こんにちは、リブラです。今回は、閃めく経絡の解説です。

 

27.厥陰経-足厥陰肝経

 

足厥陰肝経は、足の親指から起こり、足背から下腿の内側を上がり、下腹部から側腹部を経て、肝に至り、胆をまとう。さらに横隔膜を貫き、季肋に広がり、食道・気管、咽頭、目に連なり、頭部に至る。

 

「厥陰経は、横隔膜を通って肝と心包をつなぎます」と動悸の治療のとき、鍼灸師から言われ、横隔膜がゆるむのを初めて体感した。

そして、深呼吸ができるようになり、リラックスして気分がよくなった。

 

発生学的には、肝臓の成長は横隔膜に誘発され、胸膜心膜ひだと融合する。胸膜心膜ひだは、後に心嚢を形成する。

ゆえに横隔膜と心膜は起源が同じで、氣のコミュニケーションができる。

 

肝経は上方では横隔膜を介して心包に向かうが、下方は腹腔に向かって腹部のすべてとつながる。

 

肝経では氣の流れを円滑にするため、痛みを伴う病態でよく用いられる。

中医学では、痛みは氣の遮断と考えられている。

 

とある女性が三叉神経痛で救急部に入ってきたとき、通常の鎮痛剤が効かず、肝臓に問題を起こす危険のある薬剤が必要になった。

この病院では上級医師が鍼灸をする許可があったので、患者に試して良いかと尋ねると、鍼灸治療の同意を得られた。

 

顔面のツボと氣を動かすのに役立つツボと、左右の「合谷」(手背の親指と人差し指の付け根のツボ)と左右の「太衝」(足厥陰肝経のツボ)―これらは「4つの門(四関穴)と呼ばれている―を用いて、経絡を開き、氣を流した。

 

その結果、その患者は1週間ぶりに痛みから解放され、踊るように救急部を去っていった。

悲しいことに、この症例は、救急部のお偉方を不安に陥れた。

 

それ以降、鍼を用いるのはやめ、指圧は続けた。鍼の代わりに、統計学に正しいとされる医療に基づき、心臓発作を起こしうる薬剤を与える「安全な」診療に戻った。

 

医学は、利益を1番に考える製薬会社に支配されている。製薬会社が研究に資金を助成し、(間接的に)教授を選ぶ―実質的に、医療システムは歪められるとキーオン氏は言っています。

 

命が関わることには大きなお金も動くので、悲しいことに医療業界では、経費も安く効き目もある薬が廃盤になったり、副作用が全くない薬なのに、使い方によっては効果も実証されているのに認可が降りないということが多々起こっています。

 

医療に貢献してきた製薬会社を存続させなければいけない、というのはわかります。

でも、その既得権益を守るために、薬を使わない安全な治療を臨床に用いるチャンスまで奪ってしまうというのは歪んだシステムとしか言いようがない気がします。

 

キーオン氏が働く救急部では、鍼灸治療を施す許可があると言うのに、見えない圧力でそれができなくされてしまうことに、不気味さを感じます。キーオン氏のイギリスですら、そんな体制ならば、日本は、もっと厳しい圧力がありそうです。

 

わたしが長く勤めていた胃腸科外科の病院には、創始者の院長が考えた約束処方の胃薬がありました。

優れた抗潰瘍剤がまだない頃から、胃酸過多による胸焼けや食べ過ぎ飲みすぎに効く散剤の胃薬でした。

近隣の患者さんたちは、薬屋の胃薬よりよく効いて、胃腸の状態がよくなるからと、人気がありました。

 

ところが、その処方の材料となる粉薬を、製薬会社が製造を中止してしまったのです。その理由は切実なものでした。

日本の保健医療で使用される薬の値段は、薬価が厚生省によって決められてしまいます。

薬価は新薬ほど高く設定され、昔からある薬は年々薬価を下げられていくしくみです。

薬の善し悪しと薬価は無関係なのです。

 

創始者の院長が開業当時に作った約束処方の胃薬は、全部昭和の頃の薬だったので、恐ろしいほど薬価が下がり、三回分の薬で1円くらいになってしまい、薬を作るコストも利益もまるでなく、生産すればするほど赤字になってしまうということでした。

 

これを知ったとき、良い薬でも薬価を下げられてしまうと、簡単に製造中止に追い込まれるしくみに違和感を覚えました。

 

それから、その病院に勤務していた頃、丸山博士が考案した丸山ワクチンをがん患者さんが大学まで取りに行き、病院に預けて注射をしていたのをよく見かけました。

 

なぜ、病院の方で用意できないのかと言えば、それは臨床試験薬としか使用を許されていないからです。

単独では効果が見られなかったというのが、認可されない理由でしたが、副作用のある他の抗がん剤に比べたら、身体へのダメージもなく、抗がん剤と併用で使うと効果があるのも認められていました。

 

ほんとうの理由は、丸山博士ががん患者さんたちの経済的負担を考慮して、低価格でこの薬を世に出そうとしたことがアダになってしまったようだと噂に聞きます。

 

もしも、丸山ワクチンが認可され低価格の薬価が最初から付けられたとしたら、すぐに、製造中止に追い込まれる薬価になり、がん患者さんたちから苦情が出ることになり、薬価の決め方がおかしいのではないかと、問題視されるかもしれません。

それを避けるために臨床試験薬としか存続を許されなくなったのでしょうか。ほんとうのところはわかりませんが。

 

経絡を使った東洋医学と治療の実績のある西洋医学が、融合して良い形で使われるようになるためには、様々見えない壁を越える意識変革が人類に起こらないといけないようですね。

 

次回は「ノストラダムスのホロスコープリーディング」を、次々回は「さとりをひらくと~」を、その後「閃めく経絡」のお話しの続きを予定しています。

 

わたしのサロン、リブラライブラリーではあなたの心のしくみをホロスコープで解説し、心の制限、葛藤が引き寄せる現実問題にセルフヘルプで立ち向かえるようサポートします。

 

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最後まで読んでくださり、ありがとうございます。