こんにちは、リブラです。今回は「閃めく経絡」の解説です。

 

12.ヒトのフラクタル 

身体は知的でよく運営された会社組織のように指揮系統がつくられ、指揮系統は組織システムを単純化する。システム理論では結節点(連絡線が交差する点;街中のカフェのような交流の場)が重要な意味を持つ。

身体の中の結節点は、成長をコントロールする発生学的なポイントであり、「形成中心」なのだ。

 

細胞たちは互いに連絡をとる代わりに、たったひとつの小さな領域(形成中心)と連絡をとる。

形成中心からは強力な成長因子であるモルフォゲンが放出される。

モルフォゲンの発見でノーベル賞を受賞したニュルスライン=フォンハルトは、モルフォゲンの濃度勾配が、どのように細胞の発達に影響を及ぼすかを突き止めた。

例えば、モルフォゲン放出細胞から近い細胞は筋肉に、遠い細胞は脂肪細胞に、その中間ではが形成される。モルフォゲンは作用するために血液を必要とせず、細胞間、組織間、臓器間を移動し拡散する。

健常人ではごくわずかな量しか見つからないため、今後は早期癌のマーカーとして利用される可能性がある(胎児でもないのにモルフォゲン放出細胞がたくさんあれば、それは異常な細胞が勝手に増殖していることの指標になる)。

 

科学者たちはこのモルフォゲン理論を採用して、幹細胞(どんな細胞にもなり得る元の細胞)を操作する。

例えば既に形成された動物の心臓から細胞を剥ぎ取り、結合繊維組織だけの鋳型を作って、そこにヒトの幹細胞を入れると、幹細胞は新しいヒトの心臓をつくる。

人類は未だ、鋳型なしの状態から、新しい臓器をつくることはできない。

 

ここから先は、発生学よりも数学的モデルを使った理論(カオス理論)の方が、明らかにされている。自然界には、狂気じみた数学的理論が存在する。自然界のカオスには、規則性がある。

 

数学者ブノワ・マンデルブロは、「複雑な組織化は単純なフィードバック機構によって起こる」数学的ルールを見つけ、方程式を生み出した。その方程式によって生み出される形が「バラバラ(fractuured)」である性質から、これらの形を「フラクタル(fractal)」と名づけた。

 

フラクタルの方程式は、絶え間なく成長する形を作り出し、最終的には出発した地点に戻ってくる。それだけでなく自分自身に戻ってくる(ex;;図形の一部と全体の形が自己相似形の幾何学マンダラ)。

日本の蝶の羽ばたきが、バハナでハリケーンを引き起こす(バタフライ効果)。小さな渦とほぼ相似の効果を生み出していく。

 

このわずかな変化が重要なのである。なぜなら、これと同じ原理が身体の中に細い針を刺すことで治癒反応が生じる理由の根本にあるからだ。

カオス理論によれば、適切な場所での小さな変化が巨大な出来事になることを可能にする。鍼灸の技能は、正しい場所に正しい変化をもたらすことにある。とキーオン医師は言っています。

 

ips細胞のニュース番組で背中に人間の耳を生やしたネズミを見て、複雑な気持ちになったことがあります

酷い実験だなと思う一方で、何がどうなると別な生き物にヒトの組織が育つのだろうという疑問も湧きました。

今回のこの章で、種明かしを知って、ちょっと失望しました。

 

発生のしくみが解明されて、ヒトの組織を創り出せたのではなく、すべての組織の元になる幹細胞をまるで種のように、別な生き物を土台にして植えつけた結果できただけだったのです。

何ができるのか、どのよう創りだすのかは、結局、DNAやモルフォゲン頼みで、ヒトはその神秘のベールの向こうの解明には至っていません。

 

全体性を把握していなけれは、望む部分だけつくろうとしても叶わないということが、自然界がヒトも含めてフラクタル理論に則っていると気づくと納得します

 

種や受精卵は、一見、未熟で不完全な状態と思ってしまいますが、このフラクタル理論で言えば、規模は小さいけれど最初から全体性を備えた(何がどうなって発育していくのかプロセスを把握している)存在で、だからこそ、発育条件が揃えば後は自動的に1つの個体として完成していくのです。

 

鍼灸にはこの考え方があるから、症状の治療のために胎児期に身体をつくったときと同じ方法で、つまり、血液ではなく、ファッシア(膜)で伝わる氣の微弱電流を通して小さな刺激を与え、身体の細胞自身に治癒を促すのでしょう。

ファッシア→細胞という伝達経路が、発生のときと同じだから、細胞たちも自然に従うのだと思います。また、ファッシアは全身をひとつに包む折りたたんだ袋みたいなものですから、ファッシアから伝達は全細胞に伝わります。

 

薬→消化・吸収→血液→細胞の経路は、細胞たちが自然に治癒に向けて働くというよりは、血液が届けた薬の作用に細胞が従うというイメージで即効性はありそうですが、細胞に警戒もされて繰り返すうちに効かなくなっていく可能性もあります。

 

ヒトの身体を単なる60兆個の細胞の集団と見てしまうとそれまでですが、創造主が自らに似せて創ったといわれる通りのものと見れば、小宇宙というのに相応しい神秘性と可能性を備えているように思えてきます。

 

わたしたちが自分自身の身体を自在に扱えないのは、60兆個の細胞たちの働きを未だ十分に信頼していないからかもしれません。

ほんとうは、ありとあらゆる身体のトラブルに対処しうる機能を密かに備えているような気がします。

全知全能の創造主と相似形のミニチュア版の人体ならば、できないことはないでしょう。

人類が自分自身の可能性に制限をかけなければ、思わぬ機能が発現する日も来るのでしょう。

 

次回はアレイスター・クロウリーのホロスコープを、次々回は「さとりを~」の続きのお話を、その後「閃めく経絡」の続きを予定しています。
 

わたしのサロン、リブラライブラリーではあなたの心のしくみをホロスコープで解説し、心の制限、葛藤が引き寄せる現実問題にセルフヘルプで立ち向かえるようサポートします。

 

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