『みつばち型のミーティングが成果を生み出す』

<スキル 11>
対話を通じて思い描いた未来に共感することで人は動く

仕事でチームを率いたり、事業所の責任者は常に成果が求められる。
成果を出すために、ミーティングを開催してしていると思う。

ミーティングの目的は何?
ミーティングの頻度はどれくらい?
毎日、週一回、月一回?営業数値が追い込まれてから?
ミーティングの開催時間はどれくらい?30 分、1 時間、2 時間?

ミーティングを開催することで、短期的にが成果を導き出すことはできる。
しかし、これらの質問に明確に答えられないなら、ミーティングを開催しても持続的な成果を導き出すことはできないと思う。

『失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫) 』という本がある。
その中で日本軍組織の問題点として、
①あいまいな戦略目的、
②短期決戦志向、
③空気の支配、
④戦
闘技術体系、
⑤官僚的な組織構造、
⑥情実人事の問題をあげている。

成果を導き出すことができないミーティングは、
少なくても以下の 3 要素がある。

①あいまいな戦略目的
②短期決戦志向
③空気の支配

そもそも、なんのためにミーティングが開催されるのか、
参加者が把握していない。
そして、明日の数値をどうする?
今週の数値をどうする?
その日暮らし的な話をする。

最後に「なんだかんだ言っても目標数値は必達でしょう!」と暗黙の前提。
この 3 つの要素を含むミーティングは、
回数を重ねるたびに必ず形骸化する。

会して議せず、
(集合はすれど発言がないワンマン会議)
議して決せず、
(発言、議論は交わされるが意見がまとまらない)
決して行わず、
(会議決定事項が実行されない)
行わずしてとがめず。
(会議決定事項が実行されなくとも、なあなで済ます風土)

それでは、どうしたらいいの!?

相手の思いを引き出すスキルを身につけた、
人(リーダー)は、
みつばち型ミーティングをする。

イメージとしては、みつばちが花から花へと飛んでいき、
花粉を集めるように、チームや組織の知識や知恵を集めて共有し、
チームや組織のコミュニケーションを活性化させるのだ。
(未来は対話の中にある!)

例えばあるリーダーが A さんと話をしながら、
以下のような問いかけをするのだ。
時間は、2~3 分くらい。
「今、何がうまくいっている?」
「どんなサポートがあったら、さらに成果がでる?」
「今、元気がない人はいる?それはなぜ?」
「どんなことに困っている?」
「これから、何に集中して取り組んだらいい?」

5 人に聞いても 15 分くらい。
たいした時間ではない。

そして、仕事に行き詰まっている人がいたら、
「A さんと B さんが○○な感じでうまく行っているから話を聞いたらいいよ!」と提案する。

これから集中して取り組むべき課題があるなら、
やる気やアイデアがある人同士を結びつけて事前に、
たたき台(アクションプラン)を作ってもらえばいい。

たたき台を作ってもらうように依頼をしたら、
依頼していることをみんなに伝えておく。

そうすることで、
今、チームや組織の中で何が進行しているのか共有できる。

後日、そのたたき台をみんなで確認する時は、
自分たちが次に何をしないといけないのかすでに理解できている。

みつばち型のミーティングは、
チームや組織のコミュニケーションを活性化させるのだ。

最初は、手間はかかるが、慣れればなれるほど、
時間は短縮され、今の仕事を追求しながらも、未来の準備も進む。

常にみんなが考えている状況が作られているので、週一回の会議のように「さあ会議だ何か意見を言ってくれ!」ということにはならない。

そのためにも、
相手の思いを引き出すためのスキルを身につけないといけない。
これからは、指示・命令で動くのではなく、
対話を通じて思い描いた未来に共感することで動く時代だ。