天白川の源流を探す旅 (後編) | ヘルシーとジャンキーの間 Libaston Programs

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おはようございます。

今回は、昨日の「天白川源流を探す旅」の後編をお送りしたいと思います。


昨日は、針名神社から真北に進んで天白川の河岸に着くまででしたが、今日は天白川に沿って源流を探しに自転車で出発してからの話です。

ほんのささやかなポタリングの話ですが、お楽しみいただければ幸いです。


尚、出来るだけ修正は施しましたが、PCブログからHTMLをコピペした文章ですので、やたら行間が開いたりして見づらい部分があるかも知れませんが、ご容赦ください。 


天白川源流を探す旅 ( 後編)


(3) 天白川の源流へ


僕は天白区の住人です。
区名の通り、区内を天白川が流れているのですが、グーグルマップで川筋をずっと追ってみると、天白川は名古屋市の東隣にある日進市から流れて来ています。

地下鉄平針駅から地上に出るとバスロータリーがあり、その北隣はピアゴ平針店。その向こうにサーティワンアイスクリーム、細い路地を挟んで美容院があり、その向こう側の珈食房るぱんという喫茶店との間を、繁盛川という、そこから200m先で天白川に合流する小さな川が流れていて、その川の手前までが名古屋市天白区、川の向こうからは日進市赤池町となります。
道路の反対側でいうと、どんどん庵までが名古屋市、そこから北は日進市となります。
前述の龍渕寺も天地社も日進市に入るので、この話は、針名神社以外の舞台は全て日進市という事になります。


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大正橋から上流を望む

スタートは、先ほど (前編の最後) の大正橋。住宅地や田んぼの中を抜ける細い道を繫ぐ小さな橋です。

因みに、大正橋の一つ西側にあり、平針駅を通過する県道221号が天白川を渡る場所に架けられた大きな橋が、新大正橋です。 



 

グーグルマップの衛星写真のスクリーンショットに、ペイントで文字を描き込んでみました。


晴れ渡ってシーンと冷え込んだ青空の下、彼方に聳える赤と白の鉄塔を見晴るかしながら、冬ざれの草むらに続く土手の小道を行く、小さな自転車の旅が始まりました。

この辺の天白川は流量も少なく、度々氾濫を起こしては周辺に災害をもたらしてきた川とは到底思えません。


梅森橋から上流を望む


 



 



 


出発して間も無く、豊田西バイパスの高架をくぐって梅森橋から上流側を眺めてみると、中洲も無くなって川幅はいよいよ狭くなります。



周りは一面の田圃。最初の頃には遠くに見えていた赤と白の鉄塔が、もう間近に立ち並んでいます。

梅森橋を過ぎて少しすると天白川は穏やかに右にカーブし始め、コースは少し南に膨らんで、ここから先は幾つかの川が合流して来ます。

 



先ず、曲がり始めてすぐに左手 (北) から小川、次いで再び北東方向に向きを変えたところで、右手 (南東) から折戸川、そしてまた右にカーブし始める手前で北から高上川、そのすぐ後に川筋が東を向いた所で北東方向から岩崎川が合流して来ます。

ここで気を付けなければならないのは、天白川を遡るには、上流に向かって常に右側にいなければならない という事です。そうしないと、いつの間にか岩崎川に進路を持って行かれてしまいます。



僕はここで見事にやられました。

折戸川と合流する手前の野方大橋を渡り、川の左側に移ってしまったのです。



 



野方大橋


何故そうしたのかというと、折戸川と岩崎川それぞれの合流地点の間の右側は、道が川から20mほど離れていて、その間の土地は、やたら草木が生い茂っている為に川が見えないのです。

旅の目的が天白川を遡る事なので、出来るだけ川から離れたくないという心理が働き、ついつい川にぴったりと沿っている左側の道を選んでしまったという訳です。

合流地点から200mほど岩崎川に沿って北東方向に向かってしまった僕は、間違いに気付いて引き返しました。

そのまま進んでいたら、相当な回り道をしなければ天白川に戻って来れなくなるところでした。ここは十分に気を付けましょう。
因みに、きちんと右側の道をキープしていると、高上川には気付かず仕舞いになります。

余談ですが、この岩崎川に沿って北東方向に暫く行くと、県道221号から岩崎西田交差点で分岐した広い道に出る手前に かつみ屋 というラーメン屋があり、とても美味しい豚骨ラーメンがいただけます。


野方大橋の下流側の堰は、四角の三方から水が流心に落ち込んで行く様子がとても綺麗でした。



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本郷橋から上流を望む
 
途中にいくつもの堰があり、天白川治水の苦難の歴史を見る思いがしましたが、水が適度に溜まっている所もある中、川というよりも湿地と言って良いほど水が少ない所もあり、下流域に当たる緑区西部や南区辺りの川幅の広さからは想像も付かない様な光景でした。

 




藤枝町と米野木町の境界付近

    

さて、旅は続きます。

周囲はずっと田園地帯と住宅地が半々といった感じで、たまに幹線道路を横断しますが、その際、幹線道路の向こう側に続く道が中央分離帯に阻まれていて、左右どちらか少し先の信号のある交差点まで行かないと渡れないという事が2回ほどありました。

 

 

この地図では、幹線道路である県道233号に架かる新米野木橋の手前の米野木橋から、東名高速道路の下をくぐるまでの範囲を示しています。


米野木橋の下流側から

 この米野木橋の下流側にある堰も、水面がとても綺麗でした。静かで平らな水面に青空が写っている光景は、まさに鏡の様で、暫し見惚れてしまいました。




上流側から見ると、鏡の様な水面がスパッと途切れて、その向こうの枯れ草が群生した中洲が見えます。

晴れて風も無い穏やかな日ならではの光景ですね。夏の緑の季節もきっと綺麗でしょう。是非また見に来たいと思います。


米野木橋から下流方向を望む

 



米野木福成児童公園




















米野木橋の袂の対岸に、米野木福成 (ふくなり) 児童公園という公園があったので、こちらで一休みさせていただきました。地元の人間でもなく、児童でさえないのですが、大丈夫だったでしょうか?


東名高速道路の下をくぐる










そしてこの米野木町で、天白川に沿う道は東名高速道路の下をくぐります。

広々とした田園地帯は終わりを告げ、ここから先は、低い山というか、丘に挟まれた、より自然の多い地域に入り、旅はいよいよ大詰めに差し掛かって行きます。

 
この地図は、天白川が東名高速をくぐってから、地図で見る限り天白川が流れ始めている場所であると思われる 名古屋商科大学 の周辺までを載せています。
名古屋商科大学の南隣でオレンジ色の線で縁取られている三ケ峯 (さがみね) 上池は、天白川の事実上の水源と思われる池で、その隣の黄色のバツ印が、天白川の本当の源流があると思われる場所です。

左手には丘が迫ってきますが、川筋は特に起伏も無く、天白川は淡々と静かに流れています。所々に堰があるので確実に登り坂ではある筈なのですが、全くそれを意識しない程、道は平坦です。
山が迫っているせいか、それまでよりも幾分気温が低くなった様な気はしましたが、ずっと自転車を漕ぎ続けている身には、寧ろ心地良いぐらいでした。
そしてこの辺りは環境保護に力を入れている地域らしく、「川をきれいにしよう」という看板が立てられていました。この川でホタルを育てるという活動がなされている様です。



その成果なのか、この辺りにはシロサギやアオサギの飛ぶ姿が度々見掛けられ、環境の良さが実感出来ました。
因みに、看板にある三本木川とは、天白川源流域の呼び名で、この辺りは三本木町といいます。



シロサギは、人が近づくとすぐに飛び立って遠くに逃げて行きましたが、このアオサギ君は、気付かないのか慣れているのか、或いは寒くてどうでも良いのか、全く逃げずに日向ぼっこをしたままでした。
因みに、何とか写真には撮れましたが、これらは全てiPhoneのカメラの最大望遠で、実際にはあまり近付けていません。
 


 


 


 


 

この動植物の多い静かな山際の地域を抜けると、急にまた視界が開けます。

そして彼方には、目的地である名古屋商科大学の校門の屋根が見えて来ました。 (写真のピンク色の矢印の所)
勿論、この時点ではあれがそういう建物だという事は知りませんでしたが、視界に入った途端、何となくあそこが目的地かな?という気がしたので撮ってみました。

 

さて、いよいよ目的地に近付いてきました。
ここから終点までは、自分で撮って来た写真と共に、グーグルマップのデフォルトの地図で位置を確認しながら話を進めていこうと思います。
というのは、衛星写真ではもはや川であるという事が分からない様な状態だからです。つまり、水が写っていないのです。
デフォルトなら、一応水色の線によって川筋を追う事が出来ます。
地図の赤いマークが写真を撮った場所で、右端の黄色のマークが天白川の源流地点を示しています。



 



 



 



 


先ず、ここは三ケ峯上池の南東150m程の所。三ケ峯上池から放流された水が、写真左側の奥から流れて来ています。
右側上方を走っている県道58号の下に潜り込んでいる水路は、道路を挟んで向こう側 (南側) にある日進高校の敷地に沿って造られた側溝から流れて来ていました。












三ケ峯上池

 

 



 



 



 


林に隠れて良く見えませんが、これが三ケ峯上池です。
デフォルトの地図で分かる様に、ちょうど欄干の下辺りで水が堰き止められていて、そこから一部の水が下に落ち、一つ前の写真の地点まで流れて行っています。
大きな水の流れからすれば、ここが源流という事になりますが、元々の川の流れの発生地点までは、まだもう少し行かなくてはなりません。












写真を撮った場所は県道58号の歩道で、写っている欄干のある場所は立ち入り禁止区域になっている為、そこまで行く事は出来ません。
おそらく三ケ峯上池が良く見える場所に行く事は可能だとは思いますが、今回はそれが本題ではないので、特に探しませんでした。


名古屋商科大学入口

 

 


 


 


 

歩道を進んで名古屋商科大学の校門前まで来ました。
道の奥に見える門の様な構造物が、少し前の写真で遠くに見えていた建物です。
天白川の、三ケ峯上池からの放流口より上流に当たる細々とした流れ (実際には草むらしか見えませんが) は、この道の下を潜って反対側に続いています。


























横断歩道を渡って反対側に来ました。
反対側は谷になっていて、一面草むらです。
左手に見えるコンクリートの構造物が水の流れを通すトンネルで、源流から来た水がここに流れ込んで交差点の下をくぐり、三ケ峯上池から落ちて来た水と合流します。
源流から水が流れて来る経路らしい筋が見えたので、確認できた範囲で写真に赤で線を描き込んでみましたが、実際には水の流れが見えた訳ではありません。









 



水が流れたらしい跡はその向こうの木立の中にも続いていたので、校門前のT字路を校門方向に入り、脇に続く谷あいの木立を覗き込みながら歩道に沿って校門手前まで進んでみました。

校門の下に、大学を出入りする車両を管理する警備員室があり、中にガードマンがいたので天白川の源流について聞いてみようと声を掛けました。

僕が「天白川の...」と口にしたらガードマンがすぐに「ああ、源流でしょ?」と返して来ました。
僕の行動を見ていて、あらかじめ僕の質問を予想していたという雰囲気だったので、同じことを聞きに来る人が結構いるのかと思って聞いてみると、「年に一回ぐらい、見学会の様なものがある」との事でした。
ガードマンによると、天白川の源流がその木立の中にある事は確かな様です。
「源流はそこですよ」と言われました。











 
大学の敷地内なので、谷まで下りて行く事は出来ませんでしたが、一番見やすいと思われた場所から写真を撮ってみました。

それが下の写真です。


天白川源流

 画面の右下から斜めに出ている筋が、天白川の最初の川筋だと思われます。
恐らくこの辺りの地面から湧きだした水が集まって最初の小さな流れを作り出し、途中で幾つかの川と合流しながら次第に水量を増やしてやがて伊勢湾に注ぐ、その原点を、薄暗い木立を通してやっとこの目で見る事が叶いました。
水の流れそのものは見えませんでしたが、それなりの達成感はありました。
 
これで、今回の旅は終わりです。
帰路は来た道をそのまま折り返しましたが、かなりヘトヘトでした。

結局、天白川に沿って源流に向かう道は、一部だけ砂利や草むらのままのデコボコな所もありましたが、ほとんどは自転車でも徒歩でも行ける、平坦な道のりでした。 

 

 



 



 



 


帰路の途中、米野木町のどの辺りだったかは忘れましたが、黒いサギを見掛けました。

クロサギは海鳥ではなかったかと記憶しているので、もしかしたら、ただ黒っぽいだけのアオサギかもしれません。どちらにしても、天白川の源流域はサギが沢山飛んでいました。
という事は、サギの餌となる魚も沢山泳いでいるという事になり、それは魚の餌となるプランクトンも豊富だという事を示しています。
つまり、天白川の豊かな自然が再生しつつあるという事になるのではないでしょうか。
周辺に住む人達や、自然保護活動をされている方々に敬意を表すると共に、天白区に住む者として、川の周辺の環境に悪影響を及ぼす事の無い生活を心掛けていきたいという思いを新たにしました。


天白川の源流を探す旅 完



いかがでしたでしょうか?

尚、この話は別ブログにて前編・後編を続けてご覧いただけますので、よろしければ こちら をどうぞ。



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最後までお付き合いいただきまして誠に有難うございました。

緩く楽しんでいただけましたなら幸いです。
また次回もよろしくお願いいたします。


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