こんにちは、リブラです。
今回で、ジェームズ・クリアー著「複利で伸びる1つの習慣 Atomic Habits」の解説は最終です。
4つの法則からわかること
この本では人間の行動におけるステップは次の4つで、この枠組みに沿って新しい習慣を身につけることを推奨しています。
1.きっかけ・・・問題の段階
2.欲求・・・問題の段階
3.反応・・・解決の段階
4.報酬・・・解決の段階
・願望の前に気づきがある
きっかけに意味を与えたときに欲求は起こります。
脳は今の状況を表現するために感情や感覚を作り出し、その機会に気づいた後で欲求は起こります。
人は動機や願望(なぜ行動するのかという理由)が大きければ大きいほど、難題を越えて行動します。
起業家ナバル・ラビカント(アメリカで成功しているエンジェル投資家)は、「何かをする秘訣は、まず願望を育てることだ」と言っています。
それは動機や願望が感情を生み、感情が行動を起こさせるからです。
脳の感情中枢にダメージを受けた場合、行動する理由がどんなにあっても行動しようとしないことが知られています。
それは行動を促す感情がないからです。
感情が行動の動機だからです。
だからこそ、反応の前に欲求があります。
まず、感情が起こり、それから行動が起こるのです。
脳の主なモードは感じることで、考えることは2番目です。
感覚が先にやってきて、合理性は後から現れるのです。
この2つの足並みを揃えるとうまく働き、満足する行動がとれます。
・反応は感情に従いやすい
わたしたちの思考や行動は、魅力的だと思うものに根ざして、必ずしも論理的ではないのです。
喜びのイメージが願望を生み、行動を促します。
苦しみが「この状態を変えたい」という願望を生み、解決のための行動を取らせ、進歩をもたらします。
・反応(エネルギーの犠牲)は常に報酬に先立つ
「ランナーズハイ」は一生懸命走った後にのみやってきます。
報酬(快楽系の神経伝達物質)は、エネルギーを使った後に来るシステムになっています。
報酬はステップの最後に来ます。
誘惑との戦いにエネルギーを費やしてしまうと、欲求を満たす報酬には至りません。
自制するには、願望を満たそうとせず、手放すことが必要です。
・期待によって満足が決まるが、失敗の痛みは期待の高さと相関関係にある
期待と実際の結果の差が良いもの(うれしい驚き)ならば、今後もその行動を繰り返すようになります。
期待度が高いと失敗したときの痛みは大きく、その行動を続ける気力が失せます。
・願望は行動を起こす。喜びは持続させる
願望と欲求は行動を起こしますが、それが楽しくなければ繰り返すことは難しくなります。
・希望は経験とともに小さくなり、受容に置き換わる
新しいプランが希望をもたらしてくれるのは、期待の基となる経験がないからです。
無限に希望を持てるので古いものより魅力的に映ります。
最初に機会が訪れたとき、「こうなるだろう」という希望があります。
2回目では、プロセスがどのように働くか理解し始め、希望は次第に、正しい予想とあり得る結果の受容へと置き換わっていきます。
習慣のプラトー期(停滞期)がやって来るのは、希望が消え、正しい予想やあり得る(現実的な)結果を受容し、行動するための動機に魅力を感じなくなる頃です。
ー「複利で伸びる1つの習慣」より引用ー
わたしがこの本「複利で伸びる1つの習慣」に着目したのは、「習慣を変える」ということが「アイデンティティを変えることになる」という点でした。
習慣とは、顕在意識が決めたことを潜在意識に回路を構築して自動設定で行わせることです。
習慣とは、顕在意識と潜在意識の共同創造の産物なのです。
意識の5%を占める顕在意識の意図を、残り95%を占める潜在意識と一丸となり、ほぼ自動的に目的の達成に向かうという優れた具現化ツールが習慣なのです。
しかし、わたしたちはなかなか望み通りの習慣を定着させることができず、「3日坊主」で終わることもしばしばです。
こんなとき起こっているのは、顕在意識の目的に潜在意識が魅力を感じず、感情が動かないので行動しないという現象です。
ここで忘れてはいけないのは、顕在意識の役割は命令するところまでで、実際に活躍しているのは潜在意識の方だということです。
意識の95%を占める潜在意識が魅力を感じるような目的を顕在意識が掲げない限り、習慣は定着せず、人生を変えるような自己変革も起きません。
ですからこの本の著者であるクリアー氏は、「習慣を変えること」で「アイデンティティを変え」、望む人生の変革に向かわせる方法を説いたのです。
習慣を変えるプロセスを通して、自身の潜在意識の好みや快・不快を探り自身の本質探求をすることになるからです。
クリアー氏は、高校時代に九死に一生を得るような事故でプロ野球選手への夢を失いかけました。
でも、彼は「わたしはアスリートだ」というアイデンティティを捨てて生きることはできなかったので、リハビリや運動メニューを研究し、全米の大学野球チームの選抜選手になるところまで夢を達成しました。
「わたしはアスリート」というアイデンティティが、彼の顕在意識も潜在意識も一丸となれる魅力的な目標だったので、苦しいリハビリや運動メニューを長期間習慣にすることができたのです。
プロのアスリートになる夢は叶わなかったけれど、習慣を味方にするコツを得たクリアー氏は、「わたしはアスリートだ」というアイデンティティを、「わたしは精神的に強くて、肉体的な挑戦が好きなタイプの人間だ」に変えて、習慣により人生を変えるブログを書き、講演する現在の仕事に至りました。
クリアー氏の習慣の考え方は、潜在意識の性質を科学的に捉え、有効的に活用することで成り立っています。
「きっかけ→欲求→反応→行動」の無限ループは、きっかけに欲求が触発され、感情が動くとモチベーションの源のドーパミンが放出され行動に至り、そのドーパミン放出の快感を得たいがためにその行動を繰り返す大脳生理学に適っているから続きます。
この方法は、ミルトン・エリクソンの治療方針とそっくりだな、と思いました。
「少しずつの変化」なら潜在意識は抗わず協力して、大きな効果を引き出せる | リブラの図書館(スピリチュアルな本と星のお話)
レジリエンスは、痛みと闘わず、痛みを受容し、それを利用することで発揮される | リブラの図書館(スピリチュアルな本と星のお話)
エリクソンは精神科医で催眠療法の達人でした。
12室(潜在意識~集合意識のハウス)に合理性に優れ具現化力に長けるやぎ座天体が4つもある人です。
催眠誘導で患者の潜在意識とつながり、潜在意識の好みやペースに合わせた変化に導き、精神疾患のみならず、痛みや病気の症状の緩和や治癒にも貢献した伝説の医師でした。
エリクソンが患者に与える指示も、患者にできることを少しずつ繰り返させ、目に見える結果が出ない停滞期間も習慣に集中することで確実に前進していると実感させるものでした。
わたしは、エリクソンと患者の信頼関係の絆で停滞期間も信じて続けられるのかと思っていました。
けれども、この習慣の無限ループのしくみを知ってからは、患者の顕在意識と潜在意識が望むアイデンティティ(なりたい自分の状態)の達成に向けて共同創造するプロセスが働いていると気づくようになりました。
エリクソンが患者の自発性を引き出すために尽力したのは、患者の顕在意識が命令を下さないと潜在意識が始動しないからです。
できる範囲で繰り返し行動をさせながら、ゆっくり前進させるのは、潜在意識のペースが見えないレベルで少しずつ着実に進むのに合わせ、焦る顕在意識に協力を強いるためです。
そうして、繰り返し行動をしながらも着実に前進をしているときには、予測報酬で分泌されるドーパミンが放出されて、習慣を繰り返すたび喜び感じ、目に見える結果が現れていなくても続けられるのです。
そして、このような習慣のしくみを知ったことで、習慣とは、結局、未来の世界線を引き寄せる行為なのだと思うようになりました。
潜在意識は言葉が届きにくいので、何度も行動を繰り返しパターン化するしかありません。
パターン化するほど行動を繰り返すには、そこにアイデンティティを掲げる必要があります。
望むアイデンティティの旗の下に、それに相応しいパターン化行動を自動設定で続けていたとしたら、最短距離で望む未来に潜在意識が運んでくれることになります。
さて、習慣のしくみがわかったところで、「どう習慣を変えて行こう!=どうアイデンティティを変えて行こう!」という問題に遭遇すると思います。
次回から解説しようと予定しているジョー・ディスペンザ博士「あなたという習慣を断つ」は、量子力学的に、脳科学的に新しい自分に変わっていくためのヒントと、瞑想の可能性を説いた本です。
潜在意識の傾向を知り、習慣を変えることでアイデンティティを変えて未来の世界線を変えるのが初級編だとしたら、
脳や潜在意識のしくみを知り、瞑想することでアイデンティティを変えて未来の世界線を変えるのは上級編と言えるでしょう。
わたしのサロン、リブラライブラリーではあなたの心のしくみをホロスコープで解説し、心の制限、葛藤が引き寄せる現実問題にセルフヘルプで立ち向かえるようサポートします。
詳しくはこちらをご覧ください。
新メニュー(月の欲求・土星の制限の観念書き換えワーク、キローンの苦手意識を強味に変えるワーク)が加わりました。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
