こんにちは、リブラです。

今回は、ジェームズ・ドゥティ著「スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック」の解説です。

 

第4章「自分をどう扱うかを決めるのは自分」のあらすじ

 

ジム(ジェームズ・ドゥティ)は、ルースのマジックを習いに行く途中で、いじめっ子2人に殴られたり蹴られたりしている男の子を見かけ止めに入りました。

 

兄がいじめられていると、いつも割って入り闘うのはジムの役目だったので、自然にその行動をとっていました。

 

兄にしても、その男の子にしても、そんな場面に遭遇すると自分がいじめを受けているような痛みを感じるからです。

 

でも、ルースのマジックを習い始めて、ジムにもいじめっ子にも変化が起きました。

ジムは深呼吸をして、足と手をリラックスさせ、恐怖を払い、いじめっ子を真っ直ぐ見つめました。

 

人をいじめることで隠そうとしているいじめっ子の痛みや怖れを、ジムは見てとることができました。

すると、いじめっ子の方から「くだらねぇ」といって、何もしないで去って行きました。

 

そんなハプニングがあって、ルースの所に遅刻して訪れると、ルースと息子のニールが言い争いをしていました。

 

「まだ子どもじゃないか」とか、「一生記憶に残るのよ。きちんとした方がいいわ」とか、「もう、遅いよ。傷つけてしまった。あの子が大人になったら僕が説明する」とかを立ち聞きして、ジムは自分のせいでふたりがけんかをしているのだと勘違いをしてしまいます。

 

居たたまれなくなったジムが、ルースに立ち聞きしたことを話すと、それはニールが離婚して離れ離れになった子ども(ルースの孫)の話だと判明しました。

 

でも、ルースは、ジムが「どうしてそれを『自分のせい』で、ニールに嫌われていると思ったのか?」が重要といいました。

 

傷や痛みにはすごい目的があるの。心は傷ついたときに開くものなの。

痛みを通して人は成長するの。難しい体験を通して大きくなるの。

 

だから、人生で出遭う困難はすべてありがたいと思わないといけないの。

問題がない人はかわいそうだわ。

マジックを体験できないのよ。

 

ジム、次のトリックは心を開くことよ。

これがなかなかできない人もいるわ。でもあなたは難しくないはずよ。

 

あなたはいつもお兄さんやお母さんやお父さんを気にかけているから、他の人のことを思いやる力があることは間違いないわ。

それは心を開くことの一部なの。

 

心を開くことのもうひとつの面はね、自分を気にかけるってことなの。

 

人はみんな、人生で何を受け入れるかを自分で選んでいるの。

自分をどう扱うかを決めるているのは自分なのよ。

 

何を受け入れるか?受け入れないのか?

選ばなくちゃならないし、自分のために立ち上がらなくちゃならない。

それができるのは自分しかいないの」

 

「スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック」より引用。

 

「人生の扉を開く最強のマジック」と「心を開くトリック」がどう関係するの?思った方もいるかもしれません。

 

この本の著者であるドゥティ博士(ジム)も、「心を開くトリック」なんかよりも「早く望みを叶えるマジックを教えてほしい」とルースを急かす場面がありました。

 

でも、ルースは「心を開くこと」の重要さを解き、「他人のことを思いやること」「自分のことを気にかけること」のレッスンを身につけること優先させました。

 

それはなぜかといえば、ルースのマジックは、個人の潜在意識を通じて集合意識にアクセスし、望む未来につながる世界線を呼び出すマジックだからです。

 

スピリチュアルな引き寄せは、必ず集合意識の力を使います。

集合意識は、人類のみならず、神羅万象・万物の意識がそこでつながっています。

 

集合意識が神羅万象・万物に働きかけるからこそ、個人の望みが自然な成り行きで叶えられる奇跡的現象が起こるのです。

 

個人の望みが他者を使役することで叶えられるという、物質界の法則と違う原理で動いているのです。

 

ほんとうは自分の望みうる限りのシナリオは既に潜在意識に用意されていて、その現実化に必要なキャストや出来事は自分以外の人間や環境やタイミングなども関わり、他の人々の思いや計画との一致も絡んできます。

 

自分にとっての必然は、他者にとっても必然の出来事となるからです。

そうすると、自身の潜在意識と、自分の望み関わる他者の潜在意識との接点(共感)が必要となります。

 

ジムが「心を開くトリック」を学ぶその日、いじめられている子を助ける選択をし、いじめっ子と心の内から対峙して、「他人を傷つけることで自分を保つほど痛みや怖れにまみれた心」を直視する体験が必要だったのです。

 

いじめられていた子も、瘦せっぽちのジムが体格の良いいじめっ子2人の脅しに負けず、「やめろよ!」というだけで、自分の尊厳を守る堅い意志で追い払う場面に遭遇する必然があり、

いじめっ子たちも腕力に勝る精神性の強さで圧倒される体験が必然だったのです。

 

また、ルースとニールの言い争いに出くわし、それを「自分のせい」と誤解したことも、ジムにとって「自分のことを気にかける」ことが難しいと気づく出来事でした。

 

それを例に取り上げたルース自身も、孫のことを思いやる気持ちに偏り、「自分のことを気にかける」バランスを崩してニールと口論になったことを「心を開く」レッスンをジムにしながら気づきました。

 

このように、自身の潜在意識の思いと他者の潜在意識の思いの接点で様々なドラマが現実化し、すべての人々にとっての必然になるシステムだとわかると、「他人のことを思いやること」「自分のことを気にかけること」が重要になるのは明らかです。

 

さらに、キバリオンの「両性の法則」やナポレオン・ヒル著「悪魔を出し抜け!」の「ヒプノティック・リズムの法則(集合意識による集団催眠)」も集合意識のパワーに大きく影響することを考えれば、「他人のことを思いやること」「自分のことを気にかけること」は必須条件とさえいえるでしょう。

 

陰は陽を、陽は陰を魅了し惹きつけます。

顕在意識は陽の性質を持ち理性や合理性が優勢で、潜在意識は陰の性質を持ち感情や衝動が優勢です。

 

顕在意識は指図や命令を出すのが得意で、潜在意識は指示を受けて身体や集合意識の流れに乗るのが得意です。

 

「他人のことを思いやること」と「自分のことを気にかけること」のバランスがとれていれば、本人の顕在意識と潜在意識は、自分の望みを叶えるプロセスで、同時に他者の思いに応える、すべてが必然の集合意識のシステムに乗ることができます。

 

しかし、「自分のことを気にかけること」を蔑ろにして「他人のことを思いやること」を優勢にする習慣がつくと、他者の願望を叶える指示に自らの潜在意識が従ってしまい、自身の顕在意識の意に反した行動を無意識に取るようになってしまいます。

 

また、「他人のことを思いやること」を蔑ろにして「自分のことを気にかけること」を優勢にする習慣がつくと、これは支配や力づくで自分の望みを叶える方法なので、恐怖に基づく集合意識のパワーを利用することになり、他者の恨みや反感に対する怖れを強化します。勝者⇔敗者の浮沈みを繰り返すパターンに翻弄されます。

 

意識変革で自身の人生の扉を開きたいと思うならば、避けて通れないのが「心を開くこと」なのです。

 

「心を開くこと」は他者との共感につながりやすくしますが、自身の考えや軸が定まらない流されやすい状態だと、他者の意図に従属する思考習慣を生み出します。

 

だからといって、「心を閉ざす」と集合意識のパワーは利用できず、物質と時間の制限の中で孤立奮闘して望みを具現化しなければなりません。

 

ですから、まず、取り組むことは、自身の顕在意識と潜在意識の仲直りです。

 

自身の心と身体を1番大切にすることで心の余裕を生み、人を思いやれる状態に整えていくことが集合意識のパワーで望みを叶える近道なのです。

 

次回も「人生の扉を開く最強のマジック」の解説を予定しています。

 

わたしのサロン、リブラライブラリーではあなたの心のしくみをホロスコープで解説し、心の制限、葛藤が引き寄せる現実問題にセルフヘルプで立ち向かえるようサポートします。

 

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新メニュー(月の欲求・土星の制限の観念書き換えワーク、キローンの苦手意識を強味に変えるワーク)が加わりました。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。