こんにちは、リブラです。今回は「神話と数秘で読み解く12星座」シリーズのふたご座編です。
ホロスコープは12星座で30度ずつ、ぐるりと丸い円で取り囲む構造になっていますから、ふたご座がないホロスコープはありません。
アセンダントや天体やその他の感受点が存在しなくても、ホロスコープのどこかのハウスはふたご座が占めているところが存在します。それは、誰しもふたご座要素をどこかに持っていることを意味します。そんなことを意識して神話と数秘でふたご座を読み解いていきましょう。
現在おうし座運行中の天王星も2026年4月27日にはふたご座に移動します。みずがめ座冥王星とふたご座天王星の本格的な風の時代に突入するのです。風のエネルギーに乗るにはどうしたらよいのかのヒントになると思います。
ふたご座神話
スパルタ王の妻レダは、ワシに追いかけられて逃げ惑う白鳥を憐れに思い、部屋の中に保護しました。ところが、この白鳥は大神ゼウスの化身で、ワシはヴィーナスの化身でした。
ゼウスとヴィーナスはそれぞれの目的からグルになり、ゼウスの子どもをレダに宿す計画が実行されてしまったのでした。
やがてレダは4つの卵を産みました。4つのうち2つの卵は男の子で、兄はカストル、弟はポルックスと名付けられました。
もう2つは女の子で、そのひとりが後にスパルタとトロイアの戦争の発端となる美女ヘレナでした。
ヴィーナスは美神コンテストの審査役のトロイア王子パリスを「絶世の美女と相思相愛にしてあげる」という約束で買収し、最も美しい女神に選ばれたのでした。だから、その約束を果たすため神と人間の混血の美女が必要だったのです。
そんな経緯を知らないカストルとポルックスの双子の兄弟は、とても仲良しでいつも一緒でした。あるとき、捕まえた牛をめぐる争いで従兄弟たちに襲撃され、双子は矢で射抜かれました。カストル(兄)は死にポルックスだけが生き返りました。
「カストルはスパルタ王の子だから死に、ポルックスはゼウスの子だから不死なのだ」とゼウスに告げられると、即座にポルックスは「兄は冥界に行き、僕は永遠に別れたまま生きるのは耐え難い。永遠の命を兄と分ち合って、共に生き共に冥界に行けるように計らってください」と懇願しました。
その兄弟愛に心を動かされたゼウスは、カストルとポルックスをふたり揃って天の星座に上げました。
*ヴィーナスとグルになって、作戦勝ちで思いを遂げたゼウス
愛の女神と大神が共謀して罠(運命)を仕掛けたのですから、人間であるレダは神々の計画通りゼウスの子どもを産む(運命を受け入れる)しかなかったのです。罠(運命)を仕掛ける側(神々)と罠(運命)にハマる側(人間)のゲームがあるだけです。
「大いなる存在」の壮大な計画の下にその分霊である魂が意図して設計したものが、ホロスコープです。魂のブループリント(ホロスコープを、魂とエゴ(生存本能由来の意識)とで共同創造して生きるのがわたしたちの人生です。その人生を楽しんで生きるか苦しんで生きるかは、わたしたちが魂を主導にするか、エゴを主導にするかで決まります。
魂のブループリントには人生に必要なものがすべて備えられていますが、それに背向けてエゴの喜ぶ「物質界の安心・安全」を第一主義にすると、ゼロから全部自分で用意しなければなりません。
ふたご座の影響が強い人々は、人生をゲーム感覚で捉え、知恵を使ってあの手この手で問題を攻略することを楽しみます。
*白鳥に化けたゼウス
「白鳥が死に際に歌を歌う」という言い伝えがあります。不死のゼウスが白鳥に化け悲鳴を上げて逃げる姿は、なんともトリッキーですが「死」という重いテーマを神視点で捉えると、生き物が必ず到達するピリオドに過ぎないのでしょう。
ふたご座感覚では、生きることも死ぬことも人生のゲームに定められたルールなのです。
*カッコウの托卵のようにして生まれたポルックス
カッコウは卵を他の種類の鳥の巣に産み付け、ちゃっかり孵化や子育てを任せてしまいます。これを托卵というのですが、ゼウスは自分の血を引く子どもを人間に紛れ込ませるため、わざと人妻に自分の種を蒔き、人間として神の血を引く子どもが育つようにしたのです。
そのため、ポルックスも兄カストルとともに矢に射抜かれるまで、自分が不死の身体(神の血筋)であることに気づかなかったのです。
神の血を引くポルックスは、ふたご座の賢く、器用で、多芸多才である性質を表します。
ふたご座の影響が強い人々は、最初から知っているものを思い出すかのように要領よくものを覚え、会得します。ただし、神のようなこの性質は自由に好きなことをさせてもらえる環境でないと発揮されません。
*異父双子
父親が違う双子が生まれて以来ずっと仲良く一緒にいるというこの神話の設定は、ひとりの人間の中で違う性質が仲良く同居している状態を表します。
ふたご座の影響の強い人々が時々貰ってしまう不評に「約束を守らない」「嘘をつく」「気まぐれ」があります。なぜ、そんなことをしてしまうかというと、まるで違う性質のもうひとりが同居するかのように二面性があるからです。
性質の違う仲良しの双子が心の中に同居しているので、「仲良しの二重人格」のような現象を起こすのです。ふたご座の影響が強い人々はそれを「人生を2倍楽しめる」と喜んでいることが多いのですが、周囲の反応は複雑です。
たとえば、一卵性双生児とは知らず、その片割れにデートの約束をしてすっぽかされそれを問いただすと、もうひとりが現れ「そんな約束したっけ?」いわれてしまうような感じです。
本人は嘘をつくつもりも約束を破るつもりもないのですが、気分が変わりやすいので、今日「イエス」といっても明日は「ノー」という自分がいるのもアリと納得しているのです。
*限りある命と永遠の命
人間の双子として生きてきたのに、兄は射抜かれて死に自分だけ不死であることを知らされたポルックスは、永遠の命なんかいらないからカストルと一緒にたいと命のシェアをゼウスに申し出ました。
この設定は、「永遠の命を持つ魂」と「限りある命と思い込む身体意識(エゴ)」のストーリーに思えてなりません。
「I think(わたしは思考する)」をテーマとするふたご座は優れた知性を強みとしますが、それを高尚な方へ傾けず、遊び心や好奇心任せにし、「I communication(わたしは交流する)」のテーマどおり情報を伝播せずにはいられない性質は、どこか人間臭さを感じます。
せっかく人間の転生をしているのだから神にはできないことを存分に体験しようじゃないかという、神の分霊であるわたしたちの魂意識の思いをポルックスが表し、身体が朽ちたらそこで終わりと運命を受け入れる身体意識(エゴ)をカストルが表しているようにわたしは思います。
ふたご座の影響が強い人々は、年齢が高くなっても心は永遠の少年・少女のようなところがあります。ポルックスがカストルと命のシェアをしたように、魂の永遠性を身体意識(エゴ)が受け入れているのかもしれません。
また、ふたご座は筆頭のおひつじ座から数えて3番目の星座です。ナチュラルハウスで言うならば、3室(表現のハウス)はふたご座をイメージして設計されたハウスです。「3」の数秘のエネルギーがふたご座には流れています。
おひつじ座が数秘1で「与える力(男性性)」を表すのに対し、おうし座は数秘2で「受容性;受けとること(女性性)」を表します。その次に来るふたご座数秘3で、「両性を統合して誕生する新しい命」「神聖な三位一体」を表します。
ピタゴラス数秘では、前の数字を統合しながら進むシステムがあります。
数秘1は両性具有である「神の男性性」を表すので、「0」を内包した「1」となり、
数秘2は0を内包した「1」を内包もした「神の女性性(神聖さ)」を表します。
そして、数秘3は「0~2までの性質を内包し、与える力と受けとる力から創造性を生み出す」のです。
新たに誕生する命や創造性を象徴するので、子どもやアーティストの数字とも呼ばれています。
次回は「神話で読み解く12星座;ふたご座月編」を予定しています。
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