こんにちは、リブラです。今回は、ナポレオン・ヒルの「悪魔を出し抜け!」第11章の解説です。
ヒル「7つの原則について話をさらに進めましょう。
次の原則は何ですか?」
悪魔「次は環境から受ける影響だ」
ヒル「もしかして、環境とヒプノティック・リズム(集合意識による集団催眠)の間には何か関連があるのでしょうか?」
悪魔「ヒプノティック・リズムは、人間の思考習慣を凝縮し固定化する。
その思考習慣にエネルギーを与えているのが環境だ。
言い換えれば、思考は環境から栄養をもらって育つのだ。
そうやってできた思考習慣がヒプノティック・リズムによって固定化される」
ヒル「環境の中でも最も重要なものは何でしょう?
自分の意識をプラスに使うかマイナスに使うかを決める1番の要因になるものは何ですか?」
悪魔「環境の中でも最も重要なのは人間関係だ。
人間はみな、意識するしないにかかわらず、親しい人の思考習慣に影響され、その習慣を受け継ぐ」
ヒル「つまり、否定的な思考習慣の人といつも一緒にいると、自分の思考習慣まで否定的になってしまうということですか?」
悪魔「そうだ。人間はヒプノティック・リズムによって、いま自分の置かれている環境の中でも最も強い影響力を持ったものに合わせて自分の思考習慣を作ろうとする。
人間関係はその最たるものなのだ」
ヒル「ということは、自分のつき合う相手は慎重に選ばなくてはならないということになりますね?」
悪魔「そうだ。親しくつき合う相手を選ぶときには、身体のことを考えて食べ物を選ぶのと同じように、慎重でなければならない。
どんなときも、前向きで、友好的で、調和的な思考を持った人間としかつき合わないという心構えが必要だ」
ヒル「人間関係の中でも最も大きい影響力を持つのは誰でしょう?」
悪魔「まず、配偶者、家族、仕事仲間。
それから、親しい友人、知人と続く。
単なる知り合いや赤の他人にはほとんど影響はない」
ー「悪魔を出し抜け!」第11章よりー
ヒプノセラピーを学んでいたころ、催眠は他者がかけるよりも自分が自分にかける方が強いというのを知りました。
それは、他者には警戒心やジャッジが働くけれど、自分自身にはその必要がないから潜在意識にダイレクトに届くからということでした。
だから、ヒプノセラピーでは、他者と心の架け橋を創るラポール(信頼構築)が最も大切と学びました。
ラポールがあれば、自己催眠と全く同じ強さで他者の潜在意識にダイレクトにメッセージを届け、指示を与えることができてしまうのです。
今回悪魔が
「親しくつき合う相手を選ぶときには、身体のことを考えて食べ物を選ぶのと同じように、慎重でなければならない」といっているのは、
親しくつき合う相手には自然にラポールが結ばれているので、とてもダイレクトに相手の言動や態度などの情報が潜在意識に流れ込み、関わる時間が長いほど深く刷り込まれていくからです。
親の影響を受けたくないと思っていても、無意識に親と似たような言動や振る舞いをしてしまった、なんていうことはよくある話です。
望んだわけではないのになんで無意識レベルでそんな言動や振る舞いをしてしまうかと言えば、顕在意識は陽の役割で指令を出す側に、潜在意識は陰の役割で指令を受けとり反応する側に働くからです。
本来は自分の顕在意識が出す指令を潜在意識が受けとり反応して、固定化(システム化)するようになっているのですが、信頼が構築されれば、他者の指令を受けとり反応して固定化する働きもするのです。
親しく人と交流する、あるいは繰り返し誰かの情報に感化されるということは、全意識の95%を占める潜在意識に他者の顕在意識の指令を自身の潜在意識のプログラムに組み込み、自分のものとしていることになります。
気がつくと、自分のことを後回しにして親しい人たちのことばかりを優先していたとしたら、それは、潜在意識が他者の顕在意識の指令に無意識レベルで動かされているわけですから、注意が必要です。
人間関係の心配事で常に頭がいっぱいの人も、他者の顕在意識の指令を自身の潜在意識が受けとり、その反応で働くプログラムが自動的に作動して、思考が乗っとられている状態です。
親しい人や身内や信頼関係にある人たちのことで自身の潜在意識が働いてしまうのは、許容範囲だと思うかもしれません。
でも、悪魔が警告しているのはそんな小規模のレベルのことではないのです。
人生全体、取り巻く環境のすべてが動くような大規模レベルで、人間関係の影響が働くと言っているのです。
わたしたちの潜在意識は、集合意識とつながっています。
それは電話線がつながっているようなイメージではなく、全人類の思考や感情が漂う大気の中にいるような感じです。
ヒプノティック・リズムは集合意識による集団催眠なので、日常的に吸っている大気のように漂う集合的な他者の思考や感情や欲望が、勝手に自身の潜在意識の中に流れ込み、それが刷り込まれるのを許してしまうことになるのです。
集合的な他者の欲望に誘導されて、自身の潜在意識が自動的にそれに従う流れを創り出してしまうのです。
そんなヒプノティック・リズムに流されていたら、自分の望む人生になるわけがないですよね?
ヒプノティック・リズムは大自然の法則ですから抗うことはできませんが、この法則を知っていれば、望まぬ方向に流されることなく、利用することで望む人生につながるスムーズな流れにたどり着きます。
ヒプノティック・リズムの波は、思考や感情による周波数に共鳴共振反応することで乗れたり巻き込まれたりしますしますから、「どんな自分で在りたいのか?」をはっきり意識しておくことが重要です。
これは電車に乗る時の目的地を知ることに相当します。
「どんな自分で在りたいのか?」かが明確になっていれば、そのイメージや雰囲気や理想に合致した環境を選択するように自身の顕在意識が指令を出せるのです。
自分の顕在意識が指令を出すとき、潜在意識は無敵の状態でパワフルに働きます。
それが本来の在り方ですから。
「どんな自分で在りたいのか?」かが明確になっていないときは、まず「どんな自分で在りたくないのか?」かを考えてみましょう。
そうすれば、少なくとも自分に適合しない環境を自分から進んでは選ばなくなります。
すると、どんな環境が自分に適しているのか、あるいは耐え難いのか、だんだんわかってきます。
この段階に来れば、ヒプノティック・リズムによって望んでもいない波に巻き込まれていることを自覚できます。
自分が望んでそれを求めているのではなく、自分に関わる人々がそれを望むからそこにいくための路線(ヒプノティック・リズムの波)に乗っていたと気づくのです。
それに気づけは、そこから降りたくなるでしょう。
降りる覚悟をすれば自ずとほんとうは「どんな自分で在りたいのか?」がセルフイメージとして描けるようになります。
誰の影響も受けずに、環境の制限も受けずに「どんな自分で在りたいのか?」が自らの潜在意識のスクリーンに描ければ、それは集合意識につながっていますから、必ず、同じ周波数領域の環境にめぐり会うことになります。
ただし、誰かのせいや環境のせいで「望む自分になれない」という「外側の現実が自分を創る思考習慣」を持っていたとしたら、「在りたい自分のセルフイメージ」を描いたところでそれを具現化に導くチャンスは遠のきます。
「外側の現実が自分を創る思考習慣」では、物質界の時間軸や環境に合わせた未来の世界線しか招かないからです。
「在りたい自分のセルフイメージ」が招く未来の世界線を招きたいならば、「自身の内側を尊重する思考習慣」に切り替える努力が必要です。
「自身の内側を尊重する思考習慣」が、望むヒプノティック・リズムの波を自在に選ぶことを可能にするのです。
次回は「悪魔を出し抜け!」の解説を予定しています。
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