こんにちは、リブラです。今回は、ナポレオン・ヒルの「悪魔を出し抜け!」第6章の解説です。

 

ヒル「『ヒプノティック・リズム』のことをもっと知っておきたいです。それは人間同士が使う催眠術と原理は同じですか?

 

悪魔「まったく同じだ。催眠術はかかりたいと思う者しかかからないものだ。催眠術にかかりたいその気持ちは、たいてい人生への無関心から生まれる。だから、大自然が人間に『ヒプノティック・リズム』の魔法をかけるのに同意はいらない。

 

自分の頭を使うのを忘れているときを狙って、不意打ちをかけるのだ。『流される』習慣を断ちたいのならば、大自然が『ヒプノティック・リズム』を使ってその習慣を永久的なものにする前に、必ず対処しなければならない

 

ヒル「『ヒプノティック・リズム』は、一種の自然法則であり、それによって、あらゆる環境における波動が決定される。この理解で正しいですか?」

 

悪魔「それで正しい。大自然は『ヒプノティック・リズム』を使って、人間にいつも同じことを考えさせたり、同じ考え方をさせたりするように仕向ける。精神的なものであれ、肉体的なものであれ、どんな習慣も永続的に固定しようとするものなのだ。貧困を恐れれば、貧困が引き寄せるられる。富を強く望めば、具体的な物や金となって冨が引き寄せられる」

 

ヒル「それがため、『流される』習慣を身につけた者は、人生に何が起こってもそれを受け入れるしかないのですね?」

 

悪魔「その通りだ。『流される』人間が人生から何を受けるかは、その人生が決める。『流される』ことのない人間は、それを自分で決めるのだ

 

ヒル「わたしも『ヒプノティック・リズム』の被害者の一人ですか?

 

悪魔「いや、おまえはまだ被害者になっていない。おまえは(大恐慌で)『ヒプノティック・リズム』の渦に向かってふらふら流されていたのだが、そのとき、わたしにこの告白を強いる方法を発見したのだ。それと同時に、わたしはおまえに対する支配を失ってしまった!」

 

ヒル「何がわたしをあなたの呪縛から解き、『流される』という習慣から解放してくれたのでしょう?」

 

悪魔「わたしがおまえに対する支配を失ったのは、おまえが心から愛する女性を見つけたときだった。おまえは彼女(妻)と一緒に『マスターマインド』とかを使って、2人の脳力を1つにすることを始めた。

わたしにこんな告白をさせることができるのも、そのときにたまたま見つけた秘密の力によるのだ

 

ヒル「わたしはいまとても重要なことを掴みかけようとしています。聖書の言葉『2人またはそれ以上が、わたしの名によって集まり祈るなら、叶えられるだろう(マタイによる福音書)があります。頭を働かせるときは、1人より2人一緒にの方がいいというのはほんとうだったのですね

 

悪魔「ほんとうなだけではない。それは必要なことなのだ。そうしなければ、現在、過去、未来がすべて保管されている『無限の知性』と継続的につながることはできない

 

ヒル「そんな宝庫があるのですか?このような情報を世界中に広めてしまって危険ではないのですか?」

 

悪魔「もちろん、わたしにとっては危険なことだ。もし、わたしがおまえだったら外部に漏らしたりはしないな

 

ー「悪魔を出し抜け!」第6章よりー

 

『ヒプノティック・リズム』は悪魔(エゴ)の使う罠と思うと悪いものに聞こえてしまうかもしれませんが、大自然の法則であり、人間に備わる1種の機能です。ですから、それに取り込まれてしまうこともあれば、それを引き寄せに利用することも可能なのです。

 

自己催眠を自分の望む形で意図的に使うのであれば、『ヒプノティック・リズム』は個人の潜在意識を超えて集合意識の力までも働かせてくれます。

 

しかし、意図せず無意識レベルでネガティブな思考の思い込みを繰り返すと、『ヒプノティック・リズム』巻き込まれて集団催眠にかかった状態になり、望まない流れに乗っていることさえ気がつかず、固定化された世界から抜け出られなくなります。

 

「大自然は『ヒプノティック・リズム』を使って、人間にいつも同じことを考えさせたり、同じ考え方をさせたりするように仕向ける。精神的なものであれ、肉体的なものであれ、どんな習慣も永続的に固定しようとするものなのだ。貧困を恐れれば、貧困が引き寄せるられる。富を強く望めば、具体的な物や金となって冨が引き寄せられる」

 

「波」は一定の周波数を持つことで、他の「波」と共鳴共振反応を起こし、個を超える力を生みます。それが本来自分に適した考えや考え方だとしたら、それを繰り返して習慣にすることで『ヒプノティック・リズム』に乗り、自身の潜在能力を引き出し、活躍のチャンスを引き寄せることになります。

 

大自然はそうして、物や人や出来事をそれを必要とする存在に絶妙なタイミングで出会わせてきたのです。悪魔(エゴ)が用意する「恐れ」の集団催眠に引っかからなければ、自分の望む暗示をかけることで『ヒプノティック・リズム』に乗り、大自然の力を借りて望む未来の世界線にたどり着くことができるのです。

 

今回は、ヒルが悪魔の『ヒプノティック・リズム』に巻き込まれるのを防いだ「マスターマインド」の話が登場しましたので、さらに『ヒプノティック・リズム』の理解が深められます。

 

「マスターマインド」は聖書にもあるように「2人以上の人間が同じ目的に向かって心をひとつにして奇跡的な力を起こす」方法です。

 

『ヒプノティック・リズム』は個人の潜在意識の思いを集合意識と共鳴共振させることで大きな流れを作るシステムなので、「マスターマインド」と原理的には同じです。『ヒプノティック・リズム』は無意識レベルでやっていることが多いですが、「マスターマインド」は共通する目的が必要ですから、意識的に思いをひとつにするところが違います。

 

ヒルの場合、妻が彼の成功哲学を信頼し協力をすることで「マスターマインド」が形成され、ヒルの悪魔(エゴ)との対話を可能にさせたのではないかと思います。

 

そのおかげで、ヒルは恐慌の損失で恐怖に打ちのめされることなく、成功哲学を極めて返り咲きました。しかし、この「悪魔を出し抜け!」の本の出版を止めて70年間も世に出回るチャンスを奪ったのも、彼の妻が頼んだからです。

 

妻は、この本が教会や学校を悪魔の手先としているところが攻撃されるだろうと予測して、ヒルを守るために出版を止めたのでしょう。ヒルが独りで書いたものだったら、妻の反対を押し切って出版したのでしょうが、妻の協力があって聞き出せた情報だからこそ、彼女の意見に耳を貸さないわけにはいかなかったのだと思います。

 

恐慌も戦争も自然災害も人類の集合意識が引き起こしていると聞いています。アカシックレコードの師のゲリーが、「光の時代が2012年の12月22日から来るはずだったけれど、集合意識の人類の恐れが強すぎ遅れているんだよ」と言っていたのを思い出します。

 

ヒルの「悪魔を出し抜け!」が出版に70年もかかったのは、集合意識の大多数を占める恐れの比率をひっくり返すタイミングに合わせるためのような気がします。

 

「悪魔を出し抜け!」を読んだ人は、心を恐れでいっぱいにしていると悪魔(エゴ)に意識を乗っ取られてしまうこと、自分の頭で考えず、社会や周囲の人々の流れに同調するばかりだと『ヒプノティック・リズム』に巻き込まれることを知ることになり、自分が人生の主人になろうと考えを巡らせる習慣が着くでしょう。

 

そんな人々の潜在意識で形成する『ヒプノティック・リズム』の波が生まれれば、集合意識の恐れにインパクトを与えることができるのではないかと願って、今日もわたしは「悪魔を出し抜け」の解説ブログを書いています。

 

次回はエリクソンの「わたしの声はあなたとともに」の解説を予定しています。

 

わたしのサロン、リブラライブラリーではあなたの心のしくみをホロスコープで解説し、心の制限、葛藤が引き寄せる現実問題にセルフヘルプで立ち向かえるようサポートします。

 

詳しくはこちら をご覧ください。

 

新メニュー(月の欲求・土星の制限の観念書き換えワーク、キローンの苦手意識を強味に変えるワーク)が加わりました。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。