自分を愛せなくなってしまった人へ―自らに光をともす29の方法
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こんにちは、リブラです。今回は、ティール・スワン著「自分を愛せなくなってしまった人へ」の解説の続きです。
ツール6 信念(思い込み)という牢獄
・ありのままの状況に抵抗するのをやめる
不幸の最大の原因のひとつは、現在あるいは過去の状況が「現実と違うものであるべきだ」という信念(思い込み)です。
これは、現在や過去の「ありのままの状況に抵抗している」状態です。
この抵抗を持ちながら、幸せな生活を手に入れることはできません。
自分自身を愛するには、ありのままの現在や過去に抵抗することをやめ、自分がいる今この瞬間を生きる必要があります。
それを始める1番よい方法は、既成の考えにとらわれず、自分を苦しめる思考を見つけ出し、別の視点から置き換えをしてみることです。
例えば、
(「彼はわたしを愛していないのではないか」という疑念から)「彼はわたしを愛するべきです」という思考が生まれたら、「わたしはわたしを愛するべきです」という置き換えをするのです。
それができたら、変えたものが真実になるためのあらゆる方法を考えてください。
「わたしは自分を愛するべきです」が真実に思える3つの例を挙げるとしたら、次のようになるでしょう。
「この身体で『わたし』として生きる以上、自分を嫌いながら生きることはできない」
「人が愛を示してくれるかどうかは自分でコントロールできないけれど、自分を愛を示すことはコントロールできる」
「創造されてこの地球にいるのだから、わたしには目的と価値があるはずだ。でなければ、そもそも生まれてこなかっただろう」
あらゆる思考に対して、この置き換えのプロセスを用いることができます。
これを練習することによって、自分の味方を拡大することができ、現在の思考とは別のものの方が真実かもしれないと思えるでしょう。
最大の痛みを与えるのは、思い込みを絶対的な真実だと信じていることなのです。
「○○は△△に~するべき」という考えに、選択の余地はあるでしょうか?ないですよね。
これは「○○は△△に~しなさい!」を少し緩和させた表現で、意味は命令や要求とほとんど同じです。
「○○」を他者に、「△△」を自分に当てはめると、他者を自分のためにコントロールする文章の出来上がりです。
観念(思考回路に刻み込まれた思考パターン)に、この標語がぶら下げられたら怖いですよね。
でも、わたしたちは、無意識にそれをして怒りや悲しみや苦痛を感じて、不幸な現実を体験します。
この観念「○○はわたしに~するべき」に無意識に支配されて生きていると、見るもの、触れるもの、遭遇するものすべてに、怒りや失望を感じることになります。
なぜなら、この観念「○○はわたしに~するべき」は、自分は変わらず、自分以外の他者や世界に変われ!と要求する考え方だからです。
全体性のルールに生かされながら、その環境下で自身の心地よさを追求していくのが、この世のルールです。
冬の寒さに怒りをぶつけても凍え死ぬだけですが、その環境下でも生き残れるように寒さを防ぐ住居や衣服や暖房設備を考え出すのが、人類の在り方です。
自分以外の他者や外側の世界に変わってもらって、自身の心地よい状態を作り出そうというのは、とても非現実的です。
現実化することはほとんどないでしょう。
だから「○○はわたしに~するべき」という観念で生きていると、この世がことごとく自身の要求に逆らうように映り、怒りや失望が絶え間なく浮上してくるのです。ネガティブ感情の発生装置のような観念です。
そこで、ティールは「○○」を「わたし」に置き換えるワークを推奨しているわけです。
「わたしは、わたしに~するべき」だったら、自分にその気があればやるだろうし、その気にならなければ却下するのだから、周囲が思い通りにならなくても、さほど怒りや失望を感じずに済むのです。
「○○はわたしに~するべき」という観念を、「わたしは、わたしに~するべき」と置き換えるだけで、精神的ストレスが減るのです。
そして、その観念を自分自身に採用していると、「~するべき」で強制されることの違和感にも気づきますから、「~するべき」からの行動よりも、「~したい」からの行動の方が気持ちよく動けることもわかるでしょう。
「~したい」からの行動は、いつも自分への愛の意図が素直に表現されます。
例えば「彼」の愛がわからない疑念が湧いたときは、それが「ありのままの状況」なので、「彼はわたしを愛するべき」という考えを持つと、現実とのギャップに自分を苦しめることになります。
ほんとうの気持ちは「わたしは愛されたい」のです。
「わたしは愛されたい」という気持ちを素直に理解して、確実にそれをいま、この瞬間に叶えるのならば、「わたしがわたしを愛する」というのが、失敗なくできることになります。
そこに気づくだけでも、「愛されたい!」と欠乏感を訴えていた副人格は、落ち着いてきます。
そして、その自分のために気分の良くなることをいろいろやってみるということしていると益々自分のことがわかってきます。
自分のことがわかってくれば、ご機嫌を取るのも難しいことではなくなります。
「彼に愛されたい」を観念にしたままだと、ずっと、愛の欠乏感に苛まれるだけで、自身のことは何も気づくことができません。
愛の欠乏感を持ち続けていると、それが投影される現実も、愛の欠乏を感じる現象ばかりに遭遇します。
自分の観念を置き換える方が、幸せな生き方ですよね。
次回は「パスワーク」、次々回は「ウィルスのお話」、その後「自分を愛せなくなった人々へ」に続きます。
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