こんにちは、リブラです。
今回もジョー・ディスペンザ博士の「あなたという習慣を断つ」の解説の続きです。
第1部あなたはサイエンス
第3章 身体を克服する
思考が起こると脳は特定の化学信号を身体に送り、この信号は思考のメッセンジャーとなります。
脳からの化学メッセージを受けとると、身体は瞬時に脳が考えていることに直結するような反応を起動して対応し、
「身体は脳が考えているのと同じように感じている」という確認メッセージが、瞬時に身体から脳に送り返されます。
思考→神経伝達物質→感情→身体→脳にフィードバックされ、思考と感情のループを形成します。
そのループが思考回路に影響を及ぼし、脳は思考パターンに見合った感情を初めから抱くようになり、感情のパターンに見合った思考をするようになります。
こうして身体の感情が特定の意識から思考とつながると意識と身体は一体となって働くので、その状態を自分自身と捉えるようになってきます。
例)わたしは怒っている。わたしは苦しんでいる。わたしは感銘を受けた。わたしは否定的だ。
「わたしは○○だ」というとき、わたしたちはその意識状態で自分を定義しています。
例)わたしは怠け者だ。わたしは心配性だ。わたしはあまり頭がよくない。
この記憶された感情はほかのすべての人格に影響を及ぼします。
感情が思考を規定するとき、あるいは自分の感情の枠内でしか考えられないとき、わたしたちが変わる可能性はゼロです。変わるとは感情の枠外で考えるということです。
感情が思考を規定するとき、身体が無意識の思考母体となり、身体イコール意識の状況下になるので身体は習慣化した自動プログラムを作動させます。
主人(顕在意識)がスリープモードに入り、召使い(意識の95%を占める潜在意識)が采配するようになると、すべてを自動プログラムで稼働する方に向けます。
この状態に慣れ親しむと、目覚めた主人(顕在意識)がコントロールを取り戻そうとするとき、召使い(意識の95%を占める潜在意識)は非常に反射的になり、ほんの一筋の迷いや、外界からのちょっとした刺激に反応して自動プログラムを作動し、お決まりの思考とそれに伴う感情→身体の反応・行動を促します。
慣れ親しんだ感情の枠内に留めるために身体は脳に信号を送って、主人(顕在意識)の目指すゴールをあきらめさせようとするのです。
なぜなら第2の天性となっている体内の化学物質の秩序を乱すと、身体はカオスに陥るからです。
*暗記されている感情の状態を断ち切って意識を変える決心をするとどうなるのか?
思考と感情のサイクルがどのように抵抗するかについて、罪悪感を例にとってみましょう。
何十年も「自分のせいだ」と習慣的に発言したり、考えたりするタイプの人がいたと想定します。
この人が罪悪感を意識するたびに、身体が特定の化学物質を作って罪悪感を感じるよう信号を送ります。
身体中の細胞が罪悪感の化学物質の洪水状態となります。
各細胞の受容体部位は罪悪感に直結した化学物質をより効率よく取り込み、処理できるように態勢を調節します。
長期間にわたり罪悪感を浴び続けると、身体はその状態をノーマルモードと捉えるようになります。
最終的には身体がノーマルと捉えるものは心地よいと解釈するようになります。
こうして罪悪感依存症になると、身体はいつもの慣れ親しんだ罪悪感を感じたがるようになります。
この人の顕在意識が罪悪感以外の考え方や感じ方を試み、脳からいつもの罪悪感の信号を受けとらなくなると、身体の細胞たちは不安を表明します。
「そこでいったい何をやっているんだ?
罪を感じたいとずっと言われてきたから、我々細胞は忠実に何年もその指示に従ってきたんだぞ!
そっちから来る思考と感情が繰り返し罪悪感を送ってくるから、プログラムを無意識に記憶したんだ。
我々細胞は受容体部位を変形させて、意識を投影できるようにした。
あんたの人生の外的状況とは無関係に内面の化学的秩序が維持できるようにしたんだ。
これまでの化学的秩序に慣れすぎているから、今の意識の状態は不快だし不慣れなんだ。
我々細胞は親しみのある、予測可能で自然に感じられるものがほしい。
いきなり変えたいって?受け入れられないね!
みんなで団結して脳に抗議文を送ろう!
でも、脳が思考の主体だと思わせておきたいから、そうっとやらなくちゃならない。
抗議文の送り主が我々細胞だと気づかれないように」
これらの声なき声に耳を傾け、その考えを受け入れ始め、以前のような感情を抱いたとたん、意識の記憶喪失が起こり、さっきまで目指していた目標を忘れてしまいます。
おかしなことに、身体が脳に言わせている言葉を信じ始めます。
そして、あの自動プログラムにどっぷり浸かり、以前の自分に戻っていくのです。
「あなたという習慣を断つ」第3章より、要約
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わたしたちは五感で体験したものを、現実だと受け止めます。
しかし、それはほんとうに確かなものでしょうか?
例えば、わたしたちは晴天の空を青いと感じます。
けれども、空が青いわけではなくて、太陽光のスペクトルのうちの短い波長である青が上空ではたくさん拡散して見えるので、わたしたちの目には青く映るだけです。
わたしたちの身体(五感)が受けとった情報は、脳に届くと認識しやすいように加工を施されています。
「ここには絶対にない」と思い込んでいると、「目の前にあるのに見つからない」なんてことが起こるのもそのためです。
では、なぜ、わたしたちは身体(五感)で感じることを確固たる現実と受けとめてしまい、それに誘導されてしまうのでしょうか?
そのしくみがこの「第3章 身体を克服する」で明かされています。
「思考→神経伝達物質→感情→身体→脳にフィードバックされ、思考と感情のループを形成」し、思い込みを感情と身体でリアルタイムに体験するからです。
思考からの化学メッセージに対し、「身体は脳が考えているのと同じように感じている」という化学メッセージで返信され、やりとりされています。
今回例にあがった罪悪感の場合なら、
「これは自分のせいだ。自分が悪いのだ!」と思考すると脳内でノルアドレナリンが分泌され、怖れの感情が醸し出されて身体に伝わり、身体は「何か危険なことが起こっている!逃げるか戦うかしなければ。血圧を上げて早く血をめぐらせろ!」と副腎でアドレナリンやコルチゾールが分泌され、心臓がバクバクし、身体全体で危機に対処するための戒厳令が布かれるのです。
思考がちょっと怖い妄想や取り越し苦労をしただけで、身体の方はほんとうに危機がやってくるかのようにと伝わり、危機対処の自動プログラムが発動してしまうのです。
一日中、救急車や消防車のサイレンが鳴り響いていたとしたら、気が休まらないですよね。
ネガティブな思考回路をめぐらせているときの身体の中は、そんな状態なのです。
思考が罪悪感を刺激して危機対処の自動プログラム発動を招いたことを身体は知る由もありません。
身体は、いつもほんとうに危険が迫っていると思って対応します。
怖い妄想や取り越し苦労などネガティブな思考をずっと続けているとしたら、身体はいつも戒厳令が布かれた危険な状態と思い込み、休まるときがありません。
しかも、同じ思考を繰り返し想起することでその思考回路とそれに伴う神経伝達物質と感情と身体の連携は強化され、馴染みの思考と馴染みの感情にいつも身体が浸されている状態になり、身体はそれを通常と覚えてホメオスタシス(恒常性)を維持しようとするのです。
ネガティブ思考でネガティブな感情に浸っていることが日常になると、どんなに恵まれた機会が訪れても喜べなかったり、それを遠ざける行動をしてしまうのは、ホメオスタシスを崩されるのを身体が嫌うからです。
ですから、ネガティブ思考をいきなりポジティブ思考に切り替えるより、とりあえずニュートラルに戻せればいい、両極のどちらに転んでも中立点を見出せればいいぐらいにしておけば、ネガティブな意識状態よりもニュートラルな意識状態に身体は心地よさを覚えるようになってきます。
また、頭で考えるときは言葉で語りますが、それに相当する神経伝達物質が分泌された瞬間から、アミノ酸の配列で語られる化学メッセージ(神経伝達物質)のコミュニケーションをすることになります。
罪悪感で人に嫌われる心配を続けておいて、「そんなことあるわけないよ」と言葉で否定しても、もう既に心配な気分になっているとしたら化学メッセージは発信されてしまっています。
「そんなことあるわけないよ」という言葉では、ストップできません。
身体の方に伝えるには化学メッセージでなければ伝わらないのです。
ゆっくりしたペースで深呼吸を繰り返すと安らぎの神経伝達物質のセロトニンが分泌されます。
身体を優しく撫でたりタッピングしたり、ペットやぬいぐるみを抱きしめると幸せホルモンのオキシトシンが分泌されます。
ゆっくり呼吸したり、身体を撫でたり、水を飲んだりする指令を思考が出すならば、身体はそれで「危機は去った。戦う必要はない」と受けとり、戒厳令を解くのです。
「今、この瞬間、何を思考するのか?」がそのまま化学メッセージとなって身体に伝わることを忘れてはいけません。
思考は過去や未来のことを考えたりしますが、身体にとっては「今、この瞬間何をするのか?」しかありません。
ですから、身体のない時間軸の過去や未来のことでネガティブな思考をすると、身体は何をしたらよいのか混乱して怖れやフラストレーションを募らせます。
身体がどんな気持ちで思考が下す指令を受けとめているのかを配慮できるようになれば、心と身体は良好なコミュニケーションでつながり、ニュートラルで安定した状態を保てます。
次回も「あなたという習慣を断つ」の解説を予定しています。
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