こんにちは、リブラです。今回は「閃めく経絡」の解説です。

 

6.氣とは何か?

「氣」という文字は、2つのパーツに分かれる。上のパーツは、蒸気、空気などの気体を意味する。下のパーツは、ポンとハジけたお米を描いている。

 

楊俊敏博士の『気功の理解』のDVDの中では、非常に簡潔に「氣」という文字を説明している。

古代の中国人は、医学において最も単純な方程式をただ1つ描いたにすぎないのだ。

 

食物+空気=エネルギー

グルコース+酸素=水+二酸化炭素+エネルギー

C6H12O6+6O2(+38ADP+38Pi)=6H2O+6CO2+(38ATP

 

「氣」という文字の特徴は、米と空気が混ざることでエネルギーが作られることを表している・・・これが生物学的な意味の氣である!

 

「氣」は「代謝」?「氣」は空気?「氣」は「空間」?いったいどれが正しいのだろう?

答えはすべて正解であり、かつ、それ以上の存在でもある。

「氣」は、科学よりも哲学、発想や抽象概念に近い存在である。

 

「氣」は、主観的世界を動かす客観的世界によって作られた力である。だから、「氣」とはこれら2つの世界にまたがる抽象概念と言える。「氣」は知的な、組織化された代謝である。

 

単なる代謝と「氣」では、ふつうの火とジェットエンジンの火くらい違う。

「氣」はジェットエンジンというより、大きな発電所で作られているものに近いとキーオン医師は言っています。

 

前回までのお話で、ファッシア(膜・筋膜)の主成分コラーゲンのピエゾ(圧電)効果により静電気が発生し、それがファッシアづたいに伝導して流れる、それが「氣」なのではないか、ということになっていました。

 

「氣」が電気なのだ、とわかるとだいぶ具体的なイメージで理解することができますが、この章では「氣」の定義を言葉で説明しようとキーオン氏は試みたようですね。

 

抽象的なものを言葉を使って定義しようとすると、結構難しいのです。

たとえば、わたしが生業としている星読みで「わたしのホロスコープを一言で表すと、どんな感じですか?」とクライエントさんから質問されると、開業当初の頃は絶句してました。

 

自分のではないから、客観的なホロスコープの印象を言わなければいけないけれど、「どんな感じ」というのをわたしの主観的印象から一言で表せ、と返答を求められているように聞こえるのです。

 

そんなときは、苦肉の策として、ホロスコープの特徴的なアスペクトの印象を、その人の数秘キャラクターの特徴と一致するもので言います。(数秘は一言で表現しやすいです。ホロスコープみたいに11天体とか、12ハウスとか、たくさんありませんから)

 

「生物とは何か?」を定義せよと、言われたら、呼吸しているとか、代謝するとか、DNAとRNAがあるとか、うかつに言ってしまいそうですが、嫌気性菌は呼吸しないし、ウイルスは食事も排泄もしないから代謝しているといい難く、DNAかRNAのどっちか片方しか持っていません。

 

福岡伸一氏はウイルスのことを「生物と無生物のあいだ」と表現して著書の題名にしていました。

 

今回おもしろいなあと思ったのは、古代中国の人々が「氣」という文字をまるで現代の生化学を知っていたかのように、「氣」の代謝を表すものとして漢字1文字で表現していたことです。

 

身体のエネルギーはATP(アデノシン3りん酸)という形で使われます。

それは糖(グルコース)と酸素、つまり「米」と「空気」をヒトが取り込むことによって、細胞内のミトコンドリアで解糖系→クエン酸回路→電子伝達系という代謝経路によって作られる高エネルギー化合物(ATP)なのです。

 

身体の燃料になるエネルギーはATPですが、生命力のエネルギーに相当するのが「氣」だと言えるでしょう。

 

「氣」はファッシアのピエゾ効果で生み出される電気であり、それが流れないと細胞は機能を停止して死んでしまうからです。

 

身体中のあらゆるところにあるファッシア(膜・筋膜)が、生命力のエネルギーを産生する発電所なんて、すごいではありませんか?

 

古代中国の人々が、ファッシア(膜・筋膜)の巡らされた経絡を見つけて、そこに鍼灸治療をしていたことが、とても科学的に見えてきました。

 

次回はアレイスター・クロウリーのホロスコープを、次々回は「さとりを~」の続きのお話を、その後「閃めく経絡」の続きを予定しています。
 

わたしのサロン、リブラライブラリーではあなたの心のしくみをホロスコープで解説し、心の制限、葛藤が引き寄せる現実問題にセルフヘルプで立ち向かえるようサポートします。

 

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最後まで読んでくださり、ありがとうございます。