こんにちは、リブラです。今回はミルトン・エリクソンの本を題材に、潜在意識の世界を解説してこうと思います。
*許可
エリクソンのもとに息子のバート(19歳)から次のような手紙が届きました。
「車を買いたいのだけれど、僕はまだ未成年なので書類にサインをしてもらわないといけないんです」
エリクソンは次のように返信しました。
「率直に言って、わたしは責任がとれないので、君が車を購入するためのサインすることはできません。わたしはアリゾナにいて、君はミシガンにいます。でも、ミシガンには大勢の人がいます。きっと君のためにサインしてくれる立派な社会人が見つかると思うよ」
それからバートは、ある人物のオフィスに行き「わたしはまだ19歳で、父はアリゾナにいるので、車の購入許可証にサインできません。それであなたにサインしてほしいのですが」と頼みました。
最初、その男性は「君は気でも違っているのではないか?」と言いましたが、バートが「いいえ。よくお考えください。わたしはどこもおかしくないのがわかるでしょう」というと車の購入許可証にサインしてくれました。
無事車を購入できたバートは初めて車でデトロイトに行ったときに、交通巡査に呼び止められました。
「君はバート・エリクソンだね?君の車だとすぐわかったよ。『バート・エリクソン』がどんな男か、見ることができてよかった」
また、友だちとミシガン北部にドライブに行ったときは、オートバイのパトロール警官がサイレンを鳴らしながら近づいて来ました。友だちは「何がまずかったんだ?」と言いましたが、「なんにも」とバートは答えました。
パトロール警官が車の側に来て言いました。
「君は『バート・エリクソン』だね。君の車だとすぐわかったよ。警察署長に車の購入許可証のサインを頼んだのがどんな奴か見たかったんだ!」
ー「私の声はあなたとともに」ーより
エリクソンはやぎ座アセンダントで、やぎ座土星なのでとても実直で現実的です(他にも火星も木星もキロンもやぎ座)。だから、たとえ自分の息子でも、実際にどんな状態で車に乗ろうとしているのか見ないことには許可証にサインする気にはならないのでしょう。
それと、やぎ座は自分にも周囲に自立を促します。許可証のサインをエリクソンがあげなければ、息子のバートはコミュニケーション能力を駆使して自分の力で相応しい人物を探し当てるだろうと考えたのでしょう。
実際、バートは警察署長に車の購入許可証のサインをもらったのですから、親としてエリクソンは安心したはずです。
バートが許可証のサインを頼んだとき、警察署長は「君は気でも違っているのではないか?」と言ったくらいです。そんなことを頼みに来た人は初めてだったのでしょう。
警察署長が車の購入許可証にサインをしたら、その人物は交通違反をすることは許されません。いつも警察官の監視の下に車の運転をすることになります。バートは、そういう事態になることを覚悟の上で、警察署長にサインを頼んだのです。
その覚悟がバートにあったから、見知らぬ未成年者の車の購入許可証のサインを警察署長は渋々サインすることになり、警察官たちにバートに注意を払って安全運転を促すようにしたのです。
「よくお考えください。わたしはどこもおかしくないのがわかるでしょう」とバートが詰め寄ったときには、警察署長の方が圧倒されたことでしょう。
自発性と創造性を損なわない教育を心掛けたエリクソンが育てたバートは、自分に最も相応しい人物を自力で探し当て信頼を勝ち取り、不可能を可能にして許可証のサインをもらったのです。
エリクソンの教育方針のように、やぎ座の天体はストイックに自立を促すように現実問題を突きつけます。特に2008年からやぎ座に運行中の冥王星は底力や潜在能力を引き出す天体です。
誰しも望みを現実に叶えてようとするならば、自分の持ち札を吟味して自分の可能性に賭け、その望みが叶うことの責任まで覚悟する必要があります。現在と大きなギャップがある望みならば、尚更それを受けとるに相応しい自分になっていなければなりません。
そうでなければ、やぎ座冥王星は厳しいので不可能を可能にする底力を引き出してはくれないでしょう。望んだ夢を受けとるに相応しい器(セルフイメージ)を備えるために、やぎ座冥王星は夢の具現化の覚悟を要求します。
次回はエリクソンの「わたしの声はあなたとともに」の解説を予定しています。
わたしのサロン、リブラライブラリーではあなたの心のしくみをホロスコープで解説し、心の制限、葛藤が引き寄せる現実問題にセルフヘルプで立ち向かえるようサポートします。
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新メニュー(月の欲求・土星の制限の観念書き換えワーク、キローンの苦手意識を強味に変えるワーク)が加わりました。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。