水曜日が弟のお嫁君の誕生日。
ニャンさやか姐御の祥月命日に、裕さんがこのチーズケーキをお供えに持参してくれた。

カマンベールチーズのケーキだけど、とても美味しかったから、これをお祝いに送る事にしたけれど、店の拘りが強く、買いに行った人にしか販売しない。
已む無く電話で注文し、裕さんが買いに行き、それをヤマトから送る事にしたけれど、1個では足りないだろうと2個を注文してもらった。
裕さんは私が好きなケーキと知ってるから来た時には私に食べさせようと1個加えて3個、持って来て私が用意していた2個のお金しか、受け取らない。
その上、弟Loveな私が少しでも余分に弟に食べさせたく、私にくれた分も送ると言いだしたら、ため息混じりに、
「そうなるかも…とは思っていたけど」
と残念そうで、でも僕はひろさんの、そんなところが好きでもあるんだよね、と言って了承してくれた。
私は、そんな風に彼の思いやりが判りつつも、ガッカリさせる事が多く、それでも私を理解してくれる彼だから、弟の様に思うし、寧ろ弟が彼のこの美点の少しでも持ち合わせていたら、どれだけ嬉しいかと思うけれど。
私の「鬱」を発見してくれたのも彼であり、彼に無意識に引き合わせてくれたのは、実はママなのだし…、私が行けない時には一人でママの墓参までしてくれて写真を撮ってスマホに送ってくれる。
ここまで尽くしてくれる人は有り得ない。
家人も彼に対しては家族の様に信頼し接している。
裕さんの人柄を記しながら、私は、本当に何て!幸運な人間なのかと、
何も善行をしてきた訳でもないのに、
時折り、友人や知人に裕さんの話をする時に 行った事もないのに、
まるでサハラ砂漠で見つけた、一粒の金の砂、みたいな人
と自慢している。
顔すら覚えてない幼い時に死別した父か、ママが与えてくれた幸運に違いないだろうな、なんて、この位しか思い当らない?