こんにちは、リブラです。
今回は、ジェームズ・ドゥティ著「スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック」の解説です。
第2章「ルースのマジック1;身体を緩める」のあらすじ
ジム(ジェームズ・ドゥティ)が両親への怒りの感情を吐き出し、気持ちが軽くなったというのを聞いて、ルースは身体の筋肉をリラックスさせる方法を教えてくれました。
ルースのマジック1;身体を緩める
①目を閉じます。
②鼻から息を吸ってゆっくりと口から息を出し、3度深呼吸をします。
③つま先に意識を向け、リラックスさせます。
次に足に意識を向けて、筋肉を緩めます。
呼吸を続けるごとに足が溶けていく様子を想像してください。
つま先と足を緩めることだけに集中しましょう。
④それに続いて、ふくらはぎや太ももリラックスさせます。
⑤意識をだんだん上に向け、腹筋と胸の筋肉をリラックスさせます。
⑥背骨に意識を向け、背骨に沿った筋肉を緩めて肩と首もリラックスさせます。
⑦最後に顏と頭皮の筋肉を緩めましょう。
⑧全身の筋肉をリラックスさせ、しだいに心が静まっていくのを感じてください。
⑨今度は心臓に意識を向けて、ゆっくりと呼吸しながら、心臓の筋肉をリラックスさせます。
呼吸がゆっくりになるごとに、心拍もゆっくりになることに気づくでしょう。
⓾身体が完全にリラックスした状態を思い浮かべ、ゆっくりと呼吸しながら、ただそこにいるあなた自身の存在を感じてください。
温かさを感じましょう。
ふわふわと浮いているような感覚を覚え、平穏が拡がるのを感じるでしょう。
ゆっくりと息を吸い、息を吐き続け、このリラックスした感覚、平穏、温かさを意識して記憶してください。
⑪ゆっくりと目を開けます。
目を開けたまま数分間何も考えずに座り続けましょう。
ルースが教えてくれた今回の方法は、急性ストレスへの脳と身体の反応「闘争・逃走反応」を抑えるリラックス法です。
脳が脅威を認識すると、交感神経が活発に動き出し、てアドレナリンが放出されます。
また、視床下部から分泌されるホルモンが副腎を刺激して、コルチゾールが放出されます。
コルチゾールが高じると、生き残りに必要でない身体の機能はほとんど停止してしまいます。
実際に「闘争」や「逃走」が必要な危機に瀕しているとき、この状態は役立ちますが、長くこの状態(急性ストレス反応)が続くと、身体に負の影響が表れ、怒り、不安、うつ状態、胸の痛み、頭痛、不眠、免疫低下を招きます。
「スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック」より引用。
「時間がない!急がなきゃ!」「きちんとしないと・・・」「ミスしちゃダメ!」「まだ足りない。もっと頑張らなくちゃ!」・・・という呟きがいつも心の中で蔓延していませんか。
人間社会の中で生きていると、絶えず時間に追われ、仕事に追われ、日課に追われて1日が終わります。
わたしたちの社会は、「存在(ビーイング)」よりも「何かすること(ドゥーイング)」を重視します。
早く的確に物事をこなしたり、成果を上げることを要求する社会なのです。
生まれたときからそのような社会の中で育ったわたしたちは、無意識に「何かすること(ドゥーイング)」に価値を置き、立ち止まって自分の「存在(ビーイング)」を感じることに意味は無しと刷り込まれています。
だから、生存本能由来の意識であるエゴは、常に「何かすること(ドゥーイング)」へとわたしたちを駆り立てるのです。
そのとき身体に鞭打つように分泌されるのが、ノルアドレナリンやアドレナリンやコルチゾールなどです。
本来これらの物質は、恐ろしい敵に遭遇したときに身体が自動的に「闘うか、逃げるか」するためにあるのです。
でも、わたしたちは機械ではありません。生身の身体を持つ哺乳類です。
わたしたちの身体は自然界の一部なのです。
自然のリズムに合わせた生き方をしないと、ペースを崩し、病んでしまいます。
そういう意味では、緊張する作業や出来事の後、身体を緩めるマジックを5~10分やるだけで心身は緩み、「何かすること(ドゥーイング)」モードから、「存在(ビーイング)」モードに切り替えることができます。
とても簡単ですが、効果は絶大です。
自分を締め上げる方にばかり向いていた意識を緩める方に向かわせるのですから。
「何か成し遂げること(ドゥーイング)」でしか自分を認めない姿勢から、「ありのままの存在(ビーイング」としての自分を認める姿勢に変わるのですから。
社会の中で生きているわけですから、その歯車の1つになって働くことも必要ですが、自然界の生き物としてのリズムに戻すことも同じくらい必要なのです。
ですが、わたしたちの社会は緊張を強いるけれど、心や身体の緩め方は教えてくれません。
「ルースのマジック1」をやってみると、全身の筋肉を緩めて、温かさを感じたあたりでとても心地よさを感じるでしょう。
最初のうちは、この段階で眠りに落ちてしまうこともあるでしょうけど、それでも効果はあると思っていいのです。
心身を緩めるという点では合格ですから。
⑩で眠らず、リラックスした感覚、平穏、温かさを意識して記憶できれば、もうマインドフルネスは身についています。
脳波が遅いα波~θ波になっているから、リラックスした感覚、平穏、温かさの心地よさを感じるのです。
そして、この脳波のときは、心を穏やかにさせ、眠気を誘うセロトニンが分泌されます。
このマジック1を順を追って実行するだけで、自分の力でセロトニンを分泌させることができてしまうのです。
つまり、自分の心と身体をいつでもどこでも緩めてリラックスモードに導く技が身についたということです。
この技が使えると、自身の心と身体は仲良しになり、暴走しません。
なぜなら、そもそもの心身の不協和音は、「何かすること(ドゥーイング)」モードで駆り立て、アドレナリンやコルチゾールで鞭打って働かせ過ぎていたのが原因だからです。
心と身体を尊重し、「ありのままの存在(ビーイング」としての自分を認める姿勢に変われば、心身は自分を表現するために自発的に最高の活動をします。
瞑想によってリラックスし、安らかな気持ちでいるときは、心は満たされ、何も無くてもただ自分であるという意識だけで至福を感じます。
この状態のとき、わたしたちは物質世界の束縛から解放され、「本来の自分」である魂意識としての存在を実感できるのです。
魂意識は「大いなる源(神)」の分霊ですから、絶えず喜びの波動を放射しています。
瞑想のとき、何もしていないのに、「今、ここ、この瞬間に存在」しているというだけで至福を感じるのは、魂意識が「大いなる源(神)」と一体になって喜びを放射しているのを感じるからなのです。
次回は「ミルトン・エリクソン心理療法<レジリエンス>を育てる」の解説を予定しています。
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新メニュー(月の欲求・土星の制限の観念書き換えワーク、キローンの苦手意識を強味に変えるワーク)が加わりました。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。