自分の保身、つまり目先の小さな利益やリスク回避にばかり気を取られて、すぐに飛びついて対処してしまうと、
結果的に大きな視点を見失い、長期的な視点で見ると行き詰まってしまう…。
近視眼的な対処の落とし穴
①本質的な問題の先送り
目先の課題に追われるあまり、根本にあるより大きな問題を見過ごし、解決を先延ばしにしてしまう。
②全体最適の阻害
自分の部署や立場だけの利益を優先することで、組織全体の調和や効率を損なう可能性がある。
③変化への対応力の低下
常に即時的な対応に追われていると、長期的な視点での戦略的な準備や変化への適応が遅れてしまう。
④創造性の阻害
焦って結論を出そうとすることで、斬新なアイデアやより良い解決策を見逃してしまう。
俯瞰的な視点と保留の勇気
一方、より高い視点、広い視野を持つことで、以下のような可能性が生まれます。
①問題の本質的な理解
個々の事象だけでなく、その背景にある構造や関連性を捉えることができ、より深い理解につながる。
②長期的な視点の獲得
目先の損得だけでなく、将来を見据えた上で、今何をすべきかという判断ができるようになる。
③全体最適の追求
組織全体の目標や利益を考慮した上で、最適な行動を選択できるようになる。
④変化への柔軟な対応
状況の変化を早期に察知し、先手を打って対応するための準備をすることができる。
⑤より良い解決策の探求
時間的な余裕を持つことで、多様な選択肢を検討し、より創造的で効果的な解決策を見つけ出すことができる。
この俯瞰的な視点を持つからこそ、「今は動くべきではない」、「今は結論を出すべきではない」という保留の判断ができるようになります。
それは、決して問題を放置するということではなく、より良い未来のために、戦略的に時間を稼ぎ、状況を見極めるという積極的な行動だと思うのです。