旧オフィスには沢山のスチール家具の他に、バブリーな頃の私が購入して使いもせずに置いただけのキッチン家電や漆器、陶器…の品々や、
その他にも雑多な物が残されていた。
勿体ないと思っても現状の不動産取引は更地販売が有利とかで、建物は壊される。
品々は、リサイクルショップや不用品を購入してくれる業者が有るが、地方自治体の勧める業者は無く、
詐欺商法みたいな業者が横行しているとニュースで聞き、不動産会社の方も、そう言っていた。
元より私としては思い入れの有る品々は、お金に変えるより、親しい人柄が判っている人に貰って戴き、大切に使って、或いは飾ってもらったりする方が、はるかに嬉しい。
具合、街中華の夫婦には私が案内したが他の人達には鍵を渡して何を持って行っても良いからと伝えた。
スチール家具やパソコンや180cm幅のプリンター等は残っていたが、
6脚の革張り回転椅子と、セットになってる大きいテーブルは、その前に私が行った時は残っていて、これは1年も使ってない、しかも元は120万円定価の品が、店を閉店し、他所に移る為に85万円に値下げされ、即支払いするならと、勝手に79万円まで値下げしてくれた品で、惜しいのにな、と思ってた。
そしたら昨日、裕さんといった時に、そのセットが無くなり、エッ!
しかも
そのフロアも、2階に置いた品々を持ち出した後のスペースもキレイにそうじされてる。
誰だろうと思ったけど、昨日、夕食に行った時に、2日間.鍵を預けた街中華の友人夫婦が持っていってくれて、
片付けもしてくれていた。
一番に、貰って欲しい方で、それが、とても嬉しかった。
そして27日が契約締結で人手に渡れば建物は解体される事を彼等も知っているけれど、
それでもキレイに片付けて、オフィスの前や駐車場も、掃除していってくれた。
その事を嬉しく感じ、昨夜はご主人の龍さんが、たどたどしい日本語で、
「成功した会社の物を貰うのは幸運」
だと礼を言ってくれて、その心根が嬉しく敬意を込めた言葉に感謝した。
タレントの松本明子さんは実家じまいに1800万も使ったのを知り、放置は不味いと思い、私が早く手放さないと行けないと強硬に話を進めさせ、やっと叶って、ホッとした。