こんにちは、リブラです。今回は、「ヒロインの旅」の解説です。

 

 

 

「ヒロインの旅」第2章「男らしさに自分を近づける」

・肯定的な男性の不在

 

大手不動産会社の経営者であるダニエルは30代前半の知的な美人で、人に一切弱みを見せない。3年前に亡くなった起業家の父親が大好きだった。

 

父親はダニエルの美しさと賢さを幼い頃から褒め、いつも自分の仕事の自慢話を彼女にしていた。

しかし、ダニエルが10代になると両親は離婚してしまった。母親はアルコール依存になり、ダニエルを虐待した。

 

父親はダニエルと年の近い若い女性と再婚したにもかかわらず、他の女性たちにも手をつけた。

そんな父親であってもダニエルは、父の仕事を手伝おうとしたがその件に関して彼は閉鎖的で跡継ぎにはしてもらえなかった。

 

父親の死後、ダニエルは自分の実力を試すために起業した。

しかし、父親に認めてもらえなかった悲しみが怒りとなり、仕事や私生活に関わる男性たちにぶつけるので信用を落とし、彼女自身誰も信用しなくなった。

 

その心の歪みは病気となって現れ、ダニエルは膣炎の再発を繰り返し、この本の著者の心理セラピーを受けることになった。

 

ダニエルは身体の痛みを語っているうちに、父は荒んだ母の相手を幼い自分ひとりに押しつけたこと、母の虐待から父は守ってくれなかったこと、父にとって都合のよい話の聞き役に仕立てられていたなどの怒りを吐き出した。

 

人を思いやるってどういう意味かわからないし、もう怖くて仕事できない。自分がトップでなきゃ、イヤ。仕事の進め方も知らない。新入社員で1から始めるなんて無理。交渉も苦手。だって相手を信用できないもの。特に男性は」とダニエルははじめて不安を口に出した。

そのときダニエルは父が母や異母妹に冷たく、女性を蔑視していたことを思い出した。

そして、自分もその例外ではなかったから、跡継ぎにしてもらえなかったことにようやく気づいた。

 

冷淡で頑固な暴君を見て育った娘は、心の男性像も同じようになる。父親から得られないものを自家発電で賄おうとして、仕事や社会参画に勤しむ。

 

しかし、どんなに努力していても「もっとたくさん、もっとうまく、もっと速く」と要求する。

その陰で本来の女性らしい感情や流れに合わせる柔軟性は、失われていく。

 

父親を目標にする女性はたくさんいるが、たとえ社会で成功しても長続きはしない。

父親が「所詮、女はだめだ」と思っていれば娘はそれを感じ取り、葛藤する。

 

「グース(雁)」という、人間が育てたグースのヒナたちに空の飛び方を教えるという実話に基づく映画がありましたが、このグースのヒナたちのようにわたしたち人間も大なり小なりの親の影響を受け、無意識に「本来の自分」に適合しない生き方をしてしまうことがあります。

 

女性として生まれてきたのなら、「与える性質」よりも「受けとる性質」が勝っていてもいいのです。

愛される喜びを求めるのも愛されない苦痛を感じるのも自然なことです。

 

それを感じられるから、人を思いやることも人を信じて委ねることもできるのです。

 

今回のダニエルのケースでは、起業家として成功した父親から社会での在り方や経営者としてのマインドセットだけお手本すればよかったのですが、真似したら破綻を招くところまでモデリングしてしまって招いた問題です。

 

女性として生まれたダニエルが無意識に父親の女性蔑視の観念を刷り込んいたら、女性性は封じられ不得意な男性性ばかりを強化して世の中を生きることになります。

 

女性として生まれたのにそれを蔑むということは、自分の性質の得意分野の半分を否定することを意味します。

右利きの人が右手を封じて左手だけで勝負するみたいな感じです。

 

これはとてもハードでしんどいことです。否定された女性人格は恨み辛みでいっぱいになり、被害者意識の塊のようになったまま心の奥に立て籠もるのです。

 

こんな状態の女性は、社会で成功しても私生活では惨めな気分になるので、仕事の鬼になります。

私生活は社会の表舞台で活躍するためのエネルギーを供給する大事なところです。

 

女性にとっては私生活が、男性優位の社会でのストレスをリセットできるオアシスなのです。

ダニエルはこのオアシスなしに、ビジネス社会を渡っていこうとして行き詰ったのです。

 

でも、ダニエルはセラピーによって自身の女性性の回復が問題解決の鍵になることに、身体のダメージという現象をきっかけに気づいたのです。

 

ダニエルの父親が離婚を経験して再婚しても安定した家庭を手に入れられず女性関係にだらしなかったのも、男性優位社会ではけして埋まらない安らぎを求めてさまよっていたのでしょう。

 

もしも、ダニエルが父親の女性蔑視の観念は受け入れずに、成功した起業家の父親の社会性だけをモデリングしたとしたら、父親の聞き役になってあげられることは、自分が女性として生まれついた特性であると誇らしく思ったことでしょう。

 

そして、荒んだ母の相手役を丸投げされたのも、父親にはその手の能力がまるでなくお手上げ状態だったと気づいたことでしょう。

父親にもできないことをわたしはしているのだと自覚すれば、父親のことを何でもかんでも肯定する気は起きなかったでしょう。

 

わたしの父親も女性蔑視が激しくて、「女はみんなコマネズミのように家事に勤しんでいればいいんだ。勉強なんかしなくていい。高校まで出とけば十分だ。さっさと就職して家に金を入れろ。息子の進学費用の方が大切だ」と言っていました。

 

わたしの場合はラッキーなことに、父親の女性蔑視があまりにあからさまでわかりやすく、中卒の学歴コンプレックス(ほんとうに好きだった女性と結婚の約束までしたのに、彼女の方が学歴が上でそれを理由に相手の親に反対され、破談になった悲しい過去があったのです)のせいというの知っていたので、無意識に女性蔑視を自分に刷り込んでしまうことはありませんでした。

 

その代わり、「男性はみんな家族に暴力をふるい、一方的に怒鳴りつけ、話し合いができない生き物である」という観念を、30代半ばまで持ち続け、命令口調で話す男性の上司とは納得のいく説明が聞けるまで口論することがよくありました。

 

36歳のとき、ヒプノセラピストスクールに通い、たくさんの男性の受講生と友だちになり、彼らがグラスファイバーのように繊細な心を持っているのを知ったとき、自分がプロレスラーみたいにタフな心を持っているように感じました。

 

ヒプノセラピストになるための学びの中ですっかり自分のインナーチャイルドと仲良しになると、父親の暴力によってトラウマを負ったインナーチャイルドの恐怖は消え、自然に男性蔑視の傾向は解消されて行きました。

 

心の中のインナーチャイルドの思い込みが変わると、世界が変わって見えます。

36歳までは「渡る世間は鬼ばかり」というフィルターでこの世を眺めていましたが、それ以降は「あんなに警戒してハリネズミのようになって疲れて損した」と思うようになり、「どんな人の中にも神の分霊の魂意識が宿っているから、そのきらめきがほんの一瞬見えただけでもも儲けもの」と思えるようになりました。

 

次回は「スピルバーグのホロスコープ」、次々回は「自分を愛せなくなった人々へ」、その後「ヒロインの旅」に続きます。

 

わたしのサロン、リブラライブラリーではあなたの心のしくみをホロスコープで解説し、心の制限、葛藤が引き寄せる現実問題にセルフヘルプで立ち向かえるようサポートします。

 

詳しくはこちら をご覧ください。

 

新メニュー(月の欲求・土星の制限の観念書き換えワーク、

キローンの苦手意識を強味に変えるワーク)が加わりました。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。