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偽Librarianの苦悩

大学図書館に勤務する偽ライブラリアン(司書免許なし)が日々の仕事で感じたことや毎日の生活のできごとを綴ります。

今日のyahooニュースで東京電力福島第一原発のその後の記事が掲載されていました。あなたはもう福島原発事故のことを忘れてしまっているかもしれないですね。福島第一原発の敷地内の井戸からは、今でも許容濃度の何千倍、何万倍の放射性物質を含んだ井戸水が汲み上げられています。溶け落ちた炉心と地下水が接触していることは確実です。その対策として国と東電は1~4号機を「氷の壁」で囲う凍土壁により放射性物質で汚染された水を閉じ込めようとしています。しかしyahooニュースによれば、凍結開始から1カ月半以上経過しても土壌の温度が下がりきらず、計測地点の約1割で凍っていないとのことです。


凍土壁とは1~4号機建屋の周囲に1568本のパイプを地下30メートルまで埋め、そのパイプに冷媒を循環させて周りの土を凍らせるというものです。イメージで言えば巨大なアイスキャンデーを1568本作って放射性物質を閉じ込めようというものです。
東電の説明では「凍結管近くの地中の温度は、5月17日時点で、約5800カ所の計測地点の88%しか0度以下になっていない。中には10度ほどと高いまま推移している地点もある」とのことです。


以前から国と東電が計画した凍土壁による遮断は不可能だという専門家もいました。その一人、小出裕章氏(元京都大学原子炉実験所助教)は「凍土壁というのはもともとトンネル掘削工事などで使われる技術です。例えばトンネルを掘っていて地下水脈に突き当たり、水が噴き出した時に、その部分を凍らせ、掘削工事を先に進めるというのもです。しかし、福島第一原子力発電所で作ろうとしている凍土壁の長さは1.4~1.5キロメートル、深さは30メートルです。そんな巨大な凍土壁を作った経験は、人類にありません。仮に凍土壁ができたとしても、その全体にわたって常に冷媒を流し続けなければ壁は崩壊してしまいます。万一、何らかの事故や災害で電気が止まってしまったり、パイプがどこかで折れたり詰まったりして冷媒が流れるのが途絶えてしまえば終わりです」と凍土壁には反対していました。
仮に予定通り進んだとしても凍土壁を維持管理するための電気代は年間約30億円といわれています。この電気代を負担するのは私たち国民です。


小出氏が考えた方法は原子炉建屋周辺にコンクリートと鋼鉄製の地下ダムを張り巡らせるというものでした。しかしこの方法だと1000億円の費用がかかるということで却下されたいきさつがあります。しかし凍土壁を作るのに約320億円かかっています。その上、半永久的に年間30億円の電気代を使って冷媒を流す必要があります。
コストと実効性を考えた場合、凍土壁による遮断はやはり小出氏が語るようにムリなのではないかと思うのです。
yahooニュースによれば「東電は、特に温度が高い場所は今後も凍らない可能性が高いとして、原子力規制委員会に追加工事をする方針を伝えた。地下水の流れが速く凍りにくくなっていると見て、セメントを流し込むなどの工法を検討している」とのことです。
この追加工事でまた新たに税金が投入されることになります。凍土壁を作るのに既に320億円投じており、それを維持するために年間30億円の電気代を使い、さらに不具合があるために何億円もの追加工事を行う。
どこまでいっても原子力発電所は経費がかかるやっかいなものです。地震大国、日本では相応しくない設備です。