組織は、リーダーの器以上に大きくならない。
よく言われることだ。
私の経験上も、リーダーが組織に与える影響力はせいぜい3年くらいだと思っている。
それを超えると、少しづつ、官僚的な組織になる。
不思議なくらいそうなるのだ。
最初は、「何事もチャレンジだ!」と言っていたリーダーも
いつの間にかチャレンジして出る杭をコツコツと打ち始める。
大きな組織になればなるほど、「チャレンジしろ!」と言われて
本当にチャレンジすると痛い目に会うのだ。
それは、最初はチャレンジングなリーダーも、いつの間にか
「知恵」がついてくるからである。
知恵は、「道理をわきまえ、適切に処理する能力。」
組織を運営するためには、「知恵」がいる。
しかし、「知恵」がついてくると、自分の「器」を守ることにその「知恵」が活用されるから、
いつの間にか官僚的な組織になるのかもしれない。
それじゃあ、どうするのよ?
自分の「器」を大きくするためには。
そのためには、「知恵」ではなく、「智慧」が必要となると私は思う。
智慧は、「物事をありのままに把握し、真理を見極める力。」
組織が官僚的になると智慧を身につけることは本当に難しい。
なぜなら、自分のまわりに物事をありのままに伝える人がほとんどいなくなるから。
だから、真理を見極めることができなくなるのだ。
これは、組織の大小を問わずあることで、リーダーはかなりの努力をしないと
「智慧」を身につけることはできない。
「智慧」を身につけるために、学習会やセミナーに参加する人もいるだろう。
確かに効果はある。
それよりもさらに効果があるのは、「対話」だと思う。
月1回の「対話」を継続することで、心の変化がわかるのである。
「対話」は、自分の心の定点観測となるのだ。
学習会やセミナーはカンフル剤的な効果。
一方、対話は漢方薬的というのだろうか。
どちらが、永続的な変化が期待できるのか?
永続的な変化があるということは、自分の「器」が大きくなっていることとなる。
自分の心は見えないし、手に取ることもできないから、「対話」を通じて定点観測し、見える化する必要があるのだ。
見えるものは、コントロールできるのだ。
『答えは自分の中にあり、そして、未来は対話の中にある。』
心は誰にも見えないのだから、
見えるものよりも大事にするといい。
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