にかけて規模の大きな追加撮影が行われました。
しかしその後のスタジオ関係者による試写の結果、それでも「公開できないレベル」の映画になっていると判断されたため、2019年にも大規模予算を追加しての再々撮影が行われています。

2021年3月5日にアメリカ公開され、初登場3位。かけた予算の割には振るわなかったので残念ですが続編は絶望的と思われます。2巻目、3巻目の方が面白いので、全部映画化できるように成功してほしかったなあ。
日本では2021年11月から公開中です。

 

 

 

 

 

 

 



パトリシア・グレイス原作「Cousins」(原作未訳)

Cousins Trailer
https://www.youtube.com/watch?v=Z_f1GjcI8-Q

原作はニュージーランドのマオリの作家パトリシア・グレイスの1992年発表の長編小説。
児童書も書く作家ですが、これは一般書です。

家族の希望を背負った選ばれし女の子のマカリタ、従順だけど自分の夢を抱えて周囲を観察していたミシー、人生が流れ去っていく中でずっと何かを待っていたマタ、という従妹同士の3人のマオリの少女が、成長して違う道を歩んでいく姿を、第二次世界大戦後のニュージーランドを舞台に描く物語のようです。


監督は「Waru」のエインズリー・ガーディナー(Ainsley Gardiner)&ブライア・グレイス・スミス(Briar Grace Smith)。

脚本は監督でもあるブライア・グレイス・スミス(Briar Grace Smith)。
この人は原作者パトリシア・グレイスの娘さんで、大人になったマカリタの役でメインキャストとしても参加しています。

主演は「Eagle vs Shark」のタネア・ヘケ(Tanea Heke)、「ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル」のレイチェル・ハウス、監督もつとめるブライア・グレイス・スミス。

ほか出演は「ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル」のティオレオレ・ガタイ=メルボルン(Tioreore Ngatai-Melbourne)、ドラマ「
Educators」のアナ・スコットニー(Ana Scotney)など。


2021年3月4日にニュージーランドで公開され、初登場から3週連続1位とヒットしたようです。
ちなみにその前の週のNZチャートの1位だったのが「鬼滅の刃 無限列車編」だそうです。日本公開は未定ですが、それなら「(ニュージーランドで)鬼滅を破って大ヒット」って宣伝できるんじゃ(無茶振り)?公開して。

 

 

 

 

【4月】

呉承恩原作「西游记之再世妖王(原作邦題「西遊記」)」

 

《西游记之再世妖王》发布终极预告( 王云飞 / 文宁 )【电影预告 | Official Movie Trailer】
https://www.youtube.com/watch?v=NQE8AItjBnE

中国の古典「西遊記」を題材にした中国産3DCGアニメーション映画。唐僧(三蔵法師?)によって解き放たれた元妖王の孫悟空が悪役・元帝と戦う話のようです。

監督&脚本は「神秘世界历险记」の王云飞。

出演(声優)は边江、张磊、蔡海婷、苏尚卿、张赫など。


2021年4月2日より中国で公開され、初登場3位。日本公開未定。

 

 

 

 



竹宮ゆゆこ原作「砕け散るところを見せてあげる」

 

映画『砕け散るところを見せてあげる』予告(60秒)
https://www.youtube.com/watch?v=Be3oden8PcE

原作は、ラノベ出身の人気作家竹宮ゆゆこが2016年に発表したライト文芸作品。
くたびれた制服にぺったり顔を覆う黒髪という不気味な姿、しかもたまにいきなり絶叫することがあって、周囲から「あいつは頭がおかしい」と言われている不思議少女・玻璃。
ヒーローにあこがれる少年・清澄がいじめにあっている彼女を助けたことから、しだいに2人の距離が近づいていく。ところが玻璃にはいじめよりももっと重い秘密があって…
というピュアでハードな青春初恋物語。新潮文庫nexから出ています。


監督は「疾走」のSABU。

主演は「坂道のアポロン」の中川大志&ガールズボーカル&ダンスグループE-girlsの石井杏奈。
ほか出演は堤真一、北村拓海、原田知世、矢田亜希子など。


当初2020年5月8日日本公開予定…でしたがパンデミックでほぼ1年延びて、2021年4月9日日本公開されました。初登場はトップ10圏外のようです。

 

 

 

 

まだ続きます…(続きは後日)