1月以来の人権研修の講義依頼の登壇をさせて頂きました

 

本来ならば 6月2日に講義をする予定でしたが 丁度台風と梅雨前線が活発になり 天気も大荒れ模様になる予報でしたので 急遽取りやめになり 振替で6月30日にて講義を開催する事になりました

 

 

神戸方面に向かうのは久々で懐かしい感じでした

関西学院大学は西宮と宝塚の境にあり 向かう時は坂を登らないといけない事も有り 行きはJR西宮まで行き そこからタクシーで大学まで向かいました

 

今回も梅雨前線の通過で雨が降ったりやんだり 晴れたりの状態だったので 高温超多湿だったので 想像以上の体力消耗と ここ最近 体調不良が続き 倦怠感も重なり フラフラ状態で何とか 辿り着きました

 

依頼の先生に連絡を

そして校門の所まで迎えに来ていただき 校舎内に案内されました

 

まず 講義前の確認の打合せ

 

 

 

そして  講義をする教室へ

 

時間になり 私自身が学生時代に経験した「性別違和と学校生活」のテーマとしてエピソードを紹介し

現在 性的少数者の扱いと 私の時代の扱いなどを比較してお話をさせて頂きました

(質疑については文末に回答しております)

 

 

 

登壇の流れは

 

幼少期

小学生時代

中学生時代

高校生時代と分けそれぞれ経験したエピソードを紹介させて頂きました

 

その後

学校生活で辛かった事

無意識に傷ついていた事

同級生から気付いて欲しかった事

を当時の心の内を明かし そして現在の学生と比較して当時何が違っていたのかを絡めて伝えさせて頂きました

 

 

 

そして・・・

最後に

区別は差別の始まりである

特別扱いを望んでいなく

皆と同じように生きて行きたいだけを伝えました

 

区別する事で分断が生じ紛争が起こる

現在 区別する方向へ向かっている活動を勧めている団体や活動家に対し 私自身憤りを感じている

 

LGBT理解促進法がまさしくであります

 

必要最低限の区別は必要であるが(身体に関わる事)

 

区別する事で 全ての人が生きやすくなると思われがちだが 実は 生きにくくさせている現状が有る

 

性別や人種国籍、障害疾患などで区別するのではなく

全ての人が お互いにマナーやモラルなどの道徳観と持ち あらゆる人に対して 思いやりや優しい気持ちを持つ事が 性別以前に人として当たり前の事を1人1人持ってもらいたい

 

その心が有れば 区別する必要がなく

全ての人が生きやすくなると感じている

 

 

 

学生さんのレポート見てみると 私がみんなに伝えたい事が キッチリと伝わっていたのが嬉しい ある一人の学生さんのレポートを紹介

 

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今回のお話を聞いて印象に残ったのは、「工業高校に行って、男子に囲まれて過ごし
たら女の子らしさをなくせるのではないか」という場面である。それまでして自分を
周りに合わせようと必死で、また、自分が身体の異性と異なることが悪いことである
と考えていたのだと感じた

 

最近よく見る SNS で トランスジェンダーの人が男女のグループの中心となって生活しているのを見た。また、有名 YouTuber などでもトランスジェンダーの人が活躍している 時代と周りの人々の認知が、現在では大きく変わっているのだと考えた

 

 LGBTQ など、カテゴリーが登場して、生きづらいこともあるかもしれないが、これからもっと多くの人が正しい理解をもち、あたりまえのように生活できるようになりたい。誰にでも悩みやマイノリティーである場面はあると思う。


LGBTQ はそれが最近多くの人々から認知され始めたのなら、それがいつか当たり前の
こととな り、「カミングアウト」などではなく、普段の会話で話せるような環境を作りたいと思った

 

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このレポートを読んでキッチリと私の思いである

LGBTQとか トランスジェンダーという属性をいつかは無くし

特別扱いせず 当たり前に 当然に居てる存在であらないとならない

トランスジェンダーとか言えども 皆さんと同じ 人なんだから

 

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講義後 質疑を頂いた内容の回答を紹介させて頂きます

 

 

私個人の感じた意見なので、全てのLGBTQなどの性的少数者が当てはまる事ではない事をご了承ください。

 

Q1

東京でジェンダーレストイレがあり、そこで犯罪が多く起こっているというニュースを少し前に見たのですが、ジェンダーレストイレには賛成ですか?私は犯罪が起こってしまうのなら廃止したほうがいいのではないかと思いますが、それは私が心と体の性が同じだから反対と言えてしまうのかなとも思います。

 

A1

そもそもジェンダーレストイレと言う名称が 特別扱いの表現になるのではないかと一個人的に感じています 性的少数者の方のものと捉えてしまい 一般の男女は使い難いのではないかと感じられます 従来使用していた男女兼用トイレのほうが一般の方も使用しやすく 勿論性別に違和感がある当事者も利用しやすくなるのでは?と感じています

 

東京のジェンダーレストイレは構造上の問題が有り 女性用がなくなり男性用のみ分けられている 従来の男性用女性用トイレの絶対数を維持しないとダメだと感じていますし ゾーン分けもされていないのは女性にとって不安になります そして 男女兼用トイレの絶対個数が非常に少ない問題を解消する方向で行動して欲しいですね

 

 

 

Q2

教員になったとき、性的指向に疑問を抱く(自分が他の人と性的対象が違うかもしれない等)児童に対して、どんなアプローチをするべきなのか知りたい。話を聞いてあげるべきなのか、放っておくべきなのか、正解がわからない。

 

A2

もしも男児が居て女児的な所作や興味を持っても 絶対に否定しない 児童の目線に合わして寄り添う姿勢を持ってもらえたら嬉しいです 逆に「良いんじゃない?」って言うぐらいの心の持ちようが有れば児童は安心すると思います もし 先生の事を信用してカミングアウトしたら絶対にアウティングはしないで欲しい 他の人に伝えるなど必要な場合は自己判断せずその都度 児童に確認を取ってもらいたいと思います 性別違和有るかないかではなく児童の目線で関わってもらえたらと思います

 

 

 

Q3

先生の「あおい」というお名前は、女性にも男性にも多いお名前ですが意識されてつけられたのか、どのような経緯で「あおい」を選ばれたのかが気になりました。先生は「あおい」に改名されましたが、この名前にはどんな由来がありますか。私は両親につけてもらった名前で生きているので自分で自分の名前をつけるのはどんな感じなのだろうと思ったのと、「これからこういうふうに生きていく」というような先生の思いがこめられているのかなと気になりました。差し支えなければお願いします。

 

A3

あおいと言う名前は 私が女性として人生を歩めるように背中を押してくれた方がネット上のハンドルネームで使用していた名前からの由来です

 

2000年初期インターネットが普及し始め 今でいうSNSの先駆けだったチャットが流行り そこで年上の女性と知り合い 今までの心の内を明かし 性別に違和感が有る事を人生初めてのカミングアウト チャット上や電話などで親身になって丁寧に夜中から明け方まで長時間 今まで言えなかった性別の違和感を否定せず受止め 女性として過ごしたいと伝えた時に「良いんじゃない?」と背中を押され 本来有るべき性別で人生を歩めた人のような人間が出ている人になりたいと思い「あおい」と言う名前に改名しました その人のように性別に違和感が有る当事者を寄り添い 生きやすくするために 啓発活動をこのように行っています 

 

 

 

Q4

世の中で性的マイノリティの人のために行われていると謳われているもので、本当は望んでいないのにと思うことは何かありますか?(男女共同トイレの設置など)

 

A4

講義でお伝えした通り 特別扱いを望んでいない 男とか女とかトランスジェンダーとか区別する事で分断が生じている事が凄く心苦しいし 以前より生きにくくなっている現状が残念であります 身体に関わる事は最低の区別はなくしてはいけないと考えており 何もかも区別する傾向をなくして行かないとダメだと感じています 区別ではなくどんな人であれ1人1人が他者に対して 思いやりや優しさを持つ事が大切だと思います 性別関係なく 不安や恐怖を与える行動をしない マナーやモラルを守り道徳観を持つ事が 性的違和感を持つ当事者も一般の男女も 過ごしやすい社会になるのではないかと考えています

 

 

 

Q5

私は性的マイノリティではないが、性的マイノリティの人たちが不平等であるなど、誰かが好きなもののせいで差別を受けるような社会であってはいけないと思うため、何か自分でも意見を発していきたいと考えることがあります。しかし、当事者の意見が的を外れていたり、性的マイノリティの人からしたら配慮されたくなかったことにまで干渉してしまったり、結局当事者ではないということから意見を聞いてもらえないのではないかと考えます。私にできることは、特別扱いをしないということだけなのでしょうか。

 

A5

当事者も当事者以外も 考え方や意見思いが 1人1人違いがある為  万人受けなんて絶対に出来ないです  当事者ではない方が発信して 当事者から賛同を得ても否定され反論される当事者も居ています どれが正解かどれが間違いなのかと言うのは 利害関係のある1人1人の当事者での主観である為 定義づけする事は不可能であります

 

特別扱いではなく 男とか女とか性別に違和感が有るとか属性で判断せず どんな人であれ 相手に不快や不安や恐怖を与えないように 心配りを持ち マナーやモラルなどの道徳観を持つ事が人と接する事に大切だと感じています

 

 

 

Q6

放課後ディサービスで働いているとのことでしたが、子どもたちと関わるときと大人と関わるときでは、どのような違いがあるのか教えてほしいです。

 

A6

放課後等ディサービスに働いていますが 支援員とは違うポジションで 総務経理の事務員として就労しています 直接子どもたちと関わる業務に携わっていませんので 回答は出来ませんが もし 支援をするとなれば 子どもたちの目の高さに合わせる事をして行きたいし 何を子どもたちが求めているのか どのように生き生きと居られるのかを その都度考えて行動をして行きたいと思います

 

 

 

Q7

「子どもに人権教育をする中で、LGBTQ+-という個性を持つ子がいるよ」と伝えることは、性的マイノリティの当事者にとって、授業の題材にされている特別扱いをされているような感じがしてしまうでしょうか。確証バイアスの効果から、子どもたちがそのような人を探してしまう可能もあると思います。多様性が認められる社会を作るためにどのような教育が必要だと思いますか。

 

A7

LGBTQだけの人権教育の授業を児童生徒に行うとクラスの中で当事者が居ているのではないかと探す恐れも有ります もし授業で行うので有れば 一般の男女の人権の中に混ぜる事が必要だと感じています つい LGBTQだけの授業は特別扱いとして思われ 間違った偏見や誤解を招く恐れがあります  男でも女でも性的違和感ある当事者も1人1人違うのは当然で 考え方は相違する前提で お互いに歩み寄れる譲り譲らる人間関係を構築する事が多様性を認められる社会である事を学んで欲しい思いが有ります

 

 

 

Q8

「特別扱いしないでほしい」という気持ちはある程度理解できるのですが、例えば同性の子たちと着替えたくない、異性の子たちと着替えたいという意見があった場合、教師はどのような立ち振る舞いをするべきだと思いますか。例えば、見た目が男性の男の子が一人だけ女子の部屋に着替えの場に来たら、女子も嫌な気持ちになる可能性があると思います。いわゆる寛容のパラドックス的なものだと思うのですが、どうしたらいいのか長年疑問に思っています。もちろんそういった差別が起こらないようなクラス作りをすることが一番だと思うのですが、その子が生活しやすくなるように何かしらの工夫はしてあげたいと思います。しかしそれは差別につながる特別扱いになってしまうのでしょうか。

 

A8

学校内では 仲が良い友達や関わってくれる友達が居ているかと思いますが、その友達と 一緒に居ても不快とは思わないかと考えられるので 一緒に着替えたりしても良いかもしれません ただ 性別に違和感が有る 無いに関わらず 他人の視線が気になる 他人に身体を見られたくないなどと言う方も居ているかと思います  更衣室にカーテンや間仕切りなどで他者に見られない施設の工夫も必要になってくるかと思います 性別関係なくブライバシーを守れる空間は性別違和有る 無いに関わらず設置する工夫が必要になってくるかと思います

性的少数者だけを対応すると特別扱いになり 不服な方も現れると思われるので全ての人に対応出来るようにして行かないとダメだと感じています

 

 

 

Q9

私が無知なばっかりに失礼な質問をしていたら本当に申し訳ありません。みんなが住みよく生きられるようにと考えると、色んなものを考え、配慮する必要があると思います。社会がマジョリティの考えばかりを考えていたら、マイノリティの人が住みにくくなると思うからです。しかしながら、その配慮が差別だと思われてしまう可能性もあり、結局当事者ではない人にできることはなんなのだろうと考えてしまいます。

 

A9

住みよい社会にして行こうと行動すると ついつい完璧さを求めてしまいがちの傾向が誰しもあると思います LGBT当事者団体や活動家もその傾向が多くみられて 当事者以外の方へ押付けや強要みたいな感じになって 現状バッシングをあらゆる所から受けています LGBT当事者が生きやすくするために当事者以外の方が生きにくくするのは 私は賛成ではありません 当事者と当事者以外双方が生きやすい社会にして行くからには 100が0かではなく 1歩1歩進めその割合を少しずつ増やして行く事が大切だと感じています

 

 

 

Q10

私の小学校1‐3年生の担任の先生のエピソードを交えながら話すが、その先生は、クラスメイトの名前を呼ぶときに、苗字+「さん」以外で呼ぶことを禁止した。「ちゃん」や「くん」が男女差別だからだという理由らしいが、反対に嫌悪感を抱いた。私が「ちゃん」や「くん」で呼ぶと差別しているなどと叱られた。個人的に当事者としてこのエピソードはどのように映るのかを教えてほしい。

 

A10

子どもに対して つい「ちゃん」「くん」付けをする大人が多いと思います 私自身も幼少期~小学生の頃 男の子で生まれてきた為「くん」付けで呼ばれていました 当時は凄く 嫌で嫌で 「くん」付けで呼ばれると性別に違和感が有るにも関わらず男で有る現実を突きつけられ 自分の存在自体を否定する気持ちが高くなりました 当時小さな子供でしたので大人に対して嫌で有る事を言えなくグッと堪えていました ただ これは私の主観である為 他の当事者はどのように感じていたのかはわかりません

 

 

 

Q11

目的をもって分けることが区別で目的もなく分けることが差別ではないだろうか。教員になった際にどのような対応をすればいいのかというあたりも聞いてみたかったです。

 

A11

ごもっともな意見だと思います 1人1人対応すると労力も時間もあらゆる事に困難な状況がある為  社会は区別する事で対応を円滑にスムーズに対応が出来るのではと しかし区別によって格差を作ってはいけないこれが差別の原因になる ただ区別する事で枠に馴染めず はみ出ててしまう方も居ている その方を強引に枠にはめさせることで生きにくさが生じる 枠にはまらない方に対して柔軟な対応が必要であるにも関わらず排除され つまはじきされるのが問題 その部分を対応出来れば全ての人が生きやすくなるのではないかと思う 現在 白黒ハッキリ分けてしまう傾向は 枠にはまらない零れ落ちた当事者の居場所がなくなりつつある 区別が出来ないグレーゾーンはその方の居場所である為無くしてはいけないと個人的に感じています

 

 

 

Q12

もし自分が保護者で自分の子供が性的少数者だった時、山崎さんはどのように対応するのか知りたいです。

 

A12

性別関係なく生きやすい生き方を歩んで欲しいと思います 生活上生きにくい事や社会的に生きづらさや壁にぶち当たっていると感じているのであれば 子どもの生き方を陰ながら支えサポートして行きたいと思います 

 

 

 

Q13

すこしまえに話題となったジェンダーレストイレについてなのだが、これに対して反対意見や「本当に必要だったのか?」という声が上がっていたりするが、ジェンダーレストイレというものに対してどのような意見を持っているのか、設置した側は必要だという声があったと言っているがそれが本当なのかが疑問になった。

 

A13

Q1の回答をご覧になって下さい 設置した側は必要だったという意見に関しては 建物の管理者(施主)は合理性かつ多様性と言われている社会であるため ジェンダーレストイレを採用されたのではないかと考えられるかと 建物の構造上とコスト面を考えデベロッパーの意見や当事者団体の意見も聞き あのような設置になったのではないかと個人的に感じています 男女分けをせずゾーン分けを無くす事で施工コストを安価に出来るメリットを優先した弊害が有り 防犯面が十分に対応出来ず 性別に違和感が有る当事者と一般の男女の声を聞かず施工してしまった原因だと考えられます 男女別や男女兼用トイレのゾーン分けや分散 防犯面で死角にならない場所での設置等は建物の構造上や商業施設店舗スペースが最優先され 工事の施工コストが高額になる為 難しい問題も生じているのではないかと 男性時代 建設現場で衛生工事をしていた私自身感じる部分が有ります

 

 

 

Q14

LGBT理解増進法について、山崎先生の見解をお教えください。これは、性的マイノリティの方を特別扱いしているという見解もありますが、これについても山崎先生の意見をお聞かせください。

 

A14

LGBT理解増進法についての議論が出てきた頃から私は反対でした それは質問者が質問している通り特別扱いになってしまうからです その事によって一般の男女との区別になり分断になると危惧していました (但し身体に関わる最低限度の配慮を要する区別は必要) まさしく その通りになり LGBT当事者の印象が悪くなり 道徳観の欠如や我儘自分勝手押し付ける属性としてイメージになってしまい残念でたまりません

そもそも差別なく不利益が被らない社会にするのはLGBTだけではなく 一般の男女 国籍 人種 障害疾患等の区別することなく全ての人が該当しなくてはいけません LGBT理解増進法ではなく 全ての人が公平公正である差別防止法などの強化を促す事を推進して欲しい願いであります

 

 

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