こんにちは、リブラです。
今回から、ジェームズ・クリアー著「複利で伸びる1つの習慣 Atomic Habits」の解説をしていきます。
第1章最小習慣の驚くべき力
著者のクリアー氏は、高校2年生のとき、飛んできたバッドが顔面に直撃し、頭蓋を複雑骨折し、両眼窩が砕け、脳内が腫れて意識不明の重体になり、ヘリコプターで病院に搬送されました。
一時は呼吸停止や昏睡状態に陥りながらも一命をとりとめ、真っ直ぐ歩くところからリハビリを始めて、1年後には再び野球部のグラウンドに戻ることができました。
父親はマイナーリーグの選手だったことがあり、クリアー氏自身もプロの野球選手になることが夢だったのです。
しかし、復帰後の野球の成績は振るわず、プロ野球選手になる夢はそのまま大学に持ち越されました。
大学の野球チームで活躍するために、クリアー氏は、まず、適性な睡眠習慣と学習習慣と筋力トレーニングの習慣を身につけることを入学時から始めました。
その習慣が結実したのは4年後でしたが、クリアー氏は大学のトップアスリートに選出され、全国で33人の選手しか入れないアカデミック全米チームに指名され、同年、学業においても学長賞を授与されました。
結局、野球選手の夢は叶いませんでした。
しかし、「はじめは小さく取るに足らないように見える変化でも、何年も続ければ、やがて驚くような成果をもたらす」という複利効果を体験し、自信を持つことができました。
Atomic(アトミック;原子的)とは、
①ごく小さなもの。より大きな組織内の、それ以上分割できない構成単位。
②膨大なエネルギーや力の源。
Habits(ハビッツ;習慣)とは、
①日常の決まりきった行い。特定の状況に対する無意識の反応。
最小習慣(アトミックハビッツ)とは、より大きな仕組みの一部をなす小さな習慣のこと。
原子(アトム)が分子の構成要素であるように、最小習慣(アトミックハビッツ)は驚くべき成果の構成要素となります。
もし、習慣を変えるのに苦労しているのなら、あなたに問題があるのではなく、変えるための仕組みに問題があります。
最小習慣(アトミックハビッツ)は、はじめのうち、その小さな繰り返しが取るに足らないように見えますが、やがて小さな構成要素が互いに組み合わさると、予想をはるかに超える結果をもたらします。
小さな変化は、決定的な境界を超えるまで、大した違いを感じられませんが、形成中の最も強力な成果は遅れて表れるのです。
だからこそ、小さな習慣を継続し続ける仕組みが重要なポイントとなります。
新しい能力を身につけようと試みるとき、必ず「潜在能力のプラトー(停滞期間)」に遭遇します。
能力の習得に挫折するのは能力がないからではなく、この「潜在能力のプラトー(停滞期間)」をまだ超えていないのが原因です。
「氷が解けるのは摂氏0度以上」という仕組みを知らなければ、-3℃を-0.5℃にまで上げる努力を続けたのに、氷が解ける0℃に達しないうちにやめてしまうことも起こるでしょう。
NBAのあるチームのロッカーには、社会改革主義者ジェイコブ・リースの下記の言葉が掲げられているといいます。
「何をやっても無駄に思えるとき、わたしは石工がハンマーで岩を叩き割るのを見に行く。
おそらく100回叩いても、岩にはひび1つ見られない。
ところが101回目に叩いたとき、岩は2つに割れる。
岩を割ったのは最後の一打ちではない。
それまでのすべての殴打である」
大きなことはすべて小さなことから始まります。
あらゆる習慣の種は、たったひとつの小さな決断です。
けれども、その決断が繰り返されると、習慣は芽を出して力強く成長します。
悪い習慣を断つことは、自分の中から頑丈なオークの木を引き抜くようなものです。
良い習慣を身につけることは、デリケートな花を1日1日着実に育てていくようなものです。
この本の中心テーマは、「潜在能力のプラトー(停滞期間)」を超えて最小習慣(アトミックハビッツ)が結果をもたらす仕組みにポイントが置かれています。
ー「複利で伸びる1つの習慣」より引用ー
わたしたちが「習慣」を意識するとき、残念ながら「良い習慣」よりも「悪い習慣を改めなければ・・・」という動機から意識しがちです。
けれども、「悪い習慣を改める動機」で取り組むと、クリアー氏によれば「自分の中から頑丈なオークの木を引き抜くような」大きな決断とたいへん努力が必要になります。
これだと、悪い習慣を変える決断に踏み切ること自体が高いハードルになります。
しかも、悪い習慣は、意識してついたものではなく、無意識に繰り返しているうちに自然に身についてしまうものがほとんどです。
それを改めるということは、改めた習慣に慣れるまでずっと違和感や不自然さを抱えることになり、元に戻ろうとする無意識の誘惑に耐えねばなりません。
また、改めた習慣が結果となって表れるまでには、相当な時間を要したり、難関の「潜在能力のプラトー(停滞期間)」にも遭遇します。
だから、悪い習慣を改めるのは、三日坊主で終わるリスクが高いわけです。
クリアー氏が提唱する最小習慣(アトミックハビッツ)は、悪い習慣を改めるのではなく、「デリケートな花を1日1日着実に育てていくように」良い習慣を身につける方法です。
良い習慣が根付くことによって、悪い習慣を続ける暇がなくなり、いつの間にか悪い習慣自体を忘れてしまうプロセスをたどります。
「こうなったらいいな」と気軽に思いつく小さなことをきっかけに、その方向に意識を向ける程度の小さな決断しか要らず、とりあえず準備を、とりあえず一歩踏み出し、簡単なことから続ける。
簡単だから、毎日やっても重荷にならず、次もやろうという気になり、その次も・・・と自然に続けられるようになります。
ここまで来ると、だんだん続けることに意欲が出てきて、続けたことをやめてしまう方がもったいない感じがしてきます。
でも、この辺りからが「潜在能力のプラトー(停滞期間)」に入るときです。
意欲的になってそれまでよりエネルギーを注ぐようになって、早く手ごたえを感じたいと焦りが出ます。
目に見える変化が表れてないと、目標と現在やっていることのギャップを感じ、不毛な努力しているように思ってしまうのです。
ここで威力を発揮するのが、サブリミナル効果とドーパミンです。
習慣とは、「日常の決まりきった行い。特定の状況に対する無意識の反応」ですから、わたしたちの潜在意識に、決まった行いを刷り込む作業をすることになります。
見える変化や結果が出ないと納得しないのは、顕在意識の方なのです。
むしろ、潜在意識の方は、「見えないレベルの繰り返し」に反応し、信頼を置きます。
コーラの映像をあからさまに流すよりも、見えない程度にフィルムのコマにコーラの映像を映す方が、観客がコーラを買いに来る率が高くなるというサブリミナル効果が働きます。
意識の5%を占める顕在意識よりも、意識の95%を占める潜在意識に働きかける方が、行動につながるのです。
顕在意識は、可視できるものに注目し、可視できないものは無視する傾向があります。
潜在意識は、可視できなくても繰り返すことで信頼を増し、思い込みを強化し、実在するイメージを構築していきます。
クリアー氏が提唱する最小習慣(アトミックハビッツ)は、目標達成を重要視しません。
習慣を継続する仕組みさえ押さえてしまえば、いくらでも後から目標のレベルアップは可能だからです。
習慣を継続する仕組みは、この顕在意識と潜在意識の性質の違いに着目することで構築できます。
目標達成の重要度を下げることで、目標に向かうための行動の難易度のレベルが下がります。
行動の難易度が下がることで、繰り返し行うことが簡単になります。
繰り返し行うことは潜在意識に刷り込まれ、信用され、潜在意識で実在するイメージが構築されていきます。
その繰り返し行動の効果は不可視レベルですが、日々目標にゆっくりと近づいていることを潜在意識は知っています。
「獲物を取りに行く」(目標に近づいていく)という行動は、報酬系の神経伝達物質のドーパミンの分泌を促します。
ドーパミンが脳内で分泌すると、脳は興奮し、モチベーションが上がります。
報酬が得られると思うとそこに向かう行動そのものが楽しくなるのは、ドーパミンの効果です。
目標にわずかながらでも近づく「繰り返し行動」をとることで、潜在意識では不可視レベルで目標と「繰り返し行動」のつながりを認識し、報酬系のドーパミンの効果でモチベーションが引き出されるのです。
「魅力的な目標」の獲得に引っ張られて行動するのではなく、「繰り返し行動」を継続することで分泌される報酬系のドーパミンの効果で続けること自体に喜びや楽しみを感じてやめられなくなるという仕組みなのです。
しかも、最小習慣(アトミックハビッツ)は、「目標達成」を重要視するやり方ではないため、「潜在能力のプラトー(停滞期間)」に可視化できる結果がなくて顕在意識が焦りや不安に苛まれることも少ないのです。
潜在意識が最小習慣(アトミックハビッツ)を続けているときに、顕在意識が「努力してもムダだ!」と邪魔する可能性が極めて少ないのです。
わたしは最小習慣(アトミックハビッツ)のしくみを知り、自身の過去の習慣の失敗事例や成功事例を振り返って見て、ほんとうによくできてるなと感心しました。
ミルトン・エリクソンは、催眠を使うことで顕在意識を眠らせ、潜在意識に「繰り返し行動」の指示を与え、患者が途中経過で治療効果を気に留めないように、症状に注意を向けることを忘れるようにして、潜在意識の治癒ペースに合わせて成果を出していました。
この最小習慣(アトミックハビッツ)は、見えるものにしか関心が向わない顕在意識と見えないレベルでこそ本領を発揮する潜在意識の性質を、とことん利用することで成り立っています。
次回も「複利で伸びる1つの習慣 Atomic Habits」の解説を予定しています。
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