こんにちは、リブラです。今回は「神話と数秘で読み解く12星座」シリーズのてんびん座土星(観念、現実性)のお話です。

 

土星は具現化・現実化のパワーがある天体です。土星が存在するハウスは現実的な取り組みを要求され、その取り組みの経験は自信となって残ります。なぜ、経験が自信に転換されるかといえば、その経験によって作られた現実に立ち向かう思考回路が定着するからです。

 

「Aが起きたときはBをすればうまくいった」という過去の記憶の集積が思考回路として定着すると観念になります。本来土星は現実を生きるために守らなくてはならない、自分自身の「譲れないルール」です。

 

でも、そのルールが外の世界と不協和音を起こすことがあります。外の世界と自分の「譲れないルール」を調和させる経験が観念を作り出します。そのため、本来の土星の働きを鈍くして外の世界側のルールの方に傾くこともあるのです。

 

今回はてんびん座土星を神話と数秘から読み解いて、てんびん座土星が作りやすいネガティブな観念について探ってみます。

 

てんびん座神話大昔、人間と神々は一緒に暮らしていました。自然はいつも人間に優しく、万物の豊かさは無償で提供されていました。その頃の人間に寿命はなく、好きなだけ生き、それに飽きると霊魂だけになって精霊界に行き、地上で生きる人々のサポート役をしました。人々は神々が創った美しい自然界や万物を讃え、それを使って芸術性や創造性を発揮し、地上で神々と人間との共同創造を楽しみました。この時代は金の時代と呼ばれ、大地の女神アストレイアは、「人の心に宿る美しさ(美意識)」を天秤を使い測っていました。

 

やがて神々の都合(ペルセフォネ誘拐事件)により四季ができ、人々は冬に備える食料のため農耕をするようになりました。そこでアストレイアは収穫量を公平に分配する人を選ぶため、「人の心の公正さ」を測るようになりました。この時代は銀の時代と呼ばれました。

 

硬い大地を木製のクワで耕して労働する人間たちを哀れんだ巨人のプロメテウスは、神々の国から「知恵の火」を盗み出し、人間に与えました。人々はその火で銅を溶かしてクワや刃物を創ることを覚えました。ところが、それで武器を創り戦争をするようになりました。

 

神々は「もう、人間とは共存できない」と天界に去っていきました。アストレイアだけは、まだ心清らかな人間がいると信じて地上に残り、「人の心の罪」を測りました。この時代は銅の時代と呼ばれました。

 

神々が去った後、人間たちは我が物顔で森林を伐採し、地中の金・銀・鉄や宝石を採掘しました。自然界は過酷な様相を見せ始め、人間は洪水や干ばつや地震に見舞われるようになりました。人々の心は荒んでいき、誰しも心に罪の意識が住み着くようになりました。この時代は鉄の時代と呼ばれました。

そして、とうとうアストレイアもそんな人間たちを見限り、地上に天秤を残し、天界に去っていきました。

 

この神話から浮かぶキャラクターのイメージは、時代の変遷で測る物が変わっていく(いかなるタイプの相手であろうと場の空気やコミュニケーションのバランスをとる)、神々が天界に去っても地上に残るアストレイア(自身の美意識のルールに従い公平になる)、人の心を測る行為(両極性の視点で美点・醜点を観察するので、一歩間違うと冷徹なジャッジメントになる)、主人(アストレイア)に置き去りにされた天秤(「自分は何者で何を軸として価値を決めているのだろう」という答えを人間関係の中で探し求める)。

 

これらのキャラクターのイメージで現実を生きるために土星が働くとどんなことが起きるのか?

 

「わたしは釣り合わせる(I balance )」のために自身の美意識を磨き、それを頼りにコミュニケーションで調和を図る能力が、てんびん座土星には備わっています。

 

周囲の環境に適合させながら、そこに調和のエネルギーが働くように両極性の視点によるアイディアやコミュニケーションによってバランスをとるのが、てんびん座土星の具現化力です。

 

その一方で、ネガティブな感情に支配されているときのてんびん座土星は自分が信頼する美意識に偏り、その基準で眺めて醜いと感じるものを冷徹に批難します。

 

「調和とバランスさ美しさ」を尊重するはずが、いつのまにか主観に陥り両極性の視点の視野を見失い、自身の狭い美意識の中に囚われてしまうのです。その状態になるとてんびん座土星の具現化には至らず、フラストレーションばかりが強くなります。

 

土星は現実を生きるための強力なツールです。てんびん座の土星を持つ人は、

 

美意識は「本来の自分」を思い出すための手がかりであり、それが誰の心の中でも輝いているのを知るための道具であり、「自分には美意識に根差したアイディアやコミュニケーションを駆使して調和のとれた現実を創り出す能力がある」ことを忘れてはいけません。

そのためにてんびん座土星は、シュミレーション能力を備えているのです。

 

てんびん座土星であれば信頼する美意識に沿って調和のとれた人間関係をとろうとしますが、現実のシーンでは自分が信頼している美意識が必ずしも周囲の人々に受け入れられるとは限りません

周囲の人々の理解を得られず、「調和を崩している」と思うと虚しさを感じて傷つく可能性もあります。

 

そのリスク回避の経験から、偏った美意識の基準により醜いと感じるものを痛烈に批難するネガティブな観念(ネガティブなルール)が密かに思考回路に組み込まれます。

 

活動サインの性質上、ネガティブな観念に囚われると、自分の信頼する美意識の基準で周囲の人々を推し量って失望し、それをしている自分のバランスを欠いた行為にうんざりします。それゆえてんびん座のネガティブ観念が働くと、

 

現実問題に遭遇する→信頼する美意識に従って周囲の人々に予定調和的な対応をしてしまう→両極性の視点を失い、狭い偏った考え方に囚われ「調和やバランスがとれない」自分に不安を覚える→「調和を乱している自分」に罪悪感を持ちさらに自分の狭い偏った美意識にしがみつきたくなるジレンマが不安を増長自分自身が美意識の制限の虜になり、人間関係の調和を乱す罪悪感で自己肯定感を下げてしまう・・・という、美意識に根差したバランスで人間関係の調和を保ちたいのに狭い偏った美意識による制限でその調和を乱す状態にハマります。

 

その状態に消耗し冷静さを欠くと、それを実行てしも結果が変わらないのがわかっていても、パターンを繰り返す苦しみが続きます。こうした事態を避けようとして、ネガティブな事象やトラブルを遠ざけ、予定調和的な、事なかれ主義な対応を自分に課すようになります。

 

てんびん座土星の持ち主は、美意識の基準の中心に愛があると、けして調和やバランスが崩れることがないこと忘れてはいけません。「美しい心」~「罪の心」までニュートラルに釣り合わせて測ることはあっても、裁くことがないのがてんびん座神話です。

 

てんびん座は数秘7の影響を受ける星座なので、ストイックに愛を中心に置いた美意識を探求することこそ、真に「美意識を手がかりにした個性の探求を具現化へ導くことになるのです。

 

てんびん座土星の持ち主は、シュミレーション能力により、実際にアクションを起こす前に周囲の人々がどのような反応をとるのかの予想がついています。そのシュミレーション能力を駆使して人間関係の調和を測ることが、てんびん座の特性に合った土星を使う鍵となります。

 

1983年6月21日生まれのエドワード・スノーデンはてんびん座土星と冥王星(潜在能力)の合を5室(至福と創造性のハウス)に持っています。てんびん座土星と冥王星の合は、1室(本人のハウス)の火星(モチベーション)とドラゴンヘッド(魂の目的)と120度の協調するアスペクトをとっています。

 

スノーデンはアメリカの国家保安局(NSA)に勤務していましたが、そこで大量監視装置「プリズム」の制作にも関わっていました。それを使ってアメリカ政府が世界中の人々のプライベートな情報を一方的に傍受していたことを彼は知り、その機密を命がけで国外に持ち出し、イギリスのジャーナリストを通じて世界中に暴露しました。

 

それを実行することはアメリカでは犯罪者になるので婚約者とも別れを告げ、国も仕事も亡くし、命の危険さえありました。暴露後に彼が安全に逃れる国も用意されていませんでした。

 

何もかも失い、得るものは何もないことがわかっていても、自分のした仕事が世界中の人々のプライベートな情報の奪取につながっていることに彼のてんびん座土星と冥王星の美意識が許せなかったのでしょう。

 

スノーデンの12室(潜在意識)のふたご座水星と1室ふたご座火星とドラゴンヘッドの合は、情報技術の知性を駆使して機密を盗み出すことに成功し、彼の3室(表現)のしし座金星は、それを世界に向けて表現し、てんびん座土星と冥王星が守りたかった美意識を貫いたのでしょう。

 

「声なき人間になるくらいなら国なき人間になる」ーエドワード・スノーデンー

 

暴露後、スノーデンはアメリカの敵国であるロシアに逃げ、亡命できる国を探していましたが受け入れ先はありませんでした。

彼は母国アメリカの不利益になる情報をロシアに与えることになるのを懸念し、ロシアへの亡命を拒んでいましたが、アメリカから婚約者もロシアに渡ってともに住むことになり、第1子が誕生したのをきっかけにロシア国籍になりました。

 

ロシアへの亡命を拒んでいた状態のスノーデンなのに、国外に追放することなく長きに渡って定住を許可しつづけたプーチンもてんびん座土星を11室と12室の境界線上にもっています。

スノーデンがてんびん座の美意識に突き動かされて暴露行動に走ったことに、プーチンのてんびん座土星が共鳴して心が動いたのかもしれません。

 

次回は「老子が教えるタオの哲学」の解説を予定しています。

 

わたしのサロン、リブラライブラリーではあなたの心のしくみをホロスコープで解説し、心の制限、葛藤が引き寄せる現実問題にセルフヘルプで立ち向かえるようサポートします。

 

詳しくはこちら をご覧ください。

 

新メニュー(月の欲求・土星の制限の観念書き換えワーク、キローンの苦手意識を強味に変えるワーク)が加わりました。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。