こんにちは、リブラです。今回からミルトン・エリクソンの本を題材に、潜在意識の世界を解説してこうと思います。

 

わたしが「ミルトン・エリクソン」の名前を初めて知ったのは、ヒプノセラピストスクールに通っている頃でした。

 

エリクソンは天才的に催眠療法が上手な精神科医でした。医師ではあるものの、精神療法や催眠療法に関しては独学で身につけました。専門的に精神医療の領域を習っていないエリクソンが、なぜ、その領域で天才性を発揮できたのかといえば、彼の生まれながらに背負ったハンディキャップと、17才のときに罹患したポリオ(小児麻痺)に起因すると思われます。

 

エリクソンは、今でいう発達障害があり、4歳まで言葉を話すことができませんでした。アルファベットを覚えるのにもたいへん苦労しました。

 

筆記体の小文字のwと3の区別がつかず、「どうして先生は、『3』のことを『w』と言ったり『E』と言ったりするのかわからない!」と混乱し、縦にしたものは『3』と呼び、開いている方を上に横倒したものは『w』(ダブリュー)と呼ぶのだという説明を教師が思いつき、文字の向きで違うものを意味するとエリクソンはやっと理解できたというエピソードがあります。

 

また、失音楽症(音楽が理解できない障害)があったこともいわれています。

それに加えてポリオに罹り、目以外は何も動かせない状態にエリクソンは陥りました。

 

*立つことを学ぶ

 

「わたしには、ほかの人たちに比べてとても有利な点がありました。わたしはポリオに罹って、身体を動かせなくなってしまい、炎症がひどかったため、感覚も麻痺してしまいました。両目を動かすことと、聞くことは大丈夫でしたが、何もすることができず、家族と看護師以外の人と会うこともできず、とても淋しい気持ちでベッドに寝ていました。

 

いったい、どうしたら楽しめるだろう?わたしはまわりの人たちと環境を観察し始めました。すぐに姉たちが「はい」の意味で「いいえ」と言うことができることを学びました。「はい」と言いながらも同時に「いいえ」という意味を込めることもできるのでした。

 

姉たちは妹にリンゴを差し出して、引っ込めることもできました。わたしは非言語的な言葉(同じ言葉が二重、三重の違った意味を表すこと、「窓が開いていますね」の発言が「窓を閉めて!」の命令的な意味になること)、身体の言葉(ボディランゲージ)を学び始めたのです。

 

わたしには、やっとハイハイをしだしたばかりの赤ちゃんの妹がいました。わたしは立つことと歩くことを学ばなければなりません。妹がハイハイから立ち上がることを学んでゆく成長過程を、わたしがどんなに真剣に見ていたか想像できるでしょう。

 

手を上に伸ばし、自分の身体を引き上げ、両手に重みをかけ、足に体重をかけることを発見しました。膝をまっすぐにすればお尻が崩れ、両足を交差すると膝もお尻も崩れてしまい、立つことができません。まもなく、何かにつかまることを学びます。

 

膝とお尻をまっすぐに保ちながら両足を広げることを学ぶと、ついに両手に支えられながら立つことができました。次に頭や手や型や身体を回すことでバランスを変化させることを学びます。そのバランスを保ちながら一歩踏み出して、身体の重心を移すのです!膝は曲がり、尻もちをつきます。再び立ち上がりまたやってみます。ついにどうやって片足を前へ動かし、一歩進むかを学びます」ー私の声はあなたとともにーより

 

エリクソンは、ポリオに罹り動けなくなっても、家族を観察することに興味を向け、普通の人々には気づかない非言語的な言葉ボディランゲージを学んだことを有利な点だと話したのです。

 

エリクソンは、関節炎の激痛で親指しか動かせなくなってしまった患者に「動かせる親指があるのだから、動かさなければいけません。指を動かす練習をして、時間をやり過ごすのです」と説得して、1年後には小屋のペンキ塗り作業を独りでできるところにまで患者のレジリエンス(再起力)を引き出す伝説の精神科医でした。

 

発達障害で常人と違った理解をする頭脳とポリオに罹ることで培われた鋭い観察眼、それによって発見した非言語的コミュニケーションの交流。本来ならば、それは不幸なこととして扱われるだけれど、エリクソンは何とかその逆境を自分にとって活かせないか?と常に考え、忍耐強く努力した結果、彼独自の天才性が引き出さる形になったのです。

 

とても興味深いのは、エリクソンのホロスコープです。彼のホロスコープは、やぎ座アセンダントで始まります。ポリオで動けなくなっても、「いったい、どうしたら楽しめるだろう?」転んでもただ起きないキャラクターは、ピンチをチャンスに変えるやぎ座精神そのものです。

 

そして、エリクソンの魂がどれだけ潜在意識領域にフォーカスを当ててこの人生のブループリントを設計したのかがわかるのが、彼の12ハウスの天体の多さです。

 

やぎ座4度のキロンを筆頭に、8度の火星と14度の土星と15度の木星が12ハウスにあるのです。火星があるハウスでモチベーションが上がりますから、独学で精神療法と催眠療法を身につけた潜在意識へのアプローチの情熱がうかがえます。

やぎ座火星ですからストイックに努力をして、その成果をしっかり技術として身につけたのです。

 

やぎ座木星はストイックな努力に対して、チャンスと幸運を約束します。様々な困難を乗り越えて、確かにエリクソンは精神療法と催眠療法の伝説の医師になりました。

 

12ハウスの中でも、ひときわエリクソンの癒し手としての人生を象徴しているのがキロンの存在です。キロンは本人にとってはコンプレックスや苦手意識、他者にとってヒーラー(癒し手)として働きます。

 

発達障害やポリオの後遺症などいろいろハンディキャップを抱えてしんどい人生だったと思います。でも、常人とは違う理解の苦しみや不自由な身体の苦痛を知っているからこそ、患者と深い共感でつながり、患者の潜在意識に眠るパワーを引き出せる精神科医になれたのでしょう。

 

エリクソンが治療のために患者に語るエピソードがたくさん書かれたこの本を読んでいると、彼が動物や幼い子どもの純粋さで患者の潜在意識と交流しているのが伝わってきます。

 

わたしもこんなふうに自分の潜在意識と対話できると、神秘的で広大な12ハウスの理解が進むのだろうなと思いました。

それと、トランシットの冥王星が、やぎ座からみずがめ座への移動期に、しっかりやぎ座の潜在意識の可能性を知った上でみずがめ座冥王星時代を迎えたいと考えました。

 

わたしの12ハウスのルーラーはやぎ座で、トランシットの冥王星が滞在中だからタイムリーなのです。逆境や失敗の経験をバネにして底力を引き出すやぎ座冥王星と、過去の経験だけでは越えられない壁を俯瞰視点で新しい発想を実験して超えて行くみずがめ座冥王星の違いを自身の潜在意識で実体験できる非常に貴重な時間を今過ごしています。

 

次回もミルトン・エリクソンの「私の声はあなたとともに」の解説を予定しています。

 

わたしのサロン、リブラライブラリーではあなたの心のしくみをホロスコープで解説し、心の制限、葛藤が引き寄せる現実問題にセルフヘルプで立ち向かえるようサポートします。

 

詳しくはこちら をご覧ください。

 

新メニュー(月の欲求・土星の制限の観念書き換えワーク、キローンの苦手意識を強味に変えるワーク)が加わりました。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。