こんにちは、リブラです。今回は、ナポレオン・ヒルの「悪魔を出し抜け!」第11章の解説です。

 

ヒル「ヒプノティック・リズムと人間関係の持ち方には何か関係があるのですか?」

 

悪魔「個性というのは、人間の習慣的思考がヒプノティック・リズム(集合意識による集団催眠)を通して、固定化されたものなのだ。

 

ヒプノティック・リズムの組み合わせで、良い性格・悪い性格も生まれる。

目的や欲望もヒプノティック・リズムによって現実の形に転換されると、その人間は富に恵まれ、その逆は貧乏になる。

 

ビジネスで成功する人間は、仕事でもそれ以外でも、友好な人間関係を持っているからこそ成功できるのだ。

 

人間関係において、互いが持つ動機、目的、目標、感情をヒプノティック・リズムが感知し、それらを信念や恐怖、愛あるいは憎しみといったものに織り上げていく。

 

人間関係についてヒプノティック・リズムの議論を進めるには、まず、潜在意識についてはっきり理解しておくことが必要だ。

 

人間の意識は普遍的エネルギー(無限の知性)からできていて、脳のネットワークを使ってそのエネルギーを受けとり、理解し、思考という明確な形に変換する。

 

このようにして生まれた思考は、五感と第六感を通じて脳が受け取った様々な刺激の複製なのだ。

思考はグループ分けされ、記憶を司る脳細胞のネットワークに保存される。

 

それは1つが引き出されると、関連した他の記憶も容易に呼び出せる仕組みになっており、オフィスのキャビネットのファイリングシステムのようだ。

 

このような思考は様々な感情と組合されて、脳の大部分を占めている。

感情と組合わさった思考は非常に強力で、しばしば人間を理性に反する行動に走らせる。

 

この爆発的な感情は、たいてい人間関係の不調和をもたらす。

 

一方、人間は第六感の働きにより、他人の脳のファイルキャビネットを覗き、そこにどんな思考が保存されているのか閲覧することもできる。

 

他人の脳のファイルキャビネットを自由に閲覧できる状態が一般に<調和>と呼ばれている。

 

相手の脳と思考の周波数を合わせれば、簡単に、しかもすばやく互いのキャビネットを自由に覗くことができる。

 

さらに、この第六感を使えば、他人の脳から一定の形に出来上がった思考を受け取ることができることはもちろん、『無限の知性』から生の情報を受け取ることもできる

 

ー「悪魔を出し抜け!」第11章よりー

 

ヒプノティック・リズム(集合意識による集団催眠の状態)は、人間関係を良くすることもできれば悪くすることもでき、そればかりか、望みを具現化することもあれば、望まない具現化を招くこともある、という話は、これまでのヒプノティック・リズムの解説で何度も繰り返されてきました。

 

今回、悪魔は、ヒプノティック・リズムが人間関係に影響する理由を、人間の脳と潜在意識のシステムから丁寧に解説してくれています。

 

けれども、「相手の脳と思考の周波数を合わせれば、簡単に、しかもすばやく互いのキャビネットを自由に覗くことができる」が「はたして自分にできるだろか?」と疑問に思った方も多いと思います。

 

それは、わたしたちが日常で第六感をあまりに自然に使うので、意識に上らないのが原因です。

 

自己変革が起こるような出来事や人生に変えるような出来事は、いつも偶然を装って必然であったかのように出会ってませんか?

「これは運命だったのか!」と思うことって、実に多いですよね?

 

それもそのはず、そこで大活躍しているのが中脳(脳幹)にある毛様体賦活系(RAS)と呼ばれる機能だからです。

中脳から視床下部を経て大脳皮質に投射されるので、意識にほとんど上らないのです。

 

五感で感知したすべての情報を逐一大脳に報告していたら、気が狂ってしまうので、重要と思われる情報だけ意識に上らせるシステムなのです。

 

たとえば、「経済的に今月ピンチだなあ」と大脳が呟くのをちゃんと中脳は聞いていて、毛様体賦活系(RAS)に「富が入る情報」のフラグを立てるわけです。

 

すると、朝起きてから寝るまで五感で無意識に感知して情報のすべてを視床下部(体温維持や本能的欲求を司る)に上げて、大脳が気にかけている「富」にまつわる情報を無意識レベルで伝えようとするのです。

 

だから、なんの気なしに連絡をとってみた知り合いから、好都合なタイミングで好条件の仕事が入って経済的ピンチが解消されるということが<偶然>起きたりするのです。

 

毛様体賦活系(RAS)は、中脳から情報を上げていますから、大脳のような言語表現とかはしてくれません。

「なんとなく、そっちに行きたくなった」とか、「なんとなく、○○したくなった」という衝動や直感を通して伝えてくるのです。

 

悪魔が解説している通り、「思考は、五感と第六感を通じて脳が受け取った様々な刺激の複製」なのです。

 

思考は意識的に自分が考えるものと思うかもしれませんが、五感情報→第六感に変換→衝動や直感として大脳皮質に届き「○○しよう!」という思考として意識に上って来るのです。

 

「何にフォーカスして思考するのか?」は、五感と第六感と大脳の見えないやり取りがあるのです。

この毛様体賦活系(RAS)のメカニズムとヒプノティック・リズムとの関係は、両者とも潜在意識が働く無意識レベルだということです。

 

潜在意識は、思考にまつわる感情が原動力です。

わたしたちの意識の95%を占める潜在意識は、感情のエネルギーで動いています。

 

感情には喜怒哀楽がありますが、それぞれ波長が異なります。

楽しいはずのことをしていても、不安要因が頭をよぎると夢中になれなかったりします。

それは、楽しい波長と怖れの波長がぶつかって相殺され、楽しい波長がなくなったり、半減したりするからです。

 

このように、わたしたちの潜在意識(マインド)は、常に思考にまつわる感情の波動を発信しているのです。

 

そして、この波動をわたしたちの五感は繊細にすべてキャッチし、毛様体賦活系(RAS)によって第六感に変換し、衝動や直感として大脳に伝えます。

 

毛様体賦活系(RAS)に24時間体制で働いていますから、他者と交流しているときも「五感でキャッチ→第六感に変換→衝動や直感で大脳に伝える」をしているのです。

 

ですから、交流している相手の出している思考にまつわる感情の波動(エーテル体のオーラ)は、当然感じ取っているわけです。

 

感じとってはいるものの、大脳には第6感として衝動や直感という形で届くので、それらを信頼できなければせっかくの毛様体賦活系(RAS)からのメッセージも無駄に終わってしまいます。

 

そればかりか、他者の出している思考にまつわる感情の波動に巻き込まれたり飲まれたりします。

 

自分のために自身の毛様体賦活系(RAS)が送ってくれるメッセージを無視して、他者自身の望みのための毛様体賦活系(RAS)情報を拾ってしまうことが、自動的に起きることもあるのです。

 

これが、人間関係で働くヒプノティック・リズムのメカニズムです。

 

他人の脳のファイルキャビネットを自由に閲覧できる状態が一般に<調和>と呼ばれている」状態とは、どんな関係かといえば、信頼構築(ラポール)がある関係です。

 

ハートをオープンにできる信頼関係のある間柄だったら、当の本人でさえ気づかないようなちょっとした体調や感情の変化に気づいたりしますよね?

 

それはすでにその相手の思考にまつわる感情の波動(エーテル体のオーラ)に共鳴して毛様体賦活系(RAS)情報を受け取っている証拠です。

 

このようにわたしたちは無意識レベルのコミュニケーションを自動的にやっているのです。そして、自動的に巻き込まれたり飲まれたりもするわけです。

 

ここで思い出し欲しいのは、この本で悪魔が再三いっている「自分の頭で考えること」「明確な目標を持つこと」です。

 

「自分の頭で考えること」「明確な目標を持つこと」「思考が繰り返すテーマ」は、すべて中脳に届き、必ず毛様体賦活系(RAS)がフラグを立ててその情報を24時間体制で追っています。

 

けれども、常に誰かの指示をを鵜呑みにして行動していたりとすると、自分の毛様体賦活系(RAS)が送ってくる衝動や直感を信じられなくなりますよね?

 

ですから、ヒプノティック・リズムを応用して自身の望む人間関係を構築したいのであれば、まず、「自分の頭で考えること」「明確な目標を持つこと」ことを、日常レベルの小さなことから習慣にしていくことです。

 

まずは、24時間体制で働いている自身の毛様体賦活系(RAS)の働きを高く評価して、信頼を置くことが大切です。

 

日常レベルの小さなことから、「自分の頭で考えること」「明確な目標を持つこと」を習慣づけ、自身の毛様体賦活系(RAS)が送ってくれる衝動や直感に従って行動してみて、ほんとうに「自分の頭で考えること」「明確な目標を持つこと」が現実になったことを確認してみましょう。

 

きっと、自身の毛様体賦活系(RAS)を信頼して、未来の可能性に開きたい気分になることでしょう。

 

次回は「悪魔を出し抜け!」の解説を予定しています。

 

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