こんにちは、リブラです。今回は悪性リンパ腫末期⇒臨死体験⇒完全治癒したアニータ・ムアジャーニの2作目の本「もしここが天国だったら」を解説です。

 

 

第10章 誤った社会通念ー「ポジティブでなければならない」

 

アニータはワークショップで、3か月前に息子を亡くしたばかりのシングルマザーの女性から「彼はわたしの生きがいでした。これからどうやって生きていけばいいのでしょうか?」と質問を受けました。

 

アニータはその母親のあまりの心の痛みと喪失感の深さを感じて「死は幻想です。息子さんは今幸せですよ。あなたにも幸せになってもらいたいと思っています」などとは言えず、「そんなに心を痛めてお気の毒に。自分の痛みのように感じます」と声をかけてそのシングルマザーを抱きしめることしかできませんでした。アニータはその女性と同じ気持ちになって一緒に泣くことを選んだのでした。

 

その講演会が終わると、アニータのその行動を疑問視する参加者からのメールが届きました。「息子さんのためにもあなたは幸せになるべきだ」と、なぜ、そのシングルマザーに言ってあげなかったのか?その理由を聞きたいという質問メールでした。

 

アニータはそのメールを見て、自分は聴衆を失望させたに違いないと動揺しました。しかし、その感情のさざ波は、アニータに「ほんとうの自分」の選択を尊重するのか、聴衆の期待する言動を尊重するのかの再確認のチャンスになりました。

 

アニータは他人を失望させることへの恐れで、自分自身の真実を見失いそうになっていることに気づきました。癌になったとき、その原因はネガティブ思考だと決めつけて徹底的に排除し、ポジティブ思考に努力しても病気の進行は止められなかったことを思い出したのです。

 

臨死体験で身体を離れたとき、癌はネガティブ思考が原因ではなく、自己愛の欠如だったことをアニータは知りました。「ありのままの自分」をゆるすこと、ネガティブな思考や自身の痛みや傷を認めてそれをゆるすことがとても大切なことだと理解しました。

 

アニータは自分自身の経験で、痛みから抜け出るのに最適な方法は「まず痛みがあることを認め、それから受け入れ、それを心から感じることを自分にゆるすこと」だとわかっていました。

 

だからアニータは、息子を失った痛みに苦しむシングルマザーには、ポジティブな言動で励ますのではなく、抱きしめて一緒に泣くことで、感情を十分に感じそれをゆるせるようにサポートをしたのでした。

 

このような思考を一晩巡らせた翌朝、アニータが宿泊していたホテルをチャックアウトするとき、ロビーで昨日のワークショップの参加者のひとりのアリアナから質問を受けました。

 

アリアナ「昨日のイベントでたくさんのことが学べて楽しかったです。わたしも人々にお話をしながらインスピレーションを与えたいと思いました。そこで、人々にインスピレーションを与えるためのアドバイスをいただけませんか?」

 

アニータ「他の人にインスピレーションを与えたいと思わない方がいいかもしれません。自分のハートに従い、自分がインスピレーションを感じたことを、何でもやってみるのです。そして、自分が学んだことを共有してください。聴衆にではなく、自分自身に注意を向けた方がいいと思います」

 

アリアナ「自分にインスピレーションを与え、自分が信じるもの、情熱を感じられるものを見つけて、それについてハートから話せばいいのですか?」

 

アニータ「その通りです。他人が聞きたいと思うことを話そうとしたり、他人が望むような人物になろうとすれば、『ほんとうの自分』ではなくなってしまい、ハートからではなく頭で生きるようになるでしょう。

ハートから生きていると、メッセージはわたしたちからではなく、わたしたちを通してやって来るようになります

 

アニータはアリアナに向けて話した言葉が、自分に言い聞かせる必要のある言葉だったと気づき、気持ちが楽になり、エネルギーが湧いてきました。

 

ーもしここが天国だったら第10章ー

 

「ポジティブな思考はポジティブな現象を、ネガティブな思考はネガティブ現象を引き寄せる」と言われています。それは正しくもあり間違ってもいます。そこに自分自身(潜在意識も含めて)が「信じる」ことがないと現象化しないからです。

 

ポジティブな思考を心がけていても心の中で「そんなに理想通りにならないのが現実だ」と信じていたら、理想通りに行かない現実が現れることになります。

 

ネガティブな思考で最悪なことを片っ端から想定して、それが起こり得る原因を徹底的に調べて準備していると、その準備に安心を感じた場合、何も悪いことは起こらず取り越し苦労で終わったなどは、よくある話です。

 

アニータの癌がポジティブ思考で快方に向かわなかったのは、ポジティブ思考で自身の明るい未来を信じるよりも、ネガティブ思考を排除する方に意識が向かい、止まらないネガティブ思考に怖れを抱いてしまったからでした。

 

意識の95%を占めるわたしたちの潜在意識は、とても素直でフォーカスされたイメージが強い方を「信じる」傾向があります。フォーカスされたイメージを強化するはそのイメージに伴う「感情」です。

 

ポジティブな思考でポジティブな現象を呼ぶためには、潜在意識にポジティブなイメージを送り、それに伴うワクワクする感情を発生させる必要があります。ワクワクする感情の発生は、自分の気持ちを偽ったり、感情を抑え込むクセがあると難しいです。

 

潜在意識は思考よりも感情の方が強く作用するわけですから、アニータが言うように癌はネガティブ思考が原因ではなく、自己愛の欠如」なのでしょう。最も危うい状態は、ネガティブな感情が心の中に溜まり、行き場を失っているときなのです。

 

息子の死を受け入れられず、大きな喪失の痛みを抱えたシングルマザーに1番必要だったのは、その痛みを認め、感じて表現するのを自分にゆるすことでした。アニータはそれを直感的に察知したので、その女性を抱き締め、同じ気持ちになって泣いたのです。

 

ネガティブなトラウマの記憶に封じ込まれているインナーチャイルドを癒すときも、その心の痛みを理解することがファーストステップで、それができれば自然に通う共感が涙を促し、溜め込まれた感情が解放されます。

 

わたしたちはつい、問題には解決策を、前向きな答えを、アドバイスを、励ましを与えなければならないと思いがちですが、それは、5%ほどの顕在意識が求めるやり方であって、95%を占める潜在意識に適うやり方ではありません。

 

行き場を失った感情で心がネガティブになっているときは、思い切り泣いたり、表現したりして感情を解放する方が、潜在意識を健全な状態に向かわせます。

 

潜在意識がニュートラルで健全な状態になれば、ちょっとしたポジティブな考えがひらめいただけでポジティブなイメージが拡がり、そのイメージだけでワクワクした楽しい気分を引き出すことが可能になります。

 

わたしたちは、その逆のネガティブ思考でネガティブなイメージを浮かべて怖れ発生させるのは得意ですから、思考→イメージ→感情→行動・現象までのプロセスを導く機能が元から備わっていることを信頼しましょう。

 

心をニュートラルな状態にできれば、ポジティブでもネガティブでも好きな方を選択できます。ネガティブな感情を忌み嫌って無理やりポジティブな感情を演出するのは、自分を偽る行為なので逆効果になります。

 

「ほんとうの自分」は何を感じ、どうしたいのか?そこに1番の関心を向けていると、自身の顕在意識と潜在意識が良い関係を保てます。

 

次回も「老子が教えるタオの哲学」の解説の予定です。

 

わたしのサロン、リブラライブラリーではあなたの心のしくみをホロスコープで解説し、心の制限、葛藤が引き寄せる現実問題にセルフヘルプで立ち向かえるようサポートします。

 

詳しくはこちら をご覧ください。

 

新メニュー(月の欲求・土星の制限の観念書き換えワーク、キローンの苦手意識を強味に変えるワーク)が加わりました。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。