こんにちは、リブラです。

 

おうし座天王星&やぎ座土星・冥王星のコンビネーションの影響を前回、大航海時代を振り返ってお話しました。

 

あのマゼランが世界一周に出航した1519年に生まれた著名人がいるので、その個人ホロスコープを読み、その人生を照らし合わせたら、おうし座天王星&冥王星時代のイメージが掴めるかな?と実験的リーディングしてみることにしました。

 

フランス王のアンリ2世とその王妃カトリーヌ・ド・メディシスは、同い年なのでどちらも、おうし座天王星&やぎ座土星・冥王星の星の下に生まれています。

 

とくに、カトリーヌ・ド・メディシスはアセンダント(1室本人のハウスの始点)がおひつじ座28度で、非常におうし座に近いところから1室がスタートし、加えておうし座太陽と金星と天王星が1室に存在するので、おうし座キャラをお話するのにもってこいの人物なのです。

 

7年周期で移動する天王星と彼女の人生に起きた変化が比べられるだけでなく、1室から順番におうし座天王星が運行していく影響も見ることができます。

 

つまり、カトリーヌのホロスコープを1室から天王星の運行を追って読んでいくと、どのハウスに天王星が入るとどんな影響が現れるのか、という見方ができるのです。

ご自身のホロスコープを持っていらっしゃる方は、おうし座のハウスを見つけて天王星の現在位置として、カトリーヌの一生の天王星のハウス巡りと見比べることもできるのです。

 

カトリーヌ・ド・メディシス(←クリックするとホロスコープに飛びます)

1519年4月13日(ユリウス暦)にフィレンツェの大富豪ロレンツォ・デ・メディシスと(オーヴェルニュ伯ジャン3世の娘の)マドレーヌとの間に生まれました。

 

カトリーヌを生んでまもなく、母マドレーヌは亡くなり、父のロレンツォもその翌年に病死しています。

カトリーヌはものごころつく前に両親を失ってしまったのです。

 

しかし、富も権力も確立していたメディシス家ですので、直系の血を引くカトリーヌは有力な王侯貴族との縁組に欠かせない子供として、ローマ教皇クレメンス7世(メディシス家出身)が後ろ盾になり大切に育てられました。

こうしてカトリーヌの意思とは無関係に、メディシス家の権力を安泰にするために、フランス王のアンリ2世と結婚することになったのです。

 

カトリーヌは生まれながらに富や家柄には恵まれましたが、何ひとつ自分に決定権のない人生に人知れず葛藤を覚えたのではないか、とホロスコープからも垣間見れる箇所があります(12室おひつじ座水星と9室やぎ座冥王星の90度とか・・・)。

 

アンリ2世の妃になったものの、夫には絶世の美女と誉高いディアーヌ・ド・ポワイエという20歳も年上の愛妾がいたのです。

ディアーヌはアンリ2世が子供の頃からの教育係りだったので、母も恋人も兼ねた存在でした。

ですから政略結婚で割り込む形で来たカトリーヌに、妻の座は形ばかりのものだったのです。

 

結婚当初から波乱万丈でしたが、カトリーヌは結果的に10人の子供をアンリ2世との間に授かり、フランス王室を継承していく王の母として、晩年は君臨していました。

 

それでは、カトリーヌのホロスコープの1室本人のハウスを見てみましょう。

 

カトリーヌの1室はおひつじ座28度始まりでふたご座2度で終わりです。

 

おうし座がおひつじ座とふたご座に挟まれいるので、インターセプトハウスと呼ばれます。

こういうところ(カトリーヌの場合おうし座)に星があると、その星を持っていても気づきにくく、活かしづらい傾向になります。

 

1室にはおうし座1度の太陽(本来の自己)と8度の金星(女性性、喜び)と11度の天王星(自己変革)があります。

 

ギリギリでもアセンダントはおひつじ座なので、異国の王妃になるチャレンジには奮い立つものがあったかもしれません。

実はカトリーヌのお嫁入り以降、フランスの中で大きく変わったものがあります。それは食文化です。

当時は王室でも、ナイフと手づかみで食事をしていたそうです。

フランス料理コースでは、どれを使ったいいのだろうと思うほどナイフやフォークやスプーンが何本も並べられたりしますが、あのゴージャスな食文化の元はカトリーヌの嫁入りで持ち込まれたのが始まりだそうです。

 

豊かで優雅なおうし座的な匂いがしてきましたね。

太陽がアセンダントの近くにあるということは、どんなときでも自分らしくあること、自分にエネルギーを優先して注ぐことが大切です。

 

カトリーヌのように生まれてすぐ両親を亡くし、政略結婚のために大事に育てられた人にとっては、血筋や家柄を除いた後の自分が何者であるかに気づくのは、至難の技だったと思います。

そのために、愛妾ゾッコンの王と結婚する設定があったのでしょう。

 

まるでそれをほのめかすがごとく、太陽に寄り添うように金星が並んでいます。

愛妾に夢中の夫を振り向かせようとか、セコイことは考えず、お妃の品格を保つための努力を怠らず、暇さえあれば読書してフランスの歴史を勉強していたそうです。

 

夫の心をコントロールしたいとか思うのは、人間レベルの女の発想です。

おうし座神話の主人公エウロパは、大神ゼウスの心を射止めた王女です。

おうし座の女性は女神レベルのセルフイメージを持たないと、おうし座のパワーは起動しないのです。

 

1室がおうし座の人や太陽おうし座の人や金星おうし座の女性は、心の中で「わたしは、女神だ」と思うことにしましょう。

女神の前には、どんな人間の男もひれ伏すのです。

女神は人間とは違う1段高い台座の上にいます。

そして、神の愛である無条件の愛=自由選択を与えるのです。

だから、ひれ伏す人間の男は女神のよいところしか見えません。

 

でも、1段高い台座は自分の努力で構築しなければ、高いセルフイメージは育ちません。

高いセルフイメージは、自分を愛し、信じる心がないと育たないのです。

カトリーヌはディアーヌとアンリ2世と奪い合おうとはせず、ひたすらフランス王妃としての立場と振る舞いを理解し、自身ができる努力を積んだのです。

そして、王子を産むことが彼女と夫の共通の願いである事実にフォーカスしたのです。

 

次回もこの続き、カトリーヌの1室のおうし座天王星のお話をします。

 

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