こんにちは、リブラです。今回はミルトン・エリクソンの本を題材に、潜在意識の世界を解説してこうと思います。
*くしゃみ
「今まで26人の医者に会い、検査入院もしてきたけれど、最終的に『あなたは精神科医に診てもらった方がよいでしょう」と言われた女性が、エリクソンの診察室に訪れました。
エリクソン「あなたはそれぞれの診察で、医者の検査を邪魔するような何か変なことをしたのですか?」
女性「そうですね、彼らがわたしの右の胸を調べ始めると、わたしはいつもくしゃみをしました」
エリクソン「あなたは48歳で、医者が右胸を触ると、いつもくしゃみをします。あなたはその医者たちに、若い時には淋病と梅毒の既往があることを話しました。あなたは右胸に触れられるとくしゃみをし、それがいつも検査の邪魔しているのですね?」
女性「そのとおりです」
エリクソン「さて、わたしはあなたをある婦人科医に紹介しましょう。今からわたしが電話でその医師に言うこと聞いていてもいいですよ。
(電話で)わたしのオフィスに48歳のご婦人がいます。彼女の右胸にはしこりがあると思います。それが良性のものか悪性のものかわたしにはわかりません。ある心理学的兆候があります。彼女の右胸の徹底的な検査をお願いします。
もし、何か悪いものがあったら、あなたの診察室から直接彼女を病院に送ってください。そうでないと彼女は逃げてしまうでしょう」
その女性は右胸の検査を受けて悪性腫瘍が見つかり、手術を受けました。
「患者は隠そうとしている不安を漏らす」とエリクソンは、このエピソードを引用してセラピストたちに指摘します。
患者はしばしば、隠そうとしていることから注意をそらす言動や行為で、間接的にそれらのこと(不安)を漏らしているというのです。
エリクソンはその女性が、性病の既往を語るのに無口でなく、右胸から注意をそらそうとしていることを彼女に指摘しました。
彼女は自分に乳がんがあることを知るのを、怖がっているとエリクソンは気づいていたのでした。
ー「私の声はあなたとともに」ーより
26人もの医師に受診し検査入院もして、性病の既往も秘密にしない48歳の女性が、診察のために胸に触ったくらいで恥ずかしがることは、まずありません。それも右胸だけ限定的にくしゃみで診察の邪魔をするなら、「そこに何かある」とエリクソンはすぐにピンときたのでしょう。
エリクソンの12室(潜在意識~集合意識)には、やぎ座キロン(苦手意識、癒し)とやぎ座火星(男性性、モチベーション)の合があり、対極の6室(貢献のハウス)のかに座海王星(直感、イマジネーション)と180度のハードアスペクトをとっています。
やぎ座はとても現実的な星座です。火星がやぎ座なら機能的で合理的な目的に向かって動くときモチベーションが上がり、キロンがやぎ座なら現実的に有効な手段で人を癒したいと考えます。
これらの天体がエリクソンの12ハウスで潜在意識として働くと、現実に起きている事実だけに着目して、相手の潜在意識の意思表示にだけフォーカスして(相手の顕在意識の意思表示は脇に置いて)判断を下し行動に出ます。
この女性とエリクソンの対話を見ていると、患者との合意も無しに一方的に「右胸のしこりが悪性腫瘍の場合は、患者に逃げ場を与えず即手術を」と話す風景がうかがわれます。
エリクソンに患者の気持ちを思いやるデリカシーはないのか?という印象を受けますが、いや、そんなことはありません。彼は誰よりもこの女性の恐怖を知っています。だからこそ、くしゃみひとつでそこに恐怖の原因があることを見つけることができたのです。
彼の6ハウスには繊細な感情をくまなくキャッチするかに座海王星がありますから、胸にしこりを見つけたときの恐怖感、その現実から逃れたくてしこりの存在を隠したくなる思い、でも、そのしこりを見つけて安全な状態に処置して欲しい気持ち、どの医師もしこりの存在に気づかず精神病と勘違いされ見放された苦しみ・・・それらの感情が入り混じる彼女の複雑な心を、母性的なかに座海王星の直感が見逃すわけはありません。
だから、エリクソンは本人に直に言うことはせず、紹介する医師への電話の内容を聞かせる形式を取って、しこりの存在とその対処の道筋を話し、彼女を安堵させたのでしょう。
その証拠に、この女性はエリクソンの紹介する医師のところに行き、素直に右胸の検査を受けて悪性腫瘍が見つかり、手術を受けることに承諾したのですから。ほんとうはこの女性、右胸のしこりが原因の恐怖をなんとかして欲しくて、たくさんの医師たちを訪ね歩いていたのです。
このように、わたしたちの顕在意識は、潜在意識がせっかく提示している最適な選択肢を見えなくする邪魔をしばしばしてしまうのです。
わたしたちの意識の95%を占める潜在意識は、すべての意識とひとつなる集合意識と接続しているため、本人の情報のみならず、全体性の中での自身にとっての最適解を備えています。
しかし、残念なことに無意識レベルのため、顕在意識が重視する社会的刷り込みやネガティブな観念(固定化された思考回路)に邪魔されると、潜在意識の表示しているものを認識できなかったりするのです。
魂のブループリントであるホロスコープは出生データをもとにしているので、普遍的で変わることのない個人のアストラル体(5次元)情報を反映します。一方、タロットは、個人のエーテル体(3次元~4次元)情報を反映するため、ころころと移り変わるわたしたちの思考や感情の履歴を如実に表します。
ですから、カードリーディングをしていて、質問者が恋愛のことを尋ねているにも関わらず、引いたカードにカップ(感情を表すカード)が1枚もなく、ディスク(物質的な現実を表すカード)ばかりが出てくるなんてこともあるのです。
純粋な恋愛をしたいけれど、結婚を視野に入れたら経済的な心配するのは当然よね?というような、「潜在意識は愛が最優先」と「顕在意識は物質的な現実問題が最優先」の食い違いがふつうに出てきます。
この女性のケース、一見特殊な事例に見えますが、わたしたちの意識の中では日常茶飯事に起きている顕在意識と潜在意識の食い違い現象なのです。
自身の顕在意識と潜在意識との関係も絡めて、エーテル体(思考・感情・3次元~4次元)領域の情報が欲しいときは、タロットのケルト十字(10枚法)がお勧めです。
尋ねたい質問を考えながらカードをシャッフルして、質問が確定したら10枚引き読んでいきます。
1枚目で「現在の状態」、2枚目で「現在の状態」の根拠・原因、3枚目で「その質問に対する潜在意識の見解」、4枚目で「その質問に対する顕在意識の見解」、5枚目で「その質問に関連する過去」、6枚目で「その質問に関連する未来」、7枚目で「その質問に対する自身の客観的見解(その質問を向けた自分をどう思っているのか)」、8枚目で「その質問に関わる人物、または環境」、9枚目「その質問に対する期待か怖れ」、10枚目で「最終結果」がわかります。
カードの3枚目と4枚目を見比べるだけでも、1つの問いに対して潜在意識側と顕在意識側の違った見方ができるでしょう。
10枚のカードを使ってそれぞれの位置から1つの問いに対して考え、ストーリーテーリングで各カードをつなげて統合し、最終結果にたどり着くと、10枚全部で表現する質問の答えが浮き彫りになります。
それが、その時点のあなたの思考・感情が構築しているエーテル体(近過去・現在・近未来の情報)です。事象を当てるために読むことはお勧めしません。
自身のエーテル体の内容を知る手がかりとして読むと、現実創造の重要な手がかりとなります。10枚のどこに力を入れ、どこに注意を払い、どこが順調なのかが、そのカードの絵や数字が表すものを参考にすれば判明するからです。オーラの色で判断するより最適な情報が得られます。
エリクソンのように12ハウスにやぎ座天体の集結がある人だったら、現実の事象を通して自身の潜在意識の言わんとしていることを掴みとることが容易いのでしょうが。
次回もミルトン・エリクソンの「私の声はあなたとともに」の解説を予定しています。
わたしのサロン、リブラライブラリーではあなたの心のしくみをホロスコープで解説し、心の制限、葛藤が引き寄せる現実問題にセルフヘルプで立ち向かえるようサポートします。
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新メニュー(月の欲求・土星の制限の観念書き換えワーク、キローンの苦手意識を強味に変えるワーク)が加わりました。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。