年末のNHK-BSプレミアムシネマで見たのは・・・
名匠・小津安二郎の遺作となった作品。老いと孤独をテーマに、妻に先立たれた初老男性と結婚適齢期を迎えた娘の心情を、ユーモラスかつ細やかに描き出す。サラリーマンの平山周平は妻に先立たれ、長女・路子に家事の一切を任せて暮らしている。友人に路子の縁談を持ちかけられても、結婚はまだ早いと聞き流してしまう。そんなある日、中学の同窓会に出席した平山は、酔い潰れた元恩師・佐久間を自宅に送り届ける。そこで彼らを迎えたのは、父の世話に追われて婚期を逃した佐久間の娘・伴子だった。それ以来、平山は路子の結婚を真剣に考えるようになり……。父を笠智衆、娘を岩下志麻が演じる。2013年には松竹と東京国立近代美術館フィルムセンターの共同作業によってデジタル修復され、第66回カンヌ国際映画祭クラシック部門でプレミア上映された。
1962年製作/113分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1962年11月18日
笠智衆(1904-1993)
団地生活など当時の時代背景がよく映し出されている映画だ。高度経済成長期の前半期を支えた男たちの人生や、まだまだ男性優位社会などなど、懐かしいといえば懐かしく思い出される。
戦後に普及した3Cはまだまだだけど、冒頭でテレビが登場する(皇太子ご成婚からオリンピックの間に茶の間に出現した)。さらに裕福なサラリーマンがゴルフを始めるという当時の風俗も。。。
日本は、東京オリンピックや新幹線開通を間近に控えた時代で、今からもう60年以上も前になるけど、時代の変遷は巡りつつという感慨に浸ってしまった。
酒を飲むシーンが多い映画だ。日本酒だけでなく、トリスバーでのウィスキーなど、男衆はいつでも酒にまみれている時代背景だろうか。しかも、たばこをふかしながら。。。
飲んでいるシーンが多い割に料理や食べ物はほとんど目立たない。
共演する岩下志麻や岡田茉莉子も若いなあ(^^)
脇役で登場する他の共演者たちも性格俳優のような演技を見せてくれるわ!
小津安二郎(1903-1963)