こんにちは、リブラです。今回は、アニータ・ムアジャーニ著「喜びから人生を生きる」の第3章を解説をしていきます。
第6章「救いを求めて」のあらすじ
アニータは自身の癌の宣告と、癌で闘病していた友人ソニや夫の義弟の相次ぐ死に遭遇して、怒り、不安、失望、恐れ、絶望感などの様々な感情に襲われました。
それらの感情に翻弄される中、ホリスティックな療法について調べ、アーユルヴェーダの治療を試すためにアニータはインドに渡りました。
アニータは治療を受けるだけでなく、そこでアーユルヴェーダについて深く学びました。彼女のアーユルヴェーダのマスターは、アニータが「癌である」ことを認めませんでした。
「癌とは恐れを生み出す言葉にすぎない。その言葉のことは忘れて、自分の調和を取り戻すことだけに注意を向けなさい。あらゆる病気は、調和が崩れていることの兆候だ。身体すべてのシステムがバランスを取り戻せば、病気は消えてなくなるだろう」とマスターは言いました。
アニータはその言葉を信じて、とても厳しい養生法(菜食主義、薬草療法、ヨガ)を続けました。6か月経ったとき、マスターがアニータの病気の治癒を確信し、アニータも癌に打ち勝ったと実感して香港に帰国しました。
香港に戻ると、誰もがアニータの回復ぶりに驚きました。そして、どうやって良くなったのかを知りたがりました。ところが、アニータがアーユルヴェーダの養生法について話すと、「そんなやり方で癌が治るわけがない」という否定的な反応が返ってきました。
それに対して弁解しているうちにアニータの中にも、かれらの恐れや疑いが浸透し、伝統的な中国医学や西洋の自然療法に助けを求めるようになっていきました。
アーユルヴェーダではベジタリアンになることを奨励しますが、中国医学では肉を食べるように勧め、アーユルヴェーダでは砂糖と乳製品は必須の食物なのに対し、西洋の自然療法では砂糖と乳製品は癌を成長させるとして禁止していました。
アニータはこれらの情報に混乱して、何を食べるのも怖くなりました。自分にとって、何が良くて何が悪いのか、まったくわからなくなってしまったのです。
アニータの健康が急速な衰えを見せ始めると、周囲の人々からかわいそうだと思われたり、癌は自分のカルマだと思われることが耐え難くなり、癌でない人が幸運に思え、健康な人を妬みました。人々を遠ざけ、夫のダニーにしか心を許さないようになりました。
腫瘍が大きくなり、数も増してくると、呼吸が苦しくほとんど寝たきりになり、常に酸素ボンベが必要になりました。アニータが言う前に必要なことをすべて察知して世話をしてくれるダニーに感謝を感じる一方で、申し訳ない気持ちにもなりました。
咳が酷く眠れないアニータのために、母やダニーが片時も離れずに傍にいてくれますが、かれらの悲痛な(アニータを失いたくない)思いに気づくと、この状態を続けることがだんだんつらくなってきました。
2006年2月1日の朝、アニータはいつもより気分が良く、世界が美しい場所に見えました。
「わたしがいなくなっても、世界は存続し続けるんだわ。だから心配することは何もない。もうがんばらなくていいんだ。すべてうまくいく。こんな感じはほんとうに久しぶりだわ」とアニータは思いました。
アニータは、自分がくつろぎ、これまで必死にしがみついていた手を離そうとしている気がしました。崖っぷちにぶら下がって、勝ち目のない闘いに挑み、一生懸命に頑張ってきたものを、すべて手放す準備ができたのです。
翌日、アニータは目覚めませんでした。全身腫れ上がり昏睡状態の彼女を、ダニーは緊急対応の設備がある病院に運びました。
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わたしたち人間の身体は心理的効果が絶大に影響します。プラシーボ効果(偽薬でも効くと信じて服用するとほんとうに効いてしまう現象)が起こるのを想定して、新薬が創られるときは、偽薬を服用させるグループとほんとうの新薬を服用させるグループの統計を必ず用意するくらいです。
アニータの身体がアーユルヴェーダの養生法によって、一度は奇跡的な回復を見せたのは、「癌とは恐れを生み出す言葉にすぎない。その言葉のことは忘れて、自分の調和を取り戻すことだけに注意を向けなさい。あらゆる病気は、調和が崩れていることの兆候だ。身体すべてのシステムがバランスを取り戻せば、病気は消えてなくなるだろう」というマスターの言葉を、アニータが信じたことによるプラシーボ効果の可能性が考えられます。
アニータの癌は、元々、アニータの友人のソニや夫の義弟の癌治療の現状を知って怖れを抱き、生活のすべてが癌予防に向けられて彼女の恐怖により発生したようなものでした。
その恐怖心が取り除かれ、安全と信じる物だけを食べ、アーユルヴェーダに一切疑念を挟み込まない環境の中でアニータの身体は調和を取り戻し、癌になる前の状態に回復したのでしょう。
「癌の怖れ」を身体が表現した癌だから、「癌の怖れ」を手放し、「安心」を取り戻した身体は、もう、癌を表現する必要がなくなったのです。
ところが、香港に戻ったアニータは、マスターの指導から離れ、アーユルヴェーダに懐疑的な人々に囲まれ、伝統的中国医学や西洋の自然療法などアーユルヴェーダに相反する情報に触れ、何を信じたら良いのかわからない状況に置かれ、再び「癌の怖れ」を抱いてしまったのです。
だから、アニータは、また、癌と闘う日々に引きずり戻されました。信じることで救われた身体が、疑うことで死の瀬戸際まで追い詰められるアニータの人生は、過酷です。
でも、アニータの幼少から癌に至るまでを通して眺めると、いつも同じテーマで彼女が苦しんできたことが見てとれます。
単にアーユルヴェーダのマスターを信じて病気が治っただけでは、「自分の選択を信じる」という域に至らなかったのでしょう。
ヒンドゥー教とキリスト教、インド人コミュニティとイギリス人コミュニティ、アーユルヴェーダと中国や西洋の自然療法・・・。アニータはいつもどちらを信じたらよいのかで迷い、葛藤します。自分の選択に自信が持てないからです。
ヒンドゥー教文化のお見合い結婚のときは、結婚式のドタキャンでアニータは自分の意思を貫き、その結果、真のパートナーであるダニーと夫婦になることができました。
自分が何を信じるのかは、外側の世界の情報ではなく、「自身の心と身体の声を信頼すればよい」ということをアニータは、癌に対する恐怖心に駆られて忘れてしまったのでしょう。
いつも自分の気持ちよりも周囲の反応を気にしてしまうアニータは、臨死になる前日になって、やっとすべての心配事を手放すことができました。身体の状態は最悪にもかかわらず、「心配することは何もない。もうがんばらなくていいんだ。すべてうまくいく。こんな感じはほんとうに久しぶりだわ」と予言したアニータは、翌日、臨死状態となり、ほんとうに奇跡的復活を果たしました。
いつも自分の気持ちよりも周囲の反応を気にしてしまうアニータのエゴは、臨死の前日に降参して、魂意識に人生の主導権を自ら返上したのでしょう。
アニータが久しぶりに良い気分で目覚めた2006年2月1日は、トランシットの月はうお座で、アニータのうお座24度の太陽に通過する日でした。トランシットの冥王星はいて座25度で、アニータの太陽と90度で葛藤する配置でした。
「オールオアナッシング(全か無か)」の冥王星が、「本来の自己」である太陽に90度で対峙する位置に、感情を刺激する月が通過するのですから、アニータにとって「本来の自己」を取り戻して満たされる日になるか、すべてを奪われる思いに打樋がれる日かの分け目の日だったのです。
ふたご座16度の火星を持つアニータは、国際色豊かに交流していろいろな情報に触れるとモチベーションが上がる人です。だから、アーユルヴェーダで回復して帰国したとき、香港の友だちからも情報を仕入れ、中国医学や西洋の自然療法を試す気持ちにもなったのでしょう。ふたご座のテーマは「I think(わたしは考える)」なので、情報を幅広く収集して考えたいのです。
ところが、アニータのうお座24度の太陽は、ふたご座16度の火星と葛藤する配置にあります。うお座のテーマは「I beiieve(わたしは信じる)」なので、信頼できる人の情報を鵜呑みにして信じたいのです。
この2つの思いが葛藤するので、「自分にとって、何が良くて何が悪いのか、まったくわからなくなってしまった」のです。「どちらが良くてどちらが悪い」と迷ったから、アニータは苦しんだのです。
自身の心と身体に「何を信じたい?何に怖れを消し去るほどの喜びを感じる?」と聞いてみたらよかったのでしょう。
けれども、アニータの魂意識は、臨死体験という冥王星(冥界の王プルートの名を持つ星)に相応しいイベントを用意して、アニータが「本来の自己」の選択を信じて蘇るチャンスを与えたのでした。
次回は「喜びから人生を生きる第7章」の解説を予定しています。
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