眼下に電車の車庫が品川区の大井町に、新しくその複合施設は姿を現した。 開放的なオープンフロアに足を踏み入れると、足元でウッドデッキが穏やかな質感を返してくる。 視線を外へ向ければ、すぐ眼下に電車の車庫が広がっていた。規則正しく並ぶ鉄路と、出番を待つ車両の群れ。それらをこれほど間近に、遮るものなく見下ろせる場所はそうそうない。 ――夜になれば、ここはまた違う表情を見せるに違いない。 闇に浮かぶ人工の光と、静まり返る車庫。そのコントラストが織りなす景色は、きっと息をのむほど美しく、そしてどこか感傷的な雰囲気を纏うのだろう。そんな予感があった。