ベートーベンのピアノ・ソナタ中期の始まりは、ここ「第12番 変イ長調」からだ・・・
「月光」のネーミングで親しまれている「第14番 嬰ハ短調」op.27-2 は、アダージョによる第1楽章の冒頭から、不思議な空間感が漂う・・・![]()
いったん、アレグレットの第2楽章を経て、プレストの第3楽章は、この作品の聴きどころだろうか。![]()
暗い雲の合間から漏れ出ずる月の光が差す・・・そんなイメージを醸し出しているのがバックハウスの演奏だ!![]()
つまり、月光が暗い夜の空間にある、ということを感じさせてくれるのがバックハウス盤で、ケンプ盤ではその暗さがあまり味わえないから、明るさと暗さのコントラストが弱いのだ。![]()
闇夜に光る月の光
電球の明るさの下で光る月の光
あなたは、どちらの月光に照らされてみたいのかしら・・・![]()
ドビュッシーも月の光に魅せられたが、そこには反映する水のイメージがあった!![]()
ベートーベンには、どこを探してみても水のイメージは見当たらない・・・
なお、初期作品から「第23番」までは、ケンプ盤の方が常に演奏時間は長いのだけど、この「月光」だけは、バックハウス盤が遅いテンポなのが興味深い!![]()
このゆったり感は、格別だわ(^^)![]()
「第15番 ニ長調」0p.28 は、「田園」のニックネームをもつ。
4楽章構成だが、まさに交響曲を思わせるシンフォニックな作品とも言えそうだ。![]()
不気味なショスタコが闊歩する第2楽章アンダンテは、優雅さの内に他の作品には見られない諧謔味さえ感じさせるわ・・・![]()
この雰囲気を無機的とさえ思える淡々とした表情で表出しているのが、バックハウス盤で、ケンプ盤ではその味は薄い・・・![]()
中間部では、普段のベートーベンの姿に戻るのだけど。![]()
スケルツォ、ロンドと明るい田園風景を喚起させる第3楽章と第4楽章は、闊達さが心地いい。![]()
お散歩モードを喚起させるロンド(途中からは、かけっこギャロップに!)には、心ウキウキしてしまう(^^)![]()
なぜか、バックハウスの演奏を聴いて、感心してしまった(^^)![]()
明るい作品だけど、古典的風格って言っていいのだろうか・・・そんな雰囲気が漂っていて、この作品のもつ良さを充分に引き出しているためかもしれないなあ・・・![]()
「第12番 変イ長調」op.26 は、アンダンテで始まる第1楽章から、バックハウス盤のベーゼンの鳴りが心地いい!![]()
この楽章と、葬送行進曲の第3楽章がメインで、聴き応えある作品だ。![]()
「2つの幻想曲風ソナタ」op.27 は・・・
まず「第13番 変ホ長調」op.27-1 は、アンダンテによる第1楽章から始まる。そこのあたりは、「第12番」と似ているなあ・・・![]()
アレグロの第2楽章を経て、第3楽章のアダージョも抒情的な雰囲気を楽しめ、ロンド主題で締めくくられる。
「第12番」と「第13番」も、バックハウスの風格がケンプの優しさを上回っているようだ!![]()
バックハウス: 「第12番」(17"44) 「第13番」(14"30) 「第14番」(15"20) 「第15番」(19"07)
ケンプ : 「第12番」(19"10) 「第13番」(14"31) 「第14番」(13"50) 「第15番」(20"52)
<ベートーベンのピアノ・ソナタを聴いてみよう!> ・・・ 17 (ステレオ対決 6 )