最後のゲムシタビン投与から3週間が経ちました。

まだたまに軽〜い疲労感、乗り物酔い感、耳鳴り、胃の重い感じ(胃もたれ)、睡眠サイクルの乱れ、息切れしやすい、ということはありますが、日常生活に差し支えはありません。先週は週末も含めて4日会社に行きました。ウィッグにヅラ感がまだあるので、なるべく人のいない日を選んでしまいます。


さておき、腫瘍内科医との診察がありました。副作用についてのお話しと、先週撮ったPETとMRIの結果についてお話しをしました。


副作用の疲労感は、ヘモグロビン値が8.2 g/dl(ヘマトクリット25 g/dl)と3週間前からさらに減少しているためだろう、とのこと。ちゃんとタンパク質摂ってねと言われました。最近、胃もたれのせいで水飲みにくい、塊肉食べる気しない、で炭水化物がやや多めの生活をしていたので図星です。でも、先週のPETで骨髄の過形成がみられていて、反応性だろうとのコメントがあったし、今日の血液検査の結果からも骨髄は今も血液細胞を作ろうと頑張っているようで、そのうち戻るのだけど、今週は比較的食べれるひき肉料理を作ったり、たんぱく質補給でプロテインシェイクを併用してみようと思います。胃に食べ物が貯留しがちなのを少し軽くするため、胃の幽門部の筋肉を弛緩させ、十二指腸に内容物を送り込むのを助ける薬(メトクロプラミド5mg)を処方してもらいました。


PETとMRI画像診断:

今回、腫瘍らしき所見は無し🎊㊗️

抗がん剤が効いたみたいです。本当に良いニュース。

ただ、PETは、尿中に排泄されたFDG(放射性同位体を含んだ標識)が膀胱壁の状態を一部マスクしていて、膀胱壁の腫瘍の存在についての診断は限定的、そして、MRIは、膀胱壁に「塊」は無いけど、筋層への浸潤はMRIでは検出できないので、「膀胱の中に目立った大きな腫瘍らしきものはないけど、顕微鏡レベルの腫瘍も無いかは除外でき無い。膀胱の外側への転移はない」、と考えるのが無難らしい。(顕微鏡レベルの腫瘍の有無は全摘手術後の病理検査で確定する。)いずれにしても結果は好ましいもの。


手術後の選択肢:

もし全摘した膀胱の筋層に腫瘍が残っていたら、免疫チェックポイント阻害剤を予防的に投与ができる。チェックポイント阻害剤を投与する前にその標的や受容体の発現が腫瘍上にあるのを確認してから投与するのか、という質問をしたところ、「標的分子のPDL1や受容体の腫瘍細胞に対する免疫染色は事前にはしない、なぜなら、PDL1が発現していたら反応が良いのは確かだけど、発現していなくても免疫チェックポイント阻害剤に反応することはあり、結局投与することには変わりはないから」、とのこと。納得。それに発現がなくても効くことがある、というのは希望が持てて良いことです。腫瘍が検出されなかった場合、モニターを定期的にしつづける。私のように全摘前に抗がん剤治療をする「ネオアジュバント療法」を選択した後に予防的に免疫チェックポイント阻害剤を投与して再発率・生存率を比べる治験が走りそうだけどいつになるかは分からない、と言われました。


最後に画像診断のコピーと、病理診断に使ったスライドの返却をお願いしました。私(と保険)が払っているのだから、私にはもらう権利がある、そしてもらえるのがアメリカ。切除した腫瘍組織も返してくれるけど、手術後の病理結果を待ったようがいいかもね、と言われ、確かにそうだなと思ったので、来年の初めにお願いしようと思います。腫瘍内科医には、「どうするの?(遺伝子変異の発現をみるために)免疫染色するの?」と聞かれましたが 笑 (製薬業界全体に言えることだけど、個人情報などの管理を含めてヒトの組織の扱いにすごく厳しいシステムを導入しているので、自分のラボでは無理です。)


GC治療は、比較的副作用は軽いと言われますが、やはり、副作用はあったので、副作用を乗り越えて治療を終えた今、抗がん剤が効いていたことが分かってほっとしました。3ヶ月前には私には2年くらいしか無いかもと思っていたけど、今は、全摘をすれば、10年もありそう、と思えるようになり、もっと前向きに生きていけそうです。