こんにちは、リブラです。今回は、ウエイン・ダイアー著「老子が教える実践道(タオ)の哲学」の解説です。
第60章「悪に動ぜず、悪を寄せ付けず」
「大国を治めるのは小魚を煮るのと同じ。つつきすぎるとダメになる。
道(タオ)の原理で世界と向き合えば、悪は無力になる。悪そのものが力を失うのではなく、悪の刃が他者に向けられないからだ。道(タオ)の賢者は、他者だけでなく、自らも、悪の刃で斬りつけない。
為政者が民を傷つけず、民も為政者に刃向かわない。それだけで、豊かな生命力が国中に満ち満ちる」
ー老子が教えるタオの哲学ー
自分なり、他者なりを悪しざまに言いたくなっても、踏みとどまってください。自分は尊敬されるに値しない人間だと思いたくなるときは、悪意を自らに向けているのです。
自分の心の動きに絶えず気をつけて、悪い方に向かっているときは、途中で善の方へ向きを変え、この世界に道(タオ)をもたらす人になってください。
周りに見えない防壁を作って、この世で悪とされるものから自分を守りましょう。この壁を通り抜けるのは、道(タオ)と調和するエネルギーだけです。愛、思いやり、援助などはすべて通過ーしかし、悪意が近寄れば跳ね返されるでしょう。
この壁は、あなたの道(タオ)に対する大きな信頼が打ち立てたもの。そうした信頼が心の内にあれば、周りで悪意が荒れ狂っていても、直にその衝撃を受けることはありません。
今日のタオ
誰かから悪意のターゲットになっていると感じたら、道(タオ)から発するもので応えることを忘れないでください。
相手に愛と思いやりで応えた後、静かで安全な智恵の防御劈の内に退いて、心に解毒剤を処方しましょう。言葉から悪意を消すだけでも、効果があります。
防戦に打って出るのではなく、あなたの中の道(タオ)に立って世界と向き合いましょう。とダイアー博士は言っています。
道(タオ)から発するものは抗ったり、争ったりしません。道(タオ)は自然界の摂理に則っているので、大いなる源の流れに乗ることを選びます。
この世には陰の性質と陽の性質があり、その双方が混ざり合い反応して様々なものが生まれます。
この世は二極で構成されていますが、その二極が統合されるとき奇跡的な力を生み出し、様々なものが具現化するのです。
ですから、二元性の思考で、どちらか一方を敵視したり、排除するやり方は、完全さを目指してやればやるほど歪で不完全な状態を招きます。
塩素消毒を施された水道水も、3日室温に放置すれば目に見えるレベルで赤カビや浮遊物(バクテリア)が発生して腐ってきます。でも、ヨーグルトとか納豆などのように最初から同一の菌に満たされているものは、他の菌が増殖できない状態になるので腐敗が起こりにくいのです。
自然界では、殺菌ではなく、菌を菌で制してバランスを取るのです。
わたしたちの心の縮図であるホロスコープも、「二元性→非二元性への進化のシフト」の魂の意図が込められる設計がなされています。
ホロスコープで180度や90度のハードアスペクトを天体同士が持つとき、心の中で葛藤が生まれます。これはとても自然なことです。180度や90度に位置すると、互いに対立し異なる性質を帯びるからです。
たとえば、おひつじ座だったら、自身の衝動や直感に従って動くことで「わたしである!」と実感します。「わたしである!」と実感することを最優先にするので、自身の衝動や直感のまま行動するのを当然と思っています。
その真反対側に位置するてんびん座は「わたしは釣り合わせる!」ことで自身の美意識を追求するので、物事や人間関係のバランス点(ちょうどいいところ)を探ることを最優先に考えています。
おひつじ座やてんびん座から90度に位置するかに座なら、「わたしは感情を感じる!」ことが最も大事と思っていますから、敏感な感受性で受け取った喜びも悲しみも怒りも苦しみも全部、親密な関係の人々にシェアするのを当然と思っています。
同じくおひつじ座やてんびん座から90度に位置するやぎ座なら、「わたしは制御する!」ことがモットーですから、合理的に無駄なく物事を達成すること最優先にします。だから、衝動で動くとか、美意識に適うバランスとるとか、感情を感じるとかは後回しにして、現実的な物事を優先させるのが当然と思っています。
このような位置関係に天体があると、「わたしである!」と「わたしは釣り合わせる!」と「わたしは感情を感じる!」と「わたしは制御する!」のどれを優先するかで葛藤が起こります。
それぞれの天体が違う方向を目指しているのに身体はひとつしかないわけですから、葛藤するのは当然なのです。ブループリントを設計した魂は、それを課題に「二元性→非二元性への進化のシフト」の統合に取り組んで欲しいからそれらの天体を配置したのです。
ゆえに葛藤するアスペクトの統合の鍵となるのは、今回のタオの教えである「悪意の刃を誰にも向けない」ことです。
心の中で密かに起こる葛藤は、潜在意識内の不協和音のためたいへん気づきにくく、鈍くなっていることが多いのです。ですから、心の葛藤のエネルギーは波動となって共鳴する人々や物事を引き寄せて現象化を招き、本人の現実問題として取り組ませるのです。
その現象化に対して悪意を向けたり、敵視したりして、滅する・排除する方法を考えると、二元性の分離思考にハマって翻弄されます。
そんなとき、ホロスコープを俯瞰的に眺めれば、自身のどの天体とどの天体がどういう点で不協和音を起こしているのかが判明します。
ホロスコープの天体同士の葛藤に気づき、どの天体の性質も自分の一部であり、人生を生きるための大事なメンバーなのだという認識を持てれば、どれかひとつの天体ばかりを活躍させて、他の天体をないがしろにしたり問題児扱いにしたりしないでしょう。
おひつじ座の天体だったら、チャレンジが必要なシーンで純粋な衝動や直感ですばやく行動するシーンで活躍してもらえばいいし、てんびん座の天体ならば、バランス感覚が必要なシーンでコミュニケーション能力やアイディアを発揮してもらえばいいし、かに座の天体ならば、自身のテリトリー内や繊細な感情を取り扱うシーンで守り育てる母性を発揮してもらえばいいし、やぎ座の天体ならば、合理性やビジネス視点が必要な社会的舞台で活躍してもらえばいいという風に、それぞれの持ち味が活かせるシーンで適材適所に使ってあげたら不協和音は収まります。
どの天体もその持ち主の幸な人生のために働きたいと願って止まないのです!
敵対しなければ葛藤は発生しませんから、葛藤の現象化も収束していきます。異なる天体同士がお互いの持ち味を認め、協力関係にまで至れば、それは「二元性→非二元性への進化のシフト」が達成できたわけでしから、ミラクルな現象化を起こします。
葛藤するアスペクトが統合に至ると、その天体同士が発電所のようにミラクルなエネルギーを量産していることに気づくでしょう。
「もしここが天国だったら」は10章で終わったので、次回からはミルトン・エリクソンの「私の声はあなたとともに」の解説を予定しています。
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